禿げたおっさんが
頭にワカメをのせて、
南海電車の粉浜駅から
乗り込んでくる。
服装はガラの悪い洋品店で売ってそうな、
イヌのイラストが大きく入った
ポロシャツと黄色いスラックスで、
電車の揺れに合わせて、
フラダンスを踊っている。
誰かと目が合うと、
顔をポッと赤らめて、
頭にのせたワカメで
顔を隠す。
その一連の流れを見ていて、
アジアン馬場園風の女性が
笑いをこらえつつ、
「あはは」と声を出して笑った。
一瞬でおっさんの顔色が曇り、
その女性に殴る蹴るの暴行を加えながら、
ワカメで鼻と口を塞いで、
窒息しさせようとしている。
助けようと恐る恐る近づいて、
おっさんの方を見たら、
思いっきり目があって、
またおっさんの顔がポッと赤くなった。
バスに乗ったら、
乗客はみんなサルだった。
運転手がサルに襲われて、
バスは前を走っていた
タンクローリーにつっこむ。
なぜか、その事故の原因を僕のせいにして、
サルたちは大浜公園に逃げた。
水の中でずっともがいている。
必死で何かを掴もうとしている。
何かが手に触れた。
金属状のヒモのような、
鎖のようなもの。
それを力一杯ひっぱってみる。
何かが抜けるような大きな音がなって、
大きな渦巻きが起こる。
ハッと我にかえったら、
空っぽになったお風呂の中だった。
ローソンでお金をおろしたら、
全部二千円札だった。
その二千円札を使って、
ローソンで買い物をすると、
店員に二千円札の使用を断られる。
腹が立ってATMを蹴飛ばしたら、
警察が飛んでくるが、
僕の意見に同調してくれて、
店員を銃で撃ってくれた。


昭和の古い時代。
テレビの初期に活躍した
シナリオライターに
原稿をもらいにいく。

街の中を流れる小さい運河。
川幅ぴったりの船に乗って、
どん突き横町を目指す。
長屋の中には大勢の人がいて、
「先生はこっちです」と
僕の手をグイッとひっぱる。

妙齢の女性の放送作家。
なぜか原稿用紙ではなく、
マックのクラシック2で
原稿を書いていた。
通勤中、地下鉄に乗っている。
本町駅と淀屋橋駅の間ぐらいにさしかかったとき、
大きな振動で地下鉄が急停車した。
電気が消え、車内はパニック状態になる。
復旧の目処が立たないので、
車輌から降りて
徒歩で駅へと向かう。
淀屋橋駅。
改札に近づくと
泣き声や嗚咽する声が聞こえてくる。
エントランスには
力を無くして横たわる人々。
いつもの出口に向かう通路が崩れ、
人の体がやっと通り抜けられる大きさの
穴から熱風が吹き込んでくる。
うめき声と共に壁を叩く音が
重たく響き、何とも言えない恐怖心が
背中からぞわっと湧いた。
地上で何が起こっているのか
全く把握できない。
こおろぎが足にかじりついて、
血をすごい勢いですっている。
だんだん大きくなっていく、こおろぎ。
その大きさと反比例して
僕の体はどんどん小さくなっていく。
こおろぎは、人間サイズに。
僕は、こおろぎサイズに。
あしにかじりついて、
こおろぎの体液をすったら、
元の大きさに戻った。
宗右衛門町の出世地蔵で
幼なじみがお祈りをしている。
もともと彼の父親は喫茶店をチェーン店で
展開していたが、
時代の流れで
ランチで冷凍のピラフを出すような
喫茶店からは客が離れ、
十店舗以上あったお店も
今は三店舗で、
帝塚山にあった豪邸も売却して、
公団に引っ越したらしい。
出世地蔵の前にある
唯一の繁華街型店も
閑散としていて、
中では怪しい人たちが
拳銃の密売や風俗店の経営状況などに
ついて話し合っている。
なんでもいいから、雑誌で紹介してもらわれへんか?
と、友達に頼まれて、
いやとは言えずにコーヒーをごちそうになる。
悲しい涙の味がした。

名刺交換をしようとしたら、
手が滑って
名刺が宙に舞う。
グサッ。
勢いをつけた名刺は
鋭利な刃物のようになって、
先方の社長の額に突き刺さった。
地平線のかなたまで
広がり続ける画用紙の大地。
幾何学的に置かれた無数のクレヨン。
これで、自分の好きな世界を描きなさい、
と言われる。
とりあえず僕は用意された画用紙を
思いっきり引裂いた。