宗右衛門町の出世地蔵で
幼なじみがお祈りをしている。
もともと彼の父親は喫茶店をチェーン店で
展開していたが、
時代の流れで
ランチで冷凍のピラフを出すような
喫茶店からは客が離れ、
十店舗以上あったお店も
今は三店舗で、
帝塚山にあった豪邸も売却して、
公団に引っ越したらしい。
出世地蔵の前にある
唯一の繁華街型店も
閑散としていて、
中では怪しい人たちが
拳銃の密売や風俗店の経営状況などに
ついて話し合っている。
なんでもいいから、雑誌で紹介してもらわれへんか?
と、友達に頼まれて、
いやとは言えずにコーヒーをごちそうになる。
悲しい涙の味がした。