こんにちは、ケアサロンHanamuraです。
今日もブログにご訪問いただきありがとうございます
今日は前回のブログ体は動きたがっている〜ファッシア(筋膜)と向き合う(1)の続きです。
前回は、人間がこんなに動かない世界に居るのは歴史上稀であるということ。
エクササイズが何故メンタルヘルスに影響するかということ。
そして、動きを教わることなく育った私たちにとって体の使い方や体の仕組みを知ることって大切という考察をしてみました
予告では「筋膜(ファッシア)の性質から、どう鍛えるのが適しているか?等を交えて動くことの重要性」でしたが・・・ごめんなさい。
筋膜や筋膜系の概要で盛り沢山で...
ちょっと筋膜愛溢れ過ぎな内容ですが、読んでいただけたら嬉しいです。
体の中のイメージを少しでも膨らませていただけたら良いな...って思います。
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参考動画は、Tom Myers: "Anatomy Trains | Talks at Google"(2018年11月16日)
・全身にわたる3つのシステムのうちの一つ。
神経系、循環器系、そして、筋膜系(=fascial System)
「全身にわたる」と言うことは、カラダから筋膜系以外を全部取り去っても、人の形が残る(神経も血管も同様で、他のどの組織を取り去っても、人の形になる)。
「柔らかく屈伸自在で構造を支えるコラーゲン線維と細く弾力性のあるエラスチン線維によって構成されている結合組織」です。エラスチン線維は負荷がかかると元の長さの2〜2.5倍に伸長可能ですが、負荷がなくなれば元の長さに復元されます。
その為、椅子に座ってお尻の筋膜がぺしゃ〜ってなっても、立てば元どおりになるわけです
とは言え、ずっと座り続けているとだんだん癖づいていってしまうのが怖いところ...
広義での筋膜=fascia(ファッシア)は、骨膜や内臓等の全身を覆う結合組織も含めます。
狭義での筋筋膜=Myofascia(マイオファッシア)は、いわゆる筋肉を包んでいる筋膜。
実際の筋膜の写真は以下の写真をご覧ください
*動画15:40頃〜
厳密な定義としての筋筋膜は以下のように分類されます。
*筋外膜(又は筋上膜)Epimysium (写真右下)
サランラップみたいな感じで筋を包んで(端っこでリボンキャンディの包装みたいに)腱になって骨膜を通じて骨に付着。
*筋周膜 Perimysium(写真中央)
筋肉の中にある滑らかなファッシア
*筋内膜 Endomysium(写真左)
もっとも深いレベルにある。蜂の巣の形をしていて、筋細胞の周りにある。
こちらは筋膜の階層のイメージ
真皮の下層にある皮下組織には浅筋膜があります。このおかげで皮膚がスムーズに動くことが出来ます。
皮下組織を分けているのが筋外(上)膜で、その下層で筋筋膜が筋組織を包んでいます
まさにこの筋膜があるおかげで、私たちの体が皮膚の下でしっかりと支持されています
*「ビジュアル版 筋肉と関節のしくみがわかる事典」(竹井仁監修・西東社)より2枚の画像
上では細かく見てまいりました...が、しかし!
筋膜系と言うのは”ひと繋がりの巨大なネット”です。
便宜上区別をする為にそれぞれの筋膜に名前が付けられていますが、
筋膜は全身に広がっていて、単に筋肉を支えているんじゃないのです。
ここが、とーっても重要
筋膜(ファッシア)は、骨の周りにも軟骨の中にも臓器の周りにも存在します。
(もうご存知の方も多いと思いますが、あえて言わせていただきました)
500年もの間、筋膜系(fascia system)だけを残した解剖書はありませんでしたが、今では筋肉を取り除いて筋膜だけを残した画像なども見ることが出来ます
ちょっと分かりにくいんですが、こちらは筋膜だけの太ももの画像です(筋肉付いているみたいに見えちゃうんだけど...)。
「筋筋膜ネットは、体が動くシステムの全ての要素の為にひと繋がりになっている媒介(メディア)である」と書かれていますが、つまり、筋膜系は全ての内臓器官、筋肉、骨、神経線維を包み、貫通し合い、身体の全てのシステムが一体として活動することを可能にしています。全身を包むことで、相互に作用し、相互に関連し、相互に依存して、力の伝達をして動きを生み出しています。
筋膜のおかげで、臓器や隣合う組織が滑らかに動くことが出来ます。
その為に、動きの可動域が広がったり、関節が楽に調和して動けたりします。
でも、もしその滑らかさが失われてしまうと(=筋膜に潤いがなくなったり、酷使され続けて炎症を起こしたり、食べ物によって炎症が起こったり)、筋膜同士が癒着し(くっ付き)、動きが悪くなったり痛みが生じたりするのです。
健康的な筋膜:
浅筋膜の層の間に制限がなく滑らかな動きが見られる。制限はあっても極小なので動きを阻害するまでにはならない。
(高密度の固有感覚受容器*がこの滑らかなところに存在)
*固有感覚受容器=身体の空間での位置や運動の感覚に関連した受容器。身体の運動を制御し, 具体的かつ精緻な動作を遂行するために重要とされる。
癒着した筋膜(皮膚から筋肉への):
動かないことや炎症、負荷による小傷により増長される
繰り返しますが、筋膜(系)はひと繋がりです。
一つ!なんです。
そして、細胞から出来ていて、ずっと生きているんです!
*生まれてから死ぬまで、頭頂から足先までぜ〜んぶ繋がっています!
*全身に渡って力を伝達(=コミュニケーション)します!
*かかるストレス(負荷)を分配して順応することができます!
→関節を曲げた時、働いている腱から腱だけに力があるわけではないですね。
*筋膜の反応速度は数秒〜数ヶ月単位!(段差があるところでバランスを取るのは数秒で行われ、慢性的な姿勢の変化はもう少し時間がかかる)
*身体における最も豊富な"感覚器官"!(平均して、筋膜は筋肉の6倍感覚器があると言われています)
*多くの古傷は筋膜に残存
発生学的には、受精して15日目からゼリー状のカエルの卵のような細胞から始まり、それがひと繋ぎで筋膜となる・・・
壮大なロマンですね
ちょっと筋膜への偏愛が過ぎて、疲れてきましたが...
次回こそは!
「筋膜(ファッシア)の性質から、どう鍛えるのが適しているか?等を交えて動くこと(エクササイズ)の重要性」
について書きます!これは必見!?のはず...
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ここまでお読みいただいた方へのオマケ動画をどうぞ。
本当にありがとうございました
姉と姪の日常の会話が微笑ましい
ぽるんとみかんは仲良しですねー
足音がかわいー