この本を読み始めたのは、去年の秋だったんだけど。
途中で読んで止まってました。

久しぶりに読み返したら、とても面白くて、
そこからは一気読みです!





人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだ、と
騒がれてから10年。
脚本家の赤羽環がオーナーとなったスロウハイツで
友人達が共同生活を送っていた。
好きなことに没頭し、夢を語り合い、
刺激し合っていた6人の元に新しい住人が
入ってくる。






この話は読めば読むほど好きになる話で
何度でも読み返したくなる!
読み終えるのがとても寂しかった。

でも、楽しい時間にはいつか終わりがくるし
終わらないと始められないものもあるんだよね。

トキワ荘ってこんな感じだったのかな??


ラストはさすが辻村先生!って感じだった。
たくさんの伏線が繋がったとき、やっぱり
そうだったんだ!ってすごく嬉しかった。

最終章を読むとき、読者はみんな頬が紅潮
するような感じになるんじゃないかな、と
勝手に想像してみる。

この話にもっと早く、せめて10代のときに
出会えれば良かったのに、な。

辻村先生の本「オーダーメイド殺人クラブ」を
に手に取ってから1年。
この1年で、たくさん辻村先生の本を
読ませてもらいました。
次はどんな話に出会えるのか楽しみです。


この作家さんの本が面白いと知人から
教えられ、オードリーの若林さんも
購入していたので、私も読んでみました。





同じ商店街で幼馴染みとして育った
みひろと、圭祐、裕太の兄弟。
圭祐と同棲しているみひろは、長い間の
セックスレスに悩み、そんな自分に嫌悪
感を抱いていた。
みひろに惹かれている弟の裕太は、二人が
うまくいっていないことを知る。

3人の想いが交錯する物語です。



狭いコミュニティの中でのドロッとした
恋愛模様はよくありそうだけど、そう
思わずに読めるところか窪さんの物語
なんだと思った。

色んな話が筒抜けの商店街で暮らすのって
大変そう。

でも、この本を読むと人は一人では
いられないんだと感じる。
誰かと繋がっていないと生きていけない
生き物なんだな。

もっとうまく言葉で表せればいいのに
うまく言葉で感想を伝えられないから
もどかしいです。

文がうまく、書けるようになりたい。

今年、最後に読んで
今年、一番読みやすかった本です。

コンビニ人間


36歳未婚女性の古倉恵子。
大学卒業後もコンビニでアルバイト。
18年。
彼氏なし。
仕事も家庭もある周りからは変な目で見られるが
コンビニこそが彼女が世界の一部になれる
落ち着く場所だった。
そんなある日、白羽という男性にコンビニ的な人生は
恥ずかしくないかと指摘される。






普通ってなに?それは多数が当たり前と
思っているだけで、それが普通で正しい
のか?と考えさせられました。

○○べき、は他人にとっても
○○べきだとは限らない。

読書芸人が薦めるだけあって読みやすい
本でした。
そして、自分自身がコンビニで働いていた
経験があるので共感できる部分もあって
一気読みしました。

結末は人によって受け取りかたが変わって
くると思います。
これで良かったのか??もうひとつの道を
選んだ方が良かったんじゃないか?
議論するのも面白そう。


そして、今日で一年が終わります。
また明日から新しい年です。
年の終わりに、良い年だったと
温かい気持ちで終われる一年に
なりますように。




初めて知念実希人さんの本を読みました。

時限病棟

梓が目を覚ますと病院のベットで点滴を受けていた。
何者かに眠らされていた!?
自分以外に四人の男女も。
なぜ自分達が出口の塞がれた病院に監禁されているのか??
ピエロから出されるミッションをクリアしていかなければならない脱出ゲームが始まる。
タイムリミットは六時間!





リアル脱出ゲームが好きな人は大好きな内容だろうなって思いました。

もちろんゲームに興味がない私も楽しめる
丁度良いスピード感でした。

私が監禁されたらちゃんと謎が解けるかな。。。
自信ない 苦笑。

監禁した犯人と理由が分かったとき、犯人の覚悟に胸の中が重くなる感じがしました。

最後に、犯人が分かってからのどんでん返しが
あります。

ちゃんと伏線があったのか??

ゲーム感覚で楽しみながら読んでみて
ください。


前作の仮面病棟も読んでみたい!


唯川恵さんの 手のひらの砂漠 を
読みました。




平凡な結婚生活の先に待っていたのは
夫、雄二の暴力だった。
シェルターに逃げ込み、被害女性だけで
運営される自然農園に行き着く。
少しずつ自立しようとする可穂子を執拗に
追いかける雄二。。。
可穂子の運命は??


雄二から必死に逃げるシーンから
始まります。
シェルターに無事に逃げ込むまで読んで
いる私もハラハラして息がつけませんでした。
シェルターで出会った女の子の紹介で
自然農園に入り、ほのぼのとした
生活を送るようになるですが、
このままで話が終わるはずないよな、、
と私はそのシーンもほのぼのした気持ちで
読むことが出来ませんでした。

時間がかかりながらも職を見付け
トラウマと戦いながらも恋人ができ
自立して第2の人生をスタートしょうと
する可穂子。
でも、やっぱり雄二が現れるんです。

可穂子だけではなく、周りの人にも
執拗な嫌がらせをする雄二に苛立ち
ながらページをめくりました。

しかし、可穂子はもう逃げません。
立ち向かうと決意した可穂子の姿に
励まされる人は私だけではないはず。

可穂子はあのような形で決着を
つけることになったのですが、
現代の世の中のDV被害者はどのように
しているんだろう?
本人にしか分からない闇があるだろうし
DV相手から逃げるのだって簡単じゃない。

被害者にとって、もっと理解ある社会に
なっていくといいな。