急げ! On the double
さて、今回も軍事英語から表現を紹介していきたいと思います。
今回紹介する表現は「急げ」を意味する on the double です。
軍隊では、「基本教練」が非常に重要視されます。
部隊を動かす時に基本となるからです。
従って、若い兵士は、「前へ進め」、「縦隊右へ進め」など部隊を動かす訓練を積みます。
これは自衛隊も同様です。
新隊員として入隊して最初に叩き込まれるのが、部隊の一員として号令に従って動くことなのです。
そして陸士から陸曹に昇任するために、分隊教練をマスターし、しっかり部隊を動かせるようになることなのです。
さて、この分隊教練においては多くの号令が使われます。
停止間の動作と行進間の動作に関するものに分類されます。
停止間は、例えば「右向け右」Right Faceや「左向け左」Left Face などです。「回れ右」となれば About Face です。
行進間の場合は、例えば、「縦隊右へ進め」Column Right March といった感じになります。
「前へ進め」は、Forward March となります。
この号令を受けた部隊は、前進を開始します。
その際、分隊長若しくは部隊指揮官は「左、左、左、右、左」などと歩調を合わせるように掛け声をかけていきます。
英語では、left left left right left のような感じです。
行進している感じを想像してください。
ここで部隊を早く移動させて目的地に到着させる必要がある場合は、部隊に「駆け足、進め」と号令をかけます。
これが、Double time March なのです。
普通の行進の2倍の速度で進む感じですよね。
そして、ここからまた普通のペースの行進に戻したい場合は、Quick time March「早足進め」 と号令をかけます。
さて、この「駆け足進め」のdouble が「急いで物事をする」といった意味のもととなっています。
例えば、You’ve got to do this on the double. となれば「急いでこれをやれ!」といった意味になります。
You’ve got to come over here on the double. 「早くここに来い!」といった意味になります。
結構、キツめな表現です。
下のものから上司に向かって使うことはほぼありません。
また、この表現を民間で使っても通じるかどうかは疑問ですので悪しからず。
さて、軍事ネタをもう一つ紹介していきましょう。
On your face です。
さて、皆さんはこの表現からどんな意味を想像しますか?
「君の顔の上」?
一体全体どんな意味になるんでしょうか?
この表現は米陸軍で使われる表現です。
意味は「腕立て伏せをしろ。」です。
この表現は軍隊だけではなく、小学校とか中学校の体育の時間でも使われる表現です。
でも、大人になってからはあまり馴染みがなくなると思いますけどね。
軍隊の場合は、この On your face のあとに何が続くかといえば、gimme 30 とか gimme 40 のような表現が続きます。
意味は「30回腕立て伏せをしろ!」や「40回腕立て伏せしろ!」といった意味になります。
因みに in your face とすれば、「ざまあみろ」とか「いい気味だ」といった意味になりますので気を付けてください。
どうですか?
軍事の表現って世間で使われている英語から結構かけ離れてるものが多いので民間の方が聞いたら????ってなっちゃう表現がいっぱいですよね。
また紹介していきますから楽しんでくださいね。
では、また
こうちょ