本日は、IDIOMというよりは米国文化紹介の様な形をとらせていただきます。
皆さん、アメリカ人って言ったら何を想像しますか?結構、ノリのよさからパーティ・アニマルって想像する方多いんじゃないんですか?
というわけで、今回はアメリカ人にとって非常に重要なパーティについてどういうものがあるか紹介していきたいと思います。私がアメリカで生活して感じたことは、アメリカ人にとってソーシャルとは非常に大切な社交の場であるということです。このパーティというソーシャルの場をなくして彼らの生活は成り立たないといっても過言ではないでしょう。ですから、彼らは人前でどのように振舞うべきか、どのように人々と話をしなければならないのか、ということを心得ています。
アメリカ人の成長に合わせて彼らがどのようなソーシャルを経験していくか順を追って見ていきましょう。
では、表題にあった baby shower から紹介していきたいと思います。showerとは「幸福が妊婦に降り注ぐ」という意味から使われています。これは、出産を控えた妊婦さんに対しお祝いを兼ねて出産や母になるための心構えなどを伝える行事となっています。勿論、出産した後でも構いません。昔は女性だけの集まりで、しかも初産の前に行われた行事だったようです。現在は男性も参加しますし、2人目、3人目の時も行うようになってきています。基本的に妊婦の近親者が主催しますが、現在では妊婦自ら主催する場合も多いようです。
次に誕生した赤ちゃんは、家族に見守られて成長していきます。家族と共に様々なソーシャルを経験していきます。それは、birthday party もあるでしょうし、Halloween、Thanksgiving、Christmas そしてNew Year's Dayを家族で過ごしていきます。
小学校に入るとお友達の家に週末やlong weekendの時はパジャマを持参して夜通し騒ぐpajama partyを行います。
また、様々な家族との交流も次第に増えていきます。そこでは、各家庭数品の料理を持ち寄る potluck party なるものが行われたりします。
また、Promなるフォーマルなダンスパーティが高校最後の年に開かれます。高校最後の年のProm は、senior prom と呼ばれ、その前年に行われるのは junior prom と呼ばれます。これは、高校生にとって最も重要な行事です。通常は、男子が女子を誘います。パートナーは同級生じゃなくてもOKです。ですが、これがなかなかうまく自分の思い通りのパートナーを誘えないことが多々あるようです。因みにpromはpromenade(舞踏会)から来ています。
そして、大きなイベントである結婚を迎えます。
新婦は、wedding shower または bridal showerというソーシャルを行います。これは、結婚式の4~6週間前に結婚を祝うために友人及び親類が集まって行うものです。集まった人は、新婚生活に必要なものを新婦にプレゼントします。
更に結婚式が近付くと、 男性は、Bachelor partyといって独身最後の夜を同性の友人たちと過ごすパーティをし、女性はBachelorette partyなるものを行います。男性の方は、大分羽目を外すようなパーティで、ストリッパーを呼んで盛り上がるのが通例です。女性は、自宅か地元のバーで行われることが多いようです。因みにイギリスでは、Bachelor partyを stag party と呼び、Bachelorette partyを hen party と呼ぶようです。男は鹿で女は雌鶏?なんででしょう?
そして結婚。ここでは、ご存じのように盛大にwedding partyが行われます。
そして出産。そこで最初のbaby showerがくるわけです。
また、母になった女性は、旦那さまの出勤を見送り、子供を学校に送って行ったらコーヒーを片手に井戸端会議のmorning coffeeに参加しなければなりません。常に人との交流・ソーシャルが生活には欠かせない状態になっています。
その他、私のように自衛官であったりすれば、軍関係の公式なパーティに参加もしたりします。
このように人々との交流が根底にあるのがアメリカ生活です。でも、日本のそれと比較すると大きく違うのは、「飲酒」が主役ということではないということです。
私は、教官をしていた頃、よく学生に言っていたことがあります。「飲み」が趣味のような言い方をしないこと。外国人に誤解されないため気をつけるように、と。特に社会的地位の高い人と交流しなければならない時にそのようなことを言ったら「品性」、「資質」そして「人間性」を疑われかねません。パーティ=飲み会という概念も捨て去った方がよろしいかと思います。
では、また!See you!