腰を振りながら熱唱するエルヴィスに女性達は絶叫した。 映画「エルヴィス」 | 映画と音楽のある生活

映画と音楽のある生活

主に映画と昔聞いたレコードの感想などを書いています。

 エルヴィス・プレスリーは、77年に亡くなったので、私が高校生頃までは活躍していたことになる。中学の頃にエルヴィスを知ったが、中年太りのオジさんがキツそうなジャンプスーツを着て歌っているイメージしかなかった。

 日本でも熱烈的なファンが多い彼だが、私自身は当作を見て、初めてエルヴィスの音楽性について知ることができた。

 家庭が貧しく黒人の居住地にしか住めなかった彼は、週末に教会に行きゴスペルを聞くのが楽しみだった。青年となった彼はトラックの運転手をするが、歌手としてブレイクする為にステージに立つ。慣れないステージで舞い上がった彼は、激しく腰を振りながら熱唱する。それを見た女性達は、興奮のあまり金切り声を上げるのだった。

 その姿を見て、彼の才能を確信した悪徳マネージャーのトム・パーカー大佐(なんとトム・ハンクスが演じている。)は、彼と利益の50%を搾取する一方的なマネジメント契約を結ぶ。

 歌手としてブレイクしたエルヴィスだったが、白人が黒人の歌を歌う事と、腰振りダンスが卑猥だと批判を受ける。しかし、エルヴィスは、それに逆らい自分のスタイルを続けるのだった。

 やがて、贅沢に溺れた彼は、妻や娘とも別れ、精神安定剤を常用する様になる。42歳の若さで亡くなった彼に、当時のカーター大統領は、以下の様に語ったとのこと。

「彼の音楽性の個性は、白人(カントリー)と黒人(R&B)を融合させ、永久にアメリカの大衆文化の様相を変えてしまった。」

 マイケルジャクソンホイットニーヒューストン等、若くして亡くなったスーパースター達を改めて思い出させる作品だった。

   アマゾンプライムで視聴