これが邦画の必勝パターンなのかな? 黒木華・竹野内豊「イチケイのカラス」 | 映画と音楽のある生活

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 折しも、「ゴジラ-1.0」でアカデミー賞の視覚効果賞を受賞した山﨑貴監督が「もっとワールドワイドな興行を目指して作品を作ると言うのも、一つの手としてある。」とインタビューに答えていた。配信が主流となりつつある映画界で、ジブリアニメが名作なのは確かだけど日本のサブカルがアニメとマンガだけなのは寂しい気持ちになる。

 当作は、そのマンガ~TVドラマ~映画化と邦画の必勝パターンを踏襲した作品の様だ。相変わらず、マンガ(モーニングに連作していたらしい)も、TVドラマも一度も見たことが無い。

 裁判官の「他職経験制度」を利用して弁護士に転身した主人公(黒木華)は、岡山県の地方都市に事務所を構える。隣町に因縁の裁判官、入間みちお(竹野内豊)が赴任する中、イケメン弁護士(斎藤工)とバディを組んで地元大手工場の環境汚染問題に取り組むことになる。

 その事件にイージス艦の衝突事件も絡んで来て、やがで事件は、とんでもない結末を迎える。

 単独で見ても面白い作品だった。企業の環境汚染問題というと企業=悪で、住民=善という単純な構図を連想するが、ラストの吉田羊演じる産業医の証言で、ひっくり返された。

 配役では、イージス艦と衝突して死亡した船長の未亡人を演じた田中みな美が意外で面白かった。

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