朝の勤行で忘れられない思い出を提供してくれた夫に感謝
9時に宿坊を出発し、一路吉野山へ。
バスツアーは楽ですね。寝ていれば現地に着きますから
2時間ちょっとで吉野へ到着。
途中、吉野山に向かう電車が見えましたがギューギュー
バスで良かった
ツアーの予約をしたのは2月。
今年は開花が遅かったのでどうかなぁと思いましたがこの通り
満開の桜が迎えてくれました
山全体が桜
とってもきれい
現地では3時間半の自由行動。
桜も堪能したいけど、もう一つの目的地の金峯山寺(きんぷせんじ)へ急がねば
敬愛する桜井識子さんの本で知ったこちらのお寺。
識子さんがご縁をいただいている不動明王にお会いしたい
そして、桜の時期に合わせたご開帳でいつもは秘仏のご本尊も参拝したい
画像は金峰山寺のホームページより
人、人、人を掻き分けてやっと到着しました
残念ながら国宝の仁王門は修復中で見れませんでした
坂をさらに登ると桜と蔵王堂の見事な共演が
拝観料は通常800円ですが、特別ご開帳の際は倍の1600円。4人分で6400円
長い長い列に並んでやっと拝観券を購入できました。
中に入ると靴を入れるエコバッグとお札のように大きいお守りをいただき、なんか得した気分
一方通行の順路に従って進むのですが、ご開帳中のご本尊が垣間見え、その迫力に驚きました
大抵、実物はポスター程の迫力はないものですが、こちらの仏像は違います
すごい迫力なんです
3体の金剛蔵王大権現。
美しい青色。
こちらの仏像は " 静 " ではなく " 動 "
本当に圧巻の迫力です
ご開帳の時期に吉野へ来られるとは思っていなかったので、遠目に見える秘仏を前に涙が溢れました
有難い
実は当初の予定は高野山と熊野詣。
夫の両親も高野山に行きたいと前から言っていたので誘うと、熊野は行ったので吉野に行きたいと。
そこで高齢の両親の希望を優先して、高野山、吉野ツアーを申し込んだのでした。
混雑が苦手なので桜の時期の吉野に行こうとは考えもしなかった
両親を誘って本当に良かった
ご本尊を横目に
右奥の木造蔵王権現立像のところへ進みます。
こちらが識子さんがご縁をいただいている不動明王。
ご挨拶をしっかりしたかったのですが、一方通行の為、ゆっくり手を合わせることが難しく、流されるまま順路を粛々と進む羽目に
その後も自分のペースではなく、流されるように順路を進み、出口まで来ました
すると案内係の方が「◯○の間へ行かれる方はこちらへどうぞ」「ここから30分くらいかかります」と言っています。
何の間??よく分かりませんがとりあえず並ぶことに。
夫の両親は並ばす外で待っていると
ここからは牛歩並みの進み具合。
何があるの??
順路は秘仏の裏の通路を進みます。
その先には先ほどの木造蔵王権現立像が
ゆっくり手を合わせることもできず、不動明王の真言を三回唱えるので精一杯でしたが
牛歩並みのおかげで今度はゆーっくりお話する(心の中で一方的に)ことができました
おかげで待ち時間も全く苦にならず
そして " 何とかの間 " へ入る順番が回ってきました
なんと秘仏の足元にいくつかの障子の囲いがあり、1人または同グループ(2-3人)でそこへ入り、秘仏を独り占め参拝できるのです
私たちはちょうど中央の間に通され、大迫力の三尊を超間近で参拝することができました
前情報なしだった為、この感動は大きかった
大大大満足。
本当に素晴らしい参拝となりました
境内の桜も綺麗
蔵王権現と言いつつ、不動明王と言ったり、その真言を唱える。
その辺りのお話はこちらの本に書いていますよ
境内で両親と合流し、吉野山をゆっくり登りました。
吉野山の桜の見どころは3つのエリアからなっています。
上千本
中千本
下千本
バスの集合時間を考えると中千本まで。
中千本の2/3まで行ったあたりで、舅に異変が
疲労と暑さでふらつき出したのです
本当は懐かしい思い出のあるお寺まで行きたかったのですが、舅の体調を考えるともう引き返すしかありません。
思い出の喜蔵院に行きたかった
そこはお寺でありながら、ユースホステルも運営しています。
20代の若かりし頃に一人旅で訪れた吉野。
独身時代はよくユースホステルを利用していました。
オフシーズンの吉野。
喜蔵院に到着すると気さくな住職さんに
「今日はあんた1人だ。お風呂も貸切だよ」と威勢よく言われ、ゾッとしたのを覚えています。
サイキック能力覚醒前だった私は(今も覚醒途上)
お寺=幽霊の出る場所と思ってました
宿泊施設は本堂の地下。
怖くて怖くて涙ちょちょギレ状態。
トイレは個室が30あるくらいの広さ(恐怖のあまり広大なイメージ。本当はもっと少なかったかも)。
手を洗う際はもうドキドキ。
鏡に霊が映ったらどうしよう
帰りたい
部屋に戻り、柿の葉寿司のお弁当を食べ、一息ついていると
壁の方からカサカサと音が
もう無理
と思った瞬間、丸々と太ったゴキブリが
雌のカブトムシかと思うほどの肉厚さ
いつもの私なら
ギャーッ
でもその時は
1人じゃない
とホッとしたのを覚えています。
究極の恐怖にゴキブリさえも " 心の友 " と思える瞬間でした。
後にも先にもそう思ったのはこの時だけ
恐怖のあまり全然寝付けずにいると、夜中の3時半過ぎに上の本堂が騒がしくなってきました
男性のヒソヒソ声が聞こえます。
どうやら山伏の方々が集合し、先ほどの住職さんと修行の為、山を登って行かれたようです。
その夜は豪雨でしたが、そんな天候でも行くんだなぁと修行の厳しさを知ったのでした
いやぁ、しかし、後にも先にもあれほどの恐怖を味わったことはありません
しかし、今なら分かります
お寺の本堂の下に泊まったのなら、仏様に包まれているようなもの
幽霊が出るわけがない。
仏様独り占めの有難い宿泊だったはず
あの時、クリスチャンの私は仏教に対しての信仰心はゼロ。
なので本堂の仏様にも参らなかったと思います。
今回、伺った際はご本尊様にその時の非礼をお詫びし、思い出話をお話ししたかった。
そんなことを思いながら、舅が休める場所を探す私がいました。
あの頃の私は大失恋を経験し、一生独身でいると思ってました。
それが、今こうして舅の身体を気遣う優しい嫁に
何とも感慨深い
えっ?なんでわざわざオフシーズンの吉野に行ったかって?
話が横道にそれました
続きは次回に。次で完結(のはず)。