イランのこと
イランの話(長文)なので興味ない方はスルーしてください。友達が、マイケル・ムーア監督の緊急公開podcastの訳を紹介してくれました。その中に出てくるCIAのイランへの干渉のことを説明します。イラン(ペルシャ)ってイラク(アラブ)とよく混同されますが違うし、昔からず~っとアメリカと不仲だったわけじゃないですよ。まずイランの歴史を超簡単に。世界史上初のオリエント全域を支配する大帝国を築いたアケメネス朝(紀元前550年)。このペルシャ帝国時代は、ペルシャ民族の誇りの源泉です。その後、7世紀にアラブ人に征服されイスラム教へ。しかし、古代に大帝国を築いた民族としてのプライドは、アラブ人によってイスラーム化された後も独自の文化を発展させることになります。(ペルシャ人はプライドが高く、アラブ人を砂漠の野蛮人と思ってます)それからトルコやモンゴルに侵略されましたが、16世紀、再びイラン人による国家ができました。イランに野心を抱いたヨーロッパ勢力によって弱体化されていったカージャール朝(19世紀)。イランは領土を次々と取られていきました。第一次世界大戦が始まり、オスマン帝国、ドイツ、ソ連、イギリス等が介入して無政府状態になったイランで、イギリスに後押しをされたレザー・ハーンがクーデターを起こし、パフラヴィー朝を創始しました。レザー・シャー(国王)は、男女同権を提唱し、近代化を推し進めました。ですが、国益を守ろうとしてドイツと手を組んだレザー・シャーに危機を感じたイギリスとソ連によってシャーは廃位に追い込まれました。第二次世界大戦後は、イギリス、アメリカ、ソ連の関心がイランの石油に集中します。イランでは石油国有化(=イラン独立のシンボル)を求める運動が高揚する中、モサッデクが首相に選ばれました。国民の圧倒的な支持を得たモサッデクですが、アメリカはCIAを使ってクーデターを起こさせ、モサッデク政権を崩壊させました(1953年)。その後の反米感情が生まれたきっかけとなります。これにより石油国有化運動は頓挫し、協定によりアメリカもイラン石油の多大な利益を得ることとなりました。一方、レザー・シャーの跡を継いだ国王(ムハンマド・レザー・シャー)はアメリカの支援を受けて独裁政治を行ないました。これらによってアメリカの政治支配および国王体制への失望と幻滅感が増大し、ホメイニ率いる宗教勢力による革命(1979年)が起きました。{国王,親米,民族主義,近代化}から、{ホメイニ,反米,イスラム,伝統}政権に変わったのです。その後、テヘランのアメリカ大使館占拠事件や、イランイラク戦争が続きますが省略。*****マイケル・ムーア監督ってホントすごいなあ。好きなんだけど、彼の作品を2つしか観ていない…。mixiに書いた昔の日記を転載します。(2008年1月7日)『ボーリング・フォー・コロンバイン』Sickoがおもしろかったので、マイケル・ムーア監督の作品を借りた。こちらも傑作!好きだなぁムーア監督。信念と行動力とユーモアのある賢い人。1999年にコロンバイン高校で起きた銃乱射事件(13人が殺され、犯人2人は自殺)などを受け、アメリカの銃社会に迫っていくドキュメンタリー。この映画は、単なる銃社会の批判にとどまらず、アメリカという国の歴史や文化を(彼の視点で)網羅した明快なアメリカ論だった。なぜ発砲事件が多いのか?(事故発生数は、加、英、日などと比べ桁が違う)それに対して人々は、暴力映画、家庭環境、貧困、人種(黒人)、銃の所持率などのせいにする。ところが他国と比較すると、それらが原因とは全然言えないのだ。コロンバイン事件では、犯人は事件直前にボーリングに興じていたにも拘らず、ボーリングのせいにはされずに犯人が心酔していたロック歌手マリリン・マンソンが激しい非難を受けた。監督はマンソンへのインタビューも行っているが、賢い人だなと思った。マンソンの歌は(風貌も)あんまり好きじゃなかったけど見直した~。監督は、アメリカ社会に根ざす「恐怖の文化」がアメリカが凶行に走る原因だと結論付ける。「恐怖心」を植え付けるのはメディアや政治家、法律だ。その結果、人々は武器で身を守りさらに他人を攻撃する。詳しくは映画を観て頂くとして、DVD特典映像中の監督へのインタビューの中で印象的なものを書く。日本社会とアメリカの違いは、思いやりの心だ。日本は周囲を自分の仲間と認識して位置付け、他人の痛みは自分の痛みと認識する。一方、アメリカはme,me,me!の個人主義の国だ。「FUCK EVERYBODY」みんなクタバレ(映画中にこのロゴの入ったキャップをかぶった男性が出てくる)に象徴されるように、あれこそアメリカなんだ。ああいった思想こそが暴力の根本の原因だ。1人1人のアメリカ人は善良なのに、組織になるとなぜ世界に害を及ぼすのか?そこが問題だ。善の部分を引き出せばアメリカ人は良くなると信じている、と言う。監督は1968年4月4日(当時13歳)、教会へのミサの帰りに『キング牧師が殺された』というニュースが入り、周囲(白人たち)が歓喜の声を上げたのを見て、「こんな国で生きていくのはごめんだ」と思ったという。さて日本。監督が思っててくれるような、思いやりの心があるのでしょうか?今日読んでいた本イランの映画監督モフセン・マフマルバフ著『アフガニスタンの仏像は破壊されたのではない 恥辱のあまり崩れ落ちたのだ』この監督の意見にはちょっと反論したいところもあるけれど、心を打たれたので抜粋する。バーミヤンの仏像は、あれほどの威厳を持ちながら、この悲劇の壮絶さに自分の身の卑小さを感じ、恥じて崩れ落ちたのだ。・・・仏陀は世界に、このすべての貧困、無知、抑圧、大量死を伝えるために崩れ落ちた。しかし、怠惰な人類は、仏像が崩れたということしか耳に入らない。こんな中国の諺がある。「あなたが月を指差せば、愚か者はその指を見ている」誰も、崩れ落ちた仏像が指していた、死に瀕している国民を見なかった。衛星放送、メディア、新聞、ラジオ、テレビ、ファックス、電話、インターネット、このようなコミュニケーションのためのあらゆる機器は、何のためのものなのか。2001年に、バーミヤンの仏像がタリバンによって爆破された映像。TVで繰り返し、繰り返し流れていた。当時は私も全く海外情勢に興味が無かったので、タリバンって野蛮だなと思っていた。憎むべきは、当時の自分を含め、無関心だと思う。なぜメディアは伝えないのか。それは、視聴率が稼げないからだろう。ムーア監督の映画中にもTV番組の製作者の言葉が出てくる。「『怒りや暴力』は稼げるが、『寛容や理解』といったテーマは稼げないのさ。」本当にそうなのか?真実を知りたいと思う人は、たくさん居るって!マイミクからのコメント返信欄より抜粋。◼️イスラエルのメディア規制はすごいと、広河隆一氏もおっしゃってました。ロシアも戦中の日本も・・・どこを見ても、そうですね。第2次世界大戦後に復員して日本の価値観の激変に戸惑う男性の言葉を聞きいたことがあります。「組織はいかに人間を裏切るものであるか」アインシュタインが『常識とは、所詮、私たちが若い頃に受けた教育が私たちの精神に及ぼした偏見にすぎません。』と言っています。小さいうちから刷り込まれると、それが常識になってしまうんでしょうねぇ。考えれば、分かることなんですけどね。同じ人間だって。日本は戦中でもないのに、偏っていますよね。政治的な圧力がかかっているんでしょうね。テレビ局も民間企業ですもん。また日本人には、共感したり、相手の立場に立ってみるという想像力や、思いやりが欠如しているんでしょうか・・・。スターリンの言葉に、『1人の死は悲劇だが、100万の死は統計に過ぎない』というのがあるそうです。確かに、9.11で殺されたアメリカ人には世界の同情の目が向けられましたが、イラクやアフガニスタンでアメリカに殺された何十、何百万人もの人々には全然関心が集まりませんね。◼️全米ライフル協会会長に、単刀直入に斬り込んでいくのもすごかったです。会長タジタジで、逃げてしまいましたね。彼の考えは一生変わらないだろうということに悲しみを感じますが。アームストロング『What a wonderful world』をBGMに、世界各国の戦争の映像が流れるのも印象的です。ムーア監督からはアメリカに対する深い愛情を感じますよね。アメリカが大好きんんだなぁって。*****トランプ大統領の脅しに対して世界中の人がイランの美しい写真をシェアしていますには、美しいイランの写真がアップされています。