昨日、昼間、会長が、
「どこに行く?」と言って来た。
これは、どこかに連れて行け、と言う意味である。
で、今まで行った事がないカフェに行く事にした。
最近、やたらとInstagramで広告が頻繁に入ってくるカフェで、行ってみたいな、と思っていたカフェ。
カフェの名前は、「MITTE MITTE」と言う。
何、「見て、見て。」
Instagramの宣伝では、美味しそうなベーグルサンド🥯の写真があったりして、惹きつけられる。
その他の料理の写真も、まさに、見て、見て、美味しそうでしょう、と言った感じなのである。
ただ、チェンマイの旧市街近くにあるので、チェンマイ郊外に住み、車で移動している事の多い我々には、駐車場があるかどうかが、心配である。
Instagramには、駐車場はある、とあったので、「見て、見て」の見て、見て写真に釣られて行く事になった。
が、
行ってみると、駐車場はいっぱいで、周辺の道路も狭いので、路上駐車とも行かず、結局、「見て、見て」の前を、見ただけで通り過ぎたのだった。
会長は、
「あんた、どうやって、この店調べたんや?」と言うので、Instagramの広告で入って来た、と言った。
会長は、InstagramよりFacebookをよく見ているので、「見て、見て」の事は知らなかった。
会長が、「見て、見て」を調べる。
自分は、見ない方がいいで、見たら行きたくなるから、と言ったが、会長は見てしまった。
そして、自分と同じように、見て、見ての料理の写真に惹きつけられ、美味しそうや、美味しいに違いない、食べたい、行きたいを連呼した。
だけど、値段が少し高そうや、と会長は言った。
行きたくても、駐車場が空いてないのではしょうがない。だから、会長の行った事のない、自分の隠れ行きつけのカフェに連れて行く事にした。
会長に隠していたのは、普通より少し値段が高いから。自分は、コインランドリーに行った時に、時間を潰す場所として、そのカフェを見つけ、時々行っていた。
ここは、いつ行っても、お客さんが多くはない。だけど、コックさんが良いのか、少しアレンジされていて美味しい。
自分達以外、客はいなかった。
何の変哲も無さそうだけど、ちょっと違う。
最近ハマっているパッションフルーツコーヒー。
会長は、
「美味しい。次は娘を連れて来たい。」と言った。
でも、味がいいのにお客さんが少ない。「MITTEMITTE」は、まだ行った事はないから味はわからないけど、お客さんが多い。この差は、何なんだろう、と考えていた。
すると、ラオス教育支援プロジェクトの方から連絡が来た。
これ何だかわかりますか?、と。
会長に聞くと、
「水牛の皮や。」と言った。
ラオス教育支援プロジェクトの方に、
「水牛の皮ですか?」と言うと、
「よくわかりますね。子供達が学校に水牛の皮と餅米ばかり持って来るので、学校の給食にしました。」と。
会長も子供の頃貧しかったので、知っていたのだろう。
「水牛の皮は、美味しいけど、硬いで!」と会長は言った。
自分は、逆に、ラオス教育支援プロジェクトの方に、自分が最近ハマっているものの写真を見せて、これは、何でしょう、と聞いた。
ラオス教育支援プロジェクトの方は、
「これ、ベトナムで食べた事あります。きのこですね。でも、わたしは、きのこが苦手です。」と言われた。
それに対して自分は、このキノコ、山伏茸が、ガンに対する免疫療法、アルツハイマー型認知症の予防、高血圧、糖尿病などに期待されている、と言う事を言った。
すると、興味を持っていただいた。
ラオス教育支援プロジェクトでは、ラオスで、モリンガパウダーやバタフライピーなど、花や植物から身体に良いものを作っておられる。
身体に良いものなら、ラオスで栽培して、商品化するのもラオスの人々にとっても良いだろう。
会長は、Facebookで山伏茸の事を調べた。タイで山伏茸を作っている農家はいる。山の中に自生しているのではなく栽培している。
山伏茸は、中国では、猿の頭のキノコ、タイでも猿の頭のキノコと言われ、ヨーロッパでは、Lion's mane ライオンのたてがみと言われている。
中国では、宮廷料理に用いられ、山海の四大珍味と言われた。
でも、タイでも、日本でも、美味しくて身体に良いのに知られてない。
何故か?
これは、見て、見てが足らないのではないか?
今やSNSを使った世界、見て、見て時代。
再生回数を伸ばす為に、色んなことをする。
時には、それは恥ずかしいやろう、と言う事をされているのもある。
少しでも多くの人に見てもらうための、見て、見て。
世界は、今や、MITE MITEの時代到来なのである。
味が美味しくても、MITE MITEが足らないと客は来ない。身体に良くてもMITE MITEが足らないと、皆んな知らない。
上手くMITE MITEをした所に客が集まっているのかも知れない。
が、
自分は、あえてMITE MITEをせずに、MITE MITEで集まって来る人より、縁のある人が集まってくれば良いと考えている。
その方が、コアな付き合いになると思うから。
そんな事を考えてから、Instagramを見ると、MITE MITEが上手い人が沢山いるな、と改めて思うと共に、フォローしてしまっている自分は、見事にMITE MITEに引っかかってるな、と思ったりするのである。
そして、今までブログを読んでいただいた方で、もうお気づきになられた方がいるかもしれないけど、自分達が最初行こうとしていたカフェの名前は、実は、『MITTE MITTE』であって、見て、見て、の『MITE MITE』では無かった。
MITTE MITTEは日本語の、見て、見て、ではなくて、ドイツ語のMITTE MITTEで、意味は、中心の、とか、家族の集まる場所と言う意味だとか。
益々、広告の写真からだけでなく、名前から美味そうな氣がして来た。
MITTE MITTEが中心、家族の集まる場所なら、自分達もそんな場所になれたら、と思う。