チェーンセーンのワット チェディルアン前のカフェでコーヒーを飲んだ後、ホテルをチェックアウトして、空手家Kさんと朝ご飯に行く事に。
どこが良いかな、と考えながら車を走らすうちに、時計は、11時近くになっていた。
「どうせなら、シンパークに行って、ご飯を食べますか?」
「そうしましょう。」と、なった。
シンパークで食事した後、同じ方向にある、リス族の村に放置したKs君を迎えに行くのが丁度良い。
シンパークとは、日本人がシンハビール🍺と呼んでいるビール会社が作った公園である。
SHINGHAと英語表記されるこのビールを、タイ人は、シンと読むが、日本人は、英語表記に忠実にシンハと読む。
だから、タイ🇹🇭で、シンハビール🍺と言ってもタイ人には、多分、通じない。
タイ人は、ビア シンと言っている。
この公園には、自分は、コロナ前によく行った。
お目当ては、茶畑の広がる丘の上にあるレストラン。
自分の中での北タイ料理店ランキング1位だったレストラン。
だった、と書いたのは、コロナが流行り出してから行った時に、明らかに味が落ちていたから。
久しぶりに行ったシンパーク。
元旦と言う事もあり、シンパークは沢山の人が訪れていた。
これは、レストランも席がないかも知れない、と考えたが、幸い、待ち時間無しで座れた。
コロナ前には、無かった席が新たに作られていて、景色を見ながらのブランチである。
嬉しい誤算があった。
料理の味が、元に戻っていたのである。
ビール好きの空手家Kさんは、ビア シンの生を飲みながら、北タイ料理を楽しまれた。
北タイ料理の数々。
シンパークからは、西方にドイ チャーンの山が綺麗に見える。
ドイとは、山。チャーンとは象🐘と言う意味なのであるが、この山に象が沢山いるからドイ チャーン、象の山、と言うのではなく、山の形が象に似ているから、と言うのが、山の名の言われのようである。
この山の形が、象🐘が写真左に向かって歩いているように見える。
景色も良く、料理も美味いので、ついつい長居をする我々だった。
その頃、空手家Kさんの息子Ks君は、ドイ チャーン山の我々がいる所とは、反対側のリス族の村で、リス族の子供達と元旦から爆竹遊びをしていたのであった。
お腹いっぱいになった我々は、今日は何の日やったっけ、とリス族の村にKs君の事を放置して来た事を忘れてしまわずに、象の山の向こうにいるKs君を迎えに行くのであった。
メースワイから、リス族の村に行く途中、どこかで見た事のある車とすれ違った。
「あんたの車と今すれ違ったで!」と会長から電話が来た。
「わたしら先にチェンマイ帰るから、今、山には子供は、Ks君とSしか残ってないから。あの二人、畑に行ったから、あんたらが村に着いても、ちょっと待たないと行けないで。」と。
メースワイの街から、リス族の村への道は、山⛰山⛰山⛰の世界。流石、かつて、『地球の歩き方』のフロンティアシリーズで世界の辺境として紹介されていただけの事はある。
自分達が村に着いて、暫くして、Ks君とSはおじさんのバイクに3人乗りして、畑から戻って来た。
おばさん、おじさん、おばあちゃんに礼を言って村を去る。
年末から元旦まで里帰りした子供達がいなくなる。
一人取り残されたSが、寂しそうな顔をしていた。
おはぁちゃんは、年末年始、子供や孫達が里帰りしてくれて本当に嬉しかったとの事。その子供達の中に新たにKs君も加わった。
今から来年が待ち遠しい。
Ks君をピックアップした我々は、チェーンセーンに戻る事に。今回は、チェーンセーンに連泊して、そこを拠点に国境沿いの街を巡る、と言うプランである。
リス族の村からチェーンセーンに戻るのに、コーヒー☕️で有名なドイ チャーンの山を西から東に超えてチェーンセーンに戻る事にした。
出来ればカフェによってコーヒーを楽しもうかと。
ドイ チャーンは、タイ🇹🇭でも早くからコーヒー栽培に乗り出したエリアで、会長の従姉妹は、最近まで、その農園経営に関わっていた。
ただ、大量生産がメインだったようで、自分の関心のあるスペシャルティーコーヒー☕️とは、又、別の分野であった。
数年前までは、ドイ チャーンは、コーヒー農園と山岳少数民族や中国人村がある位の「田舎」だった。
しかし、今回、行って見てびっくりした。
会長からも、ドイ チャーンを抜けてチェンライ、チェーンセーンに向かうと言うと、
「あんた、ドイ チャーン、今、エライ事になってるで!オシャレなカフェや宿泊施設がいっぱいあるからビックリするで。」と言われた。
行って見て確かにビックリした。
チェンマイには、街の北西メーリム地区の山⛰の中にモンチェムと言うモン族の人々が住むエリアがある。
このモンチェムには、ドーム型テントなどがある所謂グランピング施設が沢山あり、チェンマイのグランピングの先進エリアだった。
又、カフェなんかもグランピング施設が増えるのに比例して増えた。
しかし、このドイ チャーン、特にドイ チャーンの西側エリアは、モンチェムより遥かにスケールが大きい。
山⛰の中には、バンコクナンバーの車が溢れかえっていた。
コロナ前に来た時には、カフェが数軒あるだけで、オシャレなカフェは、数えるくらいしかなく、何も無かったんやけど、、、。
そう言えば、会長の友人も、ドイ チャーンでカフェをやるって言ってたな、、、。
ビックリし過ぎて写真や動画を撮り忘れていた。
どんなんになってんねやろ、と興味津々で車を走らせた。
ドイ チャーンにある羊のいる丘。タイ人インフルエンサーの間では有名な場所。
それにしても、バンコクやチェンマイからも遠いこの場所に、こんな沢山、カフェや宿泊施設を作っても、ハイシーズンである年末年始の時期を除いたら、お客さんは来るのだろうか、と心配した。
それとも、旅行会社ともう既に提携して、旅行会社にお客さんを連れて来てもらうのだろうか。
前方、バンコクナンバーの車。
気づいたらドイ チャーンの頂上を超えて東側に出ていた。
途端に昔ながらの風景になった。
日が傾き、ドイ チャーンの東側エリアは、山の影になっていて、より寂しく、又、寒く感じた。
この村や、会長の友人で結婚式に来た村や。そして、その数年後、その子の葬式にも来た。
折角、ドイ チャーンに来たのだから、ドイ チャーンのコーヒー☕️を空手家Kさんに飲んでもらおう、と村の見晴らしの良い場所に新しく出来たカフェに立ち寄った。
カフェからの眺め。
が、
何と、このカフェ店員の兄ちゃんが、
「コーヒーは、今日は有りません。」と言った。
「いや、コーヒーあるやん。」と目の前のコーヒーマシーンを見ながら自分が言う。
「今日は、コーヒーないんです。」と、埒が開かない。
「じゃあ何が出来るん?」と言うと、
「お茶なら出来ます。」
小腹が空いていたので、自分は、ビザを一緒に注文した。
ドイ チャーンの東側斜面は、日が落ちてから気温が急に下がって来た。
中々、来ないな、と思ったら、従業員の兄ちゃんがまた来て、
「お茶もありません。ビザは作ってます。」と、水だけ持って来て、言った。
街灯のない山岳地帯の知らない道を、夜、車で走るのは、危険だ。何でもいいから早く持って来てくれ。
ピザを待っている間。あっと言う間に暗くなる。
ピザを一気に食べて、目的地をナビに入力して、名誉の撤退である。
目的地は、朝いた街、チェーンセーン。
が、
iPhoneのナビは、どうやら距離優先になっていて、自分の図体のデカいピックアップトラック🛻の事など考えてくれてない。
完全に抜け道狙いをナビは要求してくるのである。
麻薬密輸組織が使いそうな細い道ばかり、わざわざ選択して行かせているようだった。
そして、街灯のある幹線道路に出た時は、ほっとした。
幹線道路にいた人には、こんなところからよく車が出て来たな、と思ったかも知れない。
ドイ チャーン(象の山)、今後更なる調査が必要である。
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