映画、言いたい放題! -126ページ目

ある朝スウプは

「群青いろ」というユニットの
2004年ぴあフィルムフェスティバル(PFF)やバンクーバー映画祭など、
各国の映画祭でグランプリを受賞した作品。
このユニットの看板女優でこの作品にも出演している並木愛枝は旧い友人です。
彼女からPFF受賞の報告メールを貰った時は本当に驚きました。
しかもこの作品は技術賞(IMAGICA賞)も受賞し、
同じユニットの「さよなら さようなら」は準グランプリを受賞!
凄い。
「さよなら さようなら」を含め、他の作品は観ているのですが
肝心のこの作品だけは未見。
やっとDVDで鑑賞。
友達甲斐のない奴です。( ^ _ ^;


OLの志津と同棲している
パニック障害で社会生活がままらなくなった北川は、
仕事を紹介してくれるというセミナーに通い始め
在宅勤務のパソコンの仕事を始める。
ある日、志津が帰宅すると部屋には見慣れぬ黄色いソファが置かれていた。
貯金通帳を見ると40万が引き出されていた。
志津は北川が通っているセミナーが新興宗教であることを知るのだった。


正直、「群青いろ」の作品は好きではないのですが
この作品は良かったです。
並木愛枝はさりげなく自然な演技ができる私の好きな女優の一人ですが、
この作品には不可欠であり、彼女の良さである「自然さ」が生きていたと思います。
泣く場面が沢山あるのですが
ひと色でないのでひとつひとつ心情が伝わります。さすが。
破綻を迎える二人の関係が丁寧に描かれています。
物凄く日常的ですが、

日常的過ぎてなかなか作品として成立するのは難しいと思います。
どこにでもあるような日常の中に「群青いろ」色がちゃんと出てます。

「100%の純愛映画」というコピーが付いてますが、これはちょっと違う感じ。
音楽は彼女のオリジナル。
作品に合っていてよいです。

今更ですが、おめでとう!f(^^;)



ストーリー  ★★★★
映像     ★★★☆
音楽     ★★★★
総合評価  ★★★☆

亀は意外と速く泳ぐ

このタイトルを聞いて嬉しくなった。

センス抜群だと思う!
しかもこれがスパイ映画だなんて。
DVDで鑑賞。


夫が海外赴任中の片倉スズメは
ペットの亀と単調な日々を送っている平凡で目立たない主婦。
ある日、「スパイ募集」の広告を見つけて応募したスズメはスパイの仲間入りをする。
スズメに与えられた任務,
それは「目立たないように平凡に暮らす事」だったのだ。


先日観た「M:i:III」はスパイの癖に行動がやたらと派手。

これじゃスパイはだめなんじゃないの?と思いましたが

その矛盾点をこの映画は見事払拭してくれました。(笑)

急にスパイになったスズメは平凡なことに悩んでいましたが

目立たないように生きることを意識しだすとこれが意外と難しい。

スーパーでアティーチョークを買ってはいけない。

福引で大当たりを出してはいけない。

スズメは大きな仕事を任命される前に除名されます。

登場人物のキャラクターもはっきりしているし、映像は緑と赤を意識して綺麗。

小ネタを交えながら淡々と進みます。

が、映画としては物足りない。

好みもあるかもしれませんが、人に勧めるのだったら「M:i:III」の方ですね。

スパイとして生きるのってなんて難しいのでしょう!(笑)


主演の上野樹里さんはミスキャストのような。

もっと歳かさの平凡ぽい人の方がいいのでは?

何なら私(←本業は役者)がやったのに。(爆)

この監督さんは『お湯は意外とすぐに沸く』という作品も創っているそうですが

このタイトルは今ひとつだなぁ。(笑)



ストーリー  ★★★
映像     ★★★
音楽     ★★★
総合評価  ★★☆


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M:i:III

2006夏のロードショー第一弾!

公開2日目だけど空席がちらほら。

お隣で上映している「カーズ」は満席也。

ちょっと意外。


第一線の諜報活動から引退し、新人育成の教官となったイーサン・ハントは

婚約者との結婚を間近にし、幸せな日々を過ごしていた。
しかし教え子が拉致され、その救出の要請を受けたイーサンは現場に復帰。
救出は成功したかに見えたが、彼女は頭に仕掛けられた爆弾で死んでしまう。

事件の裏の闇商人オーウェン・デイヴィアンの確保のため

イーサンのチームは、一路バチカンへと向かうのだが。。。

あまり期待しなかったのですが、結構楽しめました。

それでも2時間6分はちょっと長いかな。

脚本も担当したJ・J・エイブラムス監督はこれが劇場映画デビュー作だそうです。

どの回も工夫を凝らしたオープニングですが

ありふれた手法にも関わらず私は今回のオープニングが気に入りました。

3本目にはこういう手法で来たかって感じ。

そしてあのテーマ曲。ワクワクしますね♪

この手の映画には必ずある、突っ込みどころは相変わらず満載です。

大体スパイがあんなに目立つドレスでパーティに乗り込んでいいのか?

とまあ、楽しみ方はいろいろ。(笑)

トムはよく走ってます。

同じくよく走ってた「宇宙戦争」よりはずっと面白いです。

でもキャラクターは何やっても一緒。

トムが好きな人が彼を楽しむ映画でしょうか。

今回のテーマは「愛」?( ^ _ ^;

私生活でもケイティ・ホームズと家庭を築いたトムの

「好きなものを他に見つけたら、俺はいつでもおさらばするぜ!」

みたいな彼の声が聞こえてきそうです。

結婚間近のカップルが観たら盛り上がるかも。



ストーリー  ★★★
映像     ★★★★
音楽     ★★★☆
総合評価  ★★★☆


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ビッグ

ちょっと前にテレビで何故かよくやってました。
テレビでやってなかったら観なかったかも。
だから感謝。
放映される度に観ています。
大好きな映画の一つです。


体が小さいことにコンプレックスを持っている12歳の少年ジョッシュは、
移動遊園地に備え付けられた機械、
願いを叶えてくれる“ゾルダー”にコインを入れて
「大人にして!」と願う。
翌朝、鏡を覗いたジョッシュはビックリ!
なんと35歳の大人になっていたのだ。


トム・ハンクスが芸が細かいのか、演出が細かいのか

(たぶん両方だと思うけれど)とても丁寧な創りで

印象に残るシーンがたくさんあります。

おもちゃ会社の社長と大人になったジョッシュ(トム・ハンクス)が

ピアノのおもちゃで遊ぶシーンが有名ですが、私は

パーティに派手なスーツでやってきたジョッシュ(トム・ハンクス)のことを

パーティ客がくすくす笑うのですが、

ジョッシュはズボンのジッパーが開いてるのかと思って

そっと手をやって確認するところとか

ジョッシュ(トム・ハンクス)の恋敵が真剣になって、

ジョッシュとバスケットでボールの取り合いをするシーンが好きですね。

いいセリフも沢山あります。

ガールフレンドになった女性にジョッシュが

「君も一緒に子供に戻らないか」と言うのですが彼女は

「いいえ、無理よ。私はもうその時間を生きてしまったから」

というセリフが好きです。


大人に観て欲しい映画です。

またテレビでやってくれるといいなー。



ストーリー  ★★★
映像     ★★★
音楽     ★★★
総合評価  ★★★★


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ザスーラ

時々、何も考えないで楽しめる映画が見たくなるのです。

DVDで鑑賞。


両親が離婚してパパの家とママの家で交互に暮らすウォルターとダニーの兄弟は

いつも喧嘩ばかりしている。

ある時父親の留守中に、

ダニーは地下室から「ザスーラ」という古いボードゲームを引っ張り出してくる。

ゲームのスイッチを入れると、部屋の中を隕石群が突き抜け

家は宇宙空間をさまよっていたのだった。


「ジュマンジ」の宇宙空間版です。

「宇宙には空気がないよ」とか「宇宙では火や炎は上にいかないよ」等の

突っ込みはなしね。(笑)

そうすると結構楽しめます。

うる覚えですが、「ジュマンジ」より面白いような。

DVDの特典のメイキング解説を観たのですが

あまりCGを使わず、実際爆発させたりして、

子役のリアルな反応を引き出したのだそうです。

だからかも。

斜めになっていく床から逃げながら、目線は滑っていく本を見ているとか

細かいリアクションが自然です。

こういうことって大事だと思う。

目新しいことはないのですが思ったよりも楽しめたのは

創り手の心意気でしょう。

そういうの、好きです。



ストーリー  ★★★
映像     ★★★
音楽     ★★★
総合評価  ★★★


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レイクサイド・マーダーケース

役所広司,薬師丸ひろ子,柄本明,鶴見辰吾
杉田かおる,黒田福美,豊川悦司
この豪華な出演者によるサスペンス。
DVDで鑑賞。

原作は東野圭吾の小説。こちらは未読。


名門中学への受験を控え、
子供の勉強合宿に湖畔の別荘に集った3組の家族と塾講師。
並木俊介は、別居中の妻・美菜子と娘の舞華のために
仲のよい夫婦を演じていた。
ところがその晩、俊介の愛人・英里子が別荘を訪れ、
俊介は英里子の宿泊先で会う約束をして出かけるのだが落ち合えず、
別荘に引き返すと、そこには英里子の死体が横たわっていた。
自分がが殺したという美菜子の言葉に愕然とする俊介をよそに、
スキャンダルを恐れた親たちは死体を湖に沈めようと提案する。


達者な役者陣。
でも杉田かおるさんの演技だけが作り物っぽく思えてしまう。
違和感があるというか。。。
鶴見辰吾と杉田かおるが夫婦役、
そして薬師丸ひろ子のあのセリフ、
私と同じ世代にはちょっとした楽しみがありますね。
話もそこそこ面白いのですが
オールド・ボーイ 」、「南極日誌 」、レビューには書いてないけど「模倣犯」
と同じように特殊映像で台無しにしていると思う。
何でCGとか使いたがるのでしょうね?
あのラストは原作と関係あるのでしょうか?
途中までは楽しめたのになぁ。。



ストーリー  ★★★
映像     ★★
音楽     ★★★
総合評価  ★★☆

スタンド・バイ・ミー

脚本ゼミの「湖」という課題の時に

この映画へのオマージュを書こうと思い

DVDでまた見直しました。


オレゴン州に住む内気なゴーディーは

優秀な兄が亡くなってから未だ悲しみに浸る両親を見て、

自分が死んだ方が良かったんではないかと日々考えていた。

そんな時、ブルーベリー摘みに出かけた少年が行方不明だと聞き、

仲良しの3人の少年と線路伝いにその少年の死体を捜し

勲章を貰おうと森へ旅に出る。


少年のひと夏の冒険モノの代表作の一つ。

男性はこの映画が大好きだそうで。

私はそれ程好きではないのですが、

子供の時に観たときより随分印象が変わりました。

スティーブン・キングはホラー作家の印象があり

この作品はちょっと意外な感じもしますが、

「死」がモチーフになっているのはやはりスティーブン・キングという感じですね。

キャッチコピーは"12歳の夏、誰も大人になんかなりたくなかったんだ”。

人はどうして大人になってしまうのでしょうか?

リヴァー・フェニックスはもうこの世にはいないし。

彼の演じる少年の独白は大人になってから聞くとちょっとショックでした。

青年達や親達を含め、それぞれの少年達を取り囲む環境は

子供の時に観た時よりも身にしみた。

人は大人になってしまうのですね。


タイトルにもなっているベン・E・キングの曲が有名ですが

私は「ロリ・ポップ」のシーンが大好きです。



ストーリー  ★★★
映像     ★★★
音楽     ★★★★
総合評価  ★★★


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ブラザーズ・グリム

グリム童話にはいろいろな説があって、それが結構興味深かったりする。

そのグリム兄弟が主人公、マット・デイモンが主演ということで

ちょっと期待して観ました。

DVDで鑑賞。


グリム兄弟は魔女伝説を利用して、いかさまの魔物退治で賞金稼ぎをする旅を続けていた。

ところがその詐欺行為がばれてフランス将軍に逮捕されてしまう。

将軍は処刑の変わりに兄弟に森で何人もの少女が姿を消した事件の調査を命じる。

猟師の娘アンジェリカの案内で森の奥深くに立つ塔にたどり着いたグリム兄弟は、

その塔に伝わる女王の逸話を知る。

その頃、森に不気味な異変が起こり始めていた。


うーむ。

私が悪いのですが、観る前に

「スリーピーホロウ」みたいな作品だと勝手に思い込んでいました。f(^^;)

監督も違うのに何ででしょう?

予告編のせいかしらん??

これ、「グリム兄弟」が主人公である必要は全くないと思うんですけど。

ヘンゼルとグレーテル、赤頭巾、ラプンツェル等々、

グリム童話にからんだことはほんの少ししか出てこなくて

しかもあまり本編と関係ないような感じ。

関係なくても、何がやりたかったのかすら全くわからないのはどうなんですかね?

他の方のレビューで

「テリー・ギリアム監督は科学と規律と理性を重んじていたフランス共和国政府と

暗く混沌とした旧世界の名残を留めるドイツの森と村の対立を描きたかった?」

みたいなことが書かれていたけど、何だかなぁ?

ますますグリム兄弟じゃなくてもいいような。。。

兄弟愛が描きたかった?

だとしても、グリムじゃなくてもねぇ。。。ってしつこい?(笑)

でもグリムじゃなかったとしても、

この映画ははっきり言ってつまらないです。


グリム童話にはいろいろな説があって、書物も沢山出ているので

そちらを読む方がまだ面白いです。

監督はそれらを読んだのかしら?

テリー・ギリアムさんとは本当に趣味が合わないわ。( ^ _ ^;



ストーリー  ★★
映像     ★★★
音楽     ★☆
総合評価  ★★


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ストリート・オブ・ファイヤー

随分前はテレビでよくやっていたのですが
最近は全然やりませんねぇ。
公開されたのは1984年。
主演のマイケル・パレはともかく
ダイアン・レイン、リック・モラニス、 ウィレム・デフォーと
なかなか良さ気なキャストだと思うのですが
やっぱり昔とは違うのでしょうか。
あ、「昔」って言ってしまった。( ^ _ ^;


ロック・クイーンのエレンが
地元リッチモンドの凱旋コンサートの真っ最中に
レイヴェン率いるストリートギャング、“ボンバーズ”に拉致される。
酒場を営むリーバは弟トムに助けを求める。
かつて、トムとエレンは恋仲だったのだ。
数日後、街に戻ってきたトムは
陸軍あがりの女兵士マッコイと共にエレンを救い出す。
レイヴェンはボンバーズを率いてダウンタウンを襲撃しようとする。


この映画大好きです!
ストーリーは単純明解。
登場人物のキャラクターが端から端までいいです。(^^)
私は女兵士役が気に入ってます。
主人公のトムにどんなにくどかれても落ちません。
「タイプじゃないのよ」
この名ゼリフ、その後の私の人生に何度も使わせて頂きました。f(^^;)
今では大ファンのウィレム・デフォー様ですが
この時は最初、胸近くまでの黒いゴム長靴みたいなのを着て出てきて
どう見ても魚屋の兄ちゃんにしか見えなかった。
しかも顔つきも魚っぽい。
これがギャングのボス??と大笑い。
その後、大ファンになろうとは思いもしなかった。
音楽もいいです。
ラストのコンサートのシーンはもちろん、
バスの中の黒人グループの歌も格好いいです。
最後のトムとレイヴェンのガチンコ対決も迫力満点!
今の映画界では短めの1時間33分という長さもよい!
今では古くなってしまったかもしれないけど
80年代ならではの良さが沢山つまった映画です。
夜中でもいいので、またテレビでちょくちょくやってくれないかしらん。



ストーリー  ★★★
映像     ★★★
音楽     ★★★★☆
総合評価  ★★★★


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フライトプラン

これ、公開時、とても評判が悪かったですね。

ジョディ・フォスターの母娘ものと聞いて、「パニック・ルーム」 の悪夢を思い出したので

映画館には観に行かず。

でもやっぱり観ないと語れない。

DVDで鑑賞。


夫を突然の事故で失い、6歳の娘ジュリアと帰国することになったカイル。

夫の遺体と共にカイル母娘がのる飛行機は

カイル自身が設計に参加した最新鋭ジェット旅客機だった。

その機内の中で突然、ジュリアが姿を消す。

カイルは必死で機内を探すのだが見つからない。

しかも乗員や乗客ジュリアを見た者は居らず、

それどころか乗員名簿にジュリアの名が見当たらず、

もともとこの飛行機に乗っていないというのだ。

しかしカイルには確信があった。

カイルは愛する娘を取り戻すためにたった一人で立ち向かう。


「パニック・ルーム」とは全く違いました。

が、良くはないですね。

ジョディ・フォスター扮するカイルに好感度がないのですよ。

夫を突然失い、ヒステリックな母親。

たぶん意図的にそう描いているのだろうけれど

観客に本当に娘はいたのか?と思わせるのなら

このヒロインはちょっと勝手過ぎて、感情移入しにくく、

観客はヒロインを応援しにくいと思う。

カイルがこの飛行機に詳しいのは説明されているのだけれど

観客には彼女と同じ知識が説明されることはないので

本当にカイルの独り歩きになっていて

ラストのオチが唐突すぎます。

飛行機に関する伏線が、もっとあったら良かったのに。

あちこちに通風孔みたいな通り道があったり

貨物室の気温や気圧が客室と同じっぽかったりというのは

百歩譲って「そういう飛行機」ということにしても

そんな飛行機の乗務員が子供を観ていないって設定はさすがに違和感があるのは私だけ?

観客は同乗している乗客と同じ。

ヒステリックな女性が大騒ぎ、その騒ぎに巻き込まれて、

何だか知らないうちに事件が解決。

そんな感じ。


ロベルト・シュヴェンケ監督はこれがハリウッド映画デビューとなるそうです。

映像はトーンが統一されていて雰囲気はあります。

最後の方もテンポがあって、サスペンスの盛り上がりもあるのですがねぇ。

人の過ちには厳しく、自分が過ちを犯しても謝らないヒロインってどうなのよ?



ストーリー  ★★
映像     ★★★
音楽     ★★★
総合評価  ★★


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