Burgess-Dunne D.8 FlyingWing
バージェス・ダン D.8 全翼機
(fiddlers green) 1:144スケールペーパークラフト
今年も早いものでもう5月ですが今回は4月の月末に完成させた航空機です
複葉後退翼の全翼機、という大分ラディカルな外観
スチームパンクのフィクションに出てきそうなデザインですが実在する機体です
1909年頃、イギリス陸軍気球工廠に所属していたジョン・ウィリアム・ダン氏は
幾つかの模型飛行機の製作を経てこの後退角を持った全翼機形状の安定性を確信し
実際に作られた有人機(D.1)も初飛行時は墜落しつつも飛行自体は高い安定性を見せましたが
陸軍気球工廠は名前通りの気球・飛行船の研究部門、航空機の製作は支援が見込めなかったダン氏は
軍を離れ、民間企業や好事家の航空クラブの支援を受けつつ航空機の研究を続けます
そんなダン氏の製作する航空機に目を付けた企業の一つにアメリカのバージェス社がありました
ダン氏から最新モデル(D.8)の生産権を購入し、バージェス・ダンD.8としてアメリカで販売され
アメリカ陸軍通信隊や海軍などで導入されました
アメリカ軍での運用だけでは(外見以外は)さして印象的な存在ではないバージェス・ダンD.8ですが
時は第一次世界大戦、イギリスから航空戦力での支援を要請されたカナダにおいて
カナダ国軍において初めての航空部隊が設立されました、指揮官以外はパイロット1名、整備士数名
予算も航空機1機分あるかないか…というお寒い事情ながらこのカナダ航空隊が購入したのがこの
バージェス・ダンD.8でした、これによりバージェス・ダンD.8は「カナダ軍最初の航空機」として
カナダの航空博物館にレプリカが展示されている等、一定の知名度がある存在のようです。
と言う訳で4月は1910年代の航空機ばかり作った月でした
黎明期からの過渡的な時期だけにユニークな機体が多くて面白かったですね
イロモノに振れ過ぎた感もあるのでいずれこの時代の主流の機体も作っておきたい所
製作したキットはfiddlers greenより
手描き感の強いテクスチャや機体解説が多くて若年層向けの教材みたいな作風が面白いサイトです
いつも通りに胴体から作製
飛行機の胴体と言うより殆どボートのような構造
エンジンや駆動チェーンもむき出しです
主翼を取り付け
支柱も多め
翼端の垂直尾翼を取り付け
全翼機なので主翼を取り付けた時点で機体のシルエットはほぼ完成
フロートを作り