バージェス・ダン D.8 全翼機 (1:144)ペーパークラフト | ladder-23のペーパークラフトとか日記

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Burgess-Dunne D.8 FlyingWing

バージェス・ダン D.8 全翼機

(fiddlers green) 1:144スケールペーパークラフト

 

今年も早いものでもう5月ですが今回は4月の月末に完成させた航空機です

複葉後退翼の全翼機、という大分ラディカルな外観

スチームパンクのフィクションに出てきそうなデザインですが実在する機体です

1909年頃、イギリス陸軍気球工廠に所属していたジョン・ウィリアム・ダン氏は

幾つかの模型飛行機の製作を経てこの後退角を持った全翼機形状の安定性を確信し

実際に作られた有人機(D.1)も初飛行時は墜落しつつも飛行自体は高い安定性を見せましたが

陸軍気球工廠は名前通りの気球・飛行船の研究部門、航空機の製作は支援が見込めなかったダン氏は

軍を離れ、民間企業や好事家の航空クラブの支援を受けつつ航空機の研究を続けます

 

そんなダン氏の製作する航空機に目を付けた企業の一つにアメリカのバージェス社がありました

ダン氏から最新モデル(D.8)の生産権を購入し、バージェス・ダンD.8としてアメリカで販売され

アメリカ陸軍通信隊や海軍などで導入されました

アメリカ軍での運用だけでは(外見以外は)さして印象的な存在ではないバージェス・ダンD.8ですが

時は第一次世界大戦、イギリスから航空戦力での支援を要請されたカナダにおいて

カナダ国軍において初めての航空部隊が設立されました、指揮官以外はパイロット1名、整備士数名

予算も航空機1機分あるかないか…というお寒い事情ながらこのカナダ航空隊が購入したのがこの

バージェス・ダンD.8でした、これによりバージェス・ダンD.8は「カナダ軍最初の航空機」として

カナダの航空博物館にレプリカが展示されている等、一定の知名度がある存在のようです。

 

 

と言う訳で4月は1910年代の航空機ばかり作った月でした

黎明期からの過渡的な時期だけにユニークな機体が多くて面白かったですね

イロモノに振れ過ぎた感もあるのでいずれこの時代の主流の機体も作っておきたい所

 

 

製作したキットはfiddlers greenより

手描き感の強いテクスチャや機体解説が多くて若年層向けの教材みたいな作風が面白いサイトです

 

いつも通りに胴体から作製

 

飛行機の胴体と言うより殆どボートのような構造

エンジンや駆動チェーンもむき出しです

主翼を取り付け

支柱も多め

翼端の垂直尾翼を取り付け

全翼機なので主翼を取り付けた時点で機体のシルエットはほぼ完成

フロートを作り

こちらも黎明期らしい底の平らな平たいもの
今の視点からするとなんとも水離れが悪そうです
 
プロペラを作り、せっかく型紙についているのでパイロットの人形も
台車は別のモデルから転用した物を作りました
 
と言う訳で完成
全翼機である事もですが操縦席周りがほとんど露天なのが作っていて面白かったですね
洗練された航空機も良いですがこういう色々手探り感のある時代の航空機も面白い物です