Holland 1944
(Bestpapermodels) 1:144スケール ペーパークラフト
ジオラマセット ホラント1944
ジオラマ部分のボリュームもあって意外と製作に時間のかかった
Bestpapermodelsのジオラマセット「ホラント1944」これにて完成です

Holland(オランダ)の1944年、という事で
映画「遠すぎた橋」で有名な連合軍によるオランダ奪還・ドイツ進軍路確保を目的とした軍事行動「マーケット・ガーデン作戦」か、その作戦後の連合軍が解放したオランダ南部をイメージしていると思われるセット、
オランダらしい巨大な風車と運河に掛かる石橋が目を引くジオラマです。

ノルマンディー上陸作戦に端を発する一斉反撃で、フランスの解放に成功した連合軍ですが、
強固な防衛ラインを持つドイツ西部の国境線や、伸び切った補給線を原因とする停滞感にも包まれていました。
「1944年のクリスマスまでに戦争を終結させたい」という政治・軍事両面での強い要望もあり、
連合軍はベルギーからオランダを経由して防衛線を迂回し、手薄なドイツ北部の国境から侵攻して短期決戦を目指すという新たな作戦を立案します。

「マーケット・ガーデン作戦」と命名されたこの作戦は、オランダ国内の複数の主要な橋を空挺部隊が一時確保している間に、ベルギーから陸路で進軍する機甲部隊がそこを通過し、ドイツ防衛戦力を排除していくという空挺部隊と機甲部隊の高度な連携を要求されるものでした、
しかし結果として、想定よりも激しいドイツ軍の抵抗と遅延工作により機甲部隊の進軍は遅れてしまいます。
作戦目標の中で最も遠いアーネム地域の鉄橋に降下した空挺部隊は、機甲部隊との合流を果たせずまさに「遠すぎた橋」となり孤立、大損害を受け作戦は失敗に終わりました。

最終目標は果たせず大損害を出したマーケット・ガーデン作戦ですが、
オランダ南部の一部を解放するという一応の成果は得られました。
一方で、解放から取り残されたオランダ西部や北部は、全土解放を信じ行ったドイツ軍に対する鉄道ストライキ(連合軍への支援行動)への報復として食料輸送を遮断された状態で厳しい冬を迎え多くの餓死・凍死者を出すという別の悲劇も生み、オランダ全土の解放は1945年の春まで待つこととなります。

牧歌的な情景に対して重い歴史背景を持つオランダの1944年セット
付属車両の方の1両目はイギリスのチャレンジャー巡航戦車です
快速で知られたクロムウェル巡航戦車をベースに、火力不足を補うため強力な17ポンド砲を搭載した戦車。
同じコンセプト(シャーマンに17ポンド砲を搭載)のシャーマン・ファイアフライが先行して完成しており、
その完成度も高かったことから生産数や評価では割を食った形となりました。
しかしシャーマンよりも快速なクロムウェルに無理なく随行でき、当時のドイツ軍主力であるパンター戦車も撃破可能な
貴重な火力担当として、クロムウェル数両にチャレンジャーを1両混成する形で戦車部隊に配備され
機動力を求められる任務で活躍しました。

もう一両の付属車両は、同じくイギリスでAEC装甲指揮車です
居住性を重視するイギリス軍らしい大型のバス型の指揮車両
過去に同メーカーのノルマンディ作戦の車両セットに含まれる同車両を作っているので2回目の製作ですが
前回のモデルとの違いとして、車体の鼻先を延ばすダミーのボンネットや、角張った車体をごまかすアーチ型のキャンバスが追加されて
上下に塗り分けられた塗装も相まって遠目にボンネット式の貨物トラックに見えるように偽装された状態を再現したモデルになっています、
やはり上級士官である指揮官が乗車して通信機器など高価な機材も搭載する通信指揮車、真っ先に狙われないように色々工夫がある物ですね。

という訳でボワヤール要塞に続いて建物(がメイン)のモデルを作りたくなって着手した
オランダ風車のジオラマでした、同社のジオラマセットは歴史背景なんかも学びながら作るのが楽しいので
またいずれ別のモデルに挑戦したいですね