Ardenny 1944
Tiger2, CMP truck C15A
アルデンヌ 1944年・バルジの戦い
1:144スケール ペーパークラフト
(Bestpapermodels)
もう何個目かとなるBestpapermodelsの情景セットシリーズ
今回はベルギー・アルデンヌ森林地帯で1944年に繰り広げられたドイツ最後の大規模反撃
ドイツ側の作戦名は「ラインの守り作戦」、有名なのは連合軍側での呼び名「バルジの戦い」です。

第二次世界大戦も終局近く、すでに軍事的な挽回は望めないドイツ(ヒトラー)は
ドイツ西部の国境から一直線に進軍して連合軍の補給拠点アントワープを制圧。
連合軍を分断して大打撃を与えて厭戦気分を誘発することでイギリス・アメリカとの個別停戦を企てます。
戦争に疲れ果て余力のないイギリスと、戦力はあれど世論を恐れてヨーロッパで若い兵士達の犠牲を出すことを忌避するはずのアメリカ。さらに両軍司令官の主導権を巡る対立も付け入る隙となる筈…と、
希望的な観測を重ねながらも、最早選択肢のないドイツは可能な限りの戦力を集結
1944年12月、連合軍が航空機を飛ばせない悪天候に乗じてアルデンヌに攻め入りました。

米軍はこの時点でアルデンヌへの攻撃を予期しておらず、実戦経験の少ない師団が駐留していたこともありドイツの奇襲は成功
アメリカの防衛ラインを突破し、前線に大きな突出部(バルジ)を形成しました。
緒戦は快進撃を見せたものの、連合軍はドイツの予測よりもはるかに早く混乱から立ち直りました
燃料を奪われる前に破棄し、戦車が通れる橋を爆破するなどの遅延戦術によりドイツ軍の進軍は阻まれます
また、悪天候下の未舗装路はぬかるんで立ち往生する戦車を続出させ、通行可能な僅かな道路には戦車のみならず歩兵や工兵車両が殺到、
燃料補給を米軍基地からの奪取に頼っていたジリ貧のドイツ軍は、進軍どころか大渋滞の中で次々と燃料切れを起こしていきました。

やがて天候が回復して航空支援が再開し、救援部隊とも合流を果たした連合軍に対して、
機動力を失ったドイツ軍は激しい消耗戦の上、スタックし、あるいはガス欠で動けない貴重な戦車や車両の多くを戦場に放棄しながら国境まで撤退、
前線に形成されたバルジ(突出部)は目標のアントワープまで伸びることなく、その遥か手前で再び元の前線に押し戻されました。

バルジの戦いは「ドイツに反撃能力は既にない」という連合軍の楽観を打ち砕き、アメリカ軍に大戦中の1戦場としては最悪となる約8万人の死傷者(戦死約1万9千人)を出させました。
しかしドイツ側も貴重な残存戦力の多くを喪失、それは後のソ連によるベルリン侵攻に対する防衛力を大きく減じてソ連の占領域拡大と戦後のその支配力を許す遠因となるという大きな代償と共に、1945年1月に終結を迎えました。
という訳で今回はドイツ最後の抵抗、あるいは防衛力を失う決定打となったバルジの戦いでした

激しい攻防が繰り広げられた戦いですがセットとしては西欧風の民家とティーガーⅡ、連合軍車両2両という
戦闘後のドイツ軍の進軍をイメージした内容でしょうか
付属車両のティーガーⅡはノルマンディ等で初陣を飾った新鋭戦車ですが
バルジの戦いでは様々な意味で有名なSS第501重戦車大隊(パイパー戦闘団)に集中配備されたことで
バルジの戦いを象徴するイメージが強い戦車です

戦車戦では圧倒的な戦闘力を見せた戦車ですが、その超重量に由来する足回りのトラブルの多さと燃費の悪さで
戦闘で失われるよりも立ち往生して破棄された車両の方が多いとまで言われます、
この戦場となったアルデンヌの森でも乗り捨てられたティーガーⅡが保管され、現在も展示されているところがあるようです

陸上車両も結構続いたので次はそろそろ船か航空機か、違うものに移ろうかと思います