ノースロップ YB-49 フライングウィング 爆撃機(1:400)ペーパークラフト | ladder-23のペーパークラフトとか日記

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Northrop YB-49  
ノースロップYB-49フライングウィング
scissors and Planes 1:400スケール ペーパークラフト

 

先日作ったXB-35フライングウィングから続けて

そのジェット化機、YB-49を作りました

やはりこういう兄弟的な機体は並べてみたいものですね

 

米空軍(計画当時は陸軍航空隊)の求める新型超長距離爆撃機コンペ、としては

様々な問題から不採用となったXB-35ですがその先進的なコンセプトは米空軍の興味を引き

試験の継続と当時の航空業界の潮流に乗りジェットエンジンへの換装という次のステージへと

進んでいきます

 

少数生産された先行量産型のYB-35からの改造、という形で製造された

ジェットエンジン搭載のYB-49

元々推進型のエンジン配置のため機体形状はほとんど変わらないままジェット化が行われました

因みに推進型プロペラ機はジェットエンジンへの換装が容易…とか

推進型プロペラ配置の機体(試作機など)をさしてジェットエンジンへ換装する事が前提だったはずだ…

みたいな話は割と良く聞きますが存外実例はあまりない物です、実際はやはり

インテークなどの配置から推進プロペラ機をジェットエンジンに切り替えと言うのは容易ではないのでしょう

エンジンの変更に加えて小さな垂直尾翼が追加されているのも相違点

XB-35からの安定性の問題への苦心が偲ばれます

 

エンジンの換装自体はスムーズに成功したYB-49は当時のジェットエンジンの性質と性能の上限から

最高速度が大幅に向上した一方で、爆弾搭載量と航続距離は半分以下に減少してしまいます

また、失速時に機首が上がり続けて姿勢が制御できなくなるという欠陥により

これにより試作機の1機が墜落、乗員が全て殉職するという事故が発生

 

その原因が機体形状をほとんど変えずにプロペラ機からジェット機へと改造したことによる弊害

(XB-35は8枚のプロペラが失速時に一種の安定板として作用していた)

であった事から、YB-49の開発・試験はほぼほぼ中止状態となりました

 

並行して飛行試験が続けられていた原型機XB-35も1949年には開発が中止され

全翼機に夢を抱いたジャック・ノースロップ技師の挑戦はここに潰えてしまいます

フライングウィングの計画中止の翌年、ジャック・ノースロップ技師はノースロップ社から

一線を退き、ノースロップ社も通常型の航空機を主流としていきます

 

ノースロップ技師が夢見た全翼機は後年、その最大の課題であった非常にデリケートな姿勢制御を

コンピューター制御で解決できるようなり改めて日の当たる舞台へと登場することになりますが

それはまた別の話

 

 

 

と言う訳で、XB-35を作ったらその兄弟機もという事でYB-49

実機もXB-35からの改造機であるためモデルの方もエンジン部以外は

殆どXB-35と共通のモデルです

 

製作工程もXB-35とほぼ同じ、元から簡単な構造が実質2回目の製作なのでさらに

簡単に作業が進みます

 

XB-35にはあった主翼の銃座のふくらみが無く

代わりに小さな尾翼を取り付け

尾翼の間に左右各4基、計8基のジェットエンジン

 

エンジンは当時の戦闘機などに使われたアリソンJ35ターボジェットエンジン

前述通り飛行速度には優れましたが燃費は良くなかったようです

 

切り出しの面倒なプロペラとそのスピナーが無いので

XB-35に増して短時間で完成です