Short SB.6 Seamew (murphs-models)
ショート SB.6 シーミュー 対潜哨戒機
1:144スケール ペーパークラフト
のんびり作っていた為前作からは1週間ほど開いてしまいましたが
今月4機目はイギリス海軍の艦上対潜哨戒機ショートシーミューです
2度の大戦に渡ってドイツのU-ボートに苦しめられたイギリスですが
それだけに潜水艦に対する哨戒と対策についても十分に経験を持った国でした
第二次世界大戦も終結を迎える1945年
イギリス海軍は空母で運用できる艦上対潜哨戒機の開発を各社に要請し
フェアリー社のガネットが1949年に採用されます
空母に搭載可能なサイズでありながら双発のエンジンと強力なレーダーを備えた
ガネットは不細工ながら優秀な哨戒機として完成しましたがその分割高な機体
当時のイギリスの対潜哨戒部隊の多くは志願制の予備兵員部隊という事情もあり
ガネットのような高級機で全ての哨戒部隊の機体を更新するのは困難と
それなりの性能でより廉価な対潜哨戒機の要求が上がり、
飛行艇メーカーとして有名だったショート社が名乗りを上げて開発したのが
ようやく登場の当機、シーミュー(カモメ)でした
エンジンはガネットと同系のものを双発ではなく単発で搭載
低コスト、軽量化のために1950年代の航空機ながら着陸脚は簡素な固定脚、尾輪式
視界確保のために機首先端エンジンに乗っかる形で配置されたコックピットと
機首直下のレドームにより異様に機首部分の背が高いデザイン
低コスト化の悪影響かノーズヘビーな構造の問題か
シーミューは軽量・低速という要求は満たしながらも操縦性の劣悪な機体なってしまったようで
テスト飛行しては改修を繰り返す内にテストパイロットが落命する墜落事故まで発生
また、配備予定だった予備兵員部隊も戦後のコストカットの為に解散され
シーミューは配備先を失ってしまいました
最初から要求性能が低く操縦性も難ありなシーミューに他の需要が見つかる事も無く
20機ほどの初期生産分をもってシーミューは生産は打ち切られ
制式運用される事なく最終的には全機が処分されてしまいます
丸く張り出したキャノピーも中々難敵
こういう部分は胴体を完成させてしまう前に
取り付けた方が作業しやすいですね
機首下のレドーム
こちらも難物のドーム型のパーツですが何とか組立
やはりユーモラスな機首の構造です
箱型の主翼補強を挟んで後部胴体を組み立て
尾翼はシンプルな形状
主翼は折り畳み状態も意図した分割になっていますが
今回は展開状態で作製、翼を畳んだ艦載機も作ってみたいのですが
やはり最初の1機では広げた状態で作りたいものです
胴体に主翼を取り付け士の字になりました
脚部や着艦フックなど
スパッツなども付いていない非常にシンプルな固定脚です
プロペラは4枚
これにて完成
いつか兄貴分?のフェアリーガネットも製作したいですね