Fokker T.2 (fiddlers green) 1:144
フォッカー T-2 貨物機 ペーパークラフト
先日のドラゴンラピードに続いて戦間期の旅客機(貨物機)です
1930年代の航空機だったドラゴンラピードより遡って1921年初飛行の
フォッカーT-2
第一次世界大戦中はドイツで戦闘機を作っていたフォッカー社
終戦後は航空機開発が禁止されたドイツを離れて設計者の故郷
オランダで主に旅客機を製造するメーカーとして再出発しました
5人乗り旅客機のフォッカーF.Ⅱとその改良型のF.Ⅲは好調なセールスとなり
より大型の10人乗りの旅客機、フォッカーF.Ⅳとして製造されたのが当機でした
一見標準的な単発機のように見えて
全幅25mと当時としてはかなりの大型機でしたが
当時の旅客事情に適応していなかったのかはたまた単発機を引き延ばしたような
設計に不安を感じたのかフォッカーF.Ⅳに旅客機としての買い手は付かず
僅か2機をもって生産を終了、生産された2機は大西洋の向こう
アメリカ陸軍に購入され一機を救急機「A-2」、もう一機が貨物機「T-2」として
導入されました
フォードF.ⅣあらためT-2となった当機をもってアメリカ陸軍航空隊は
長距離飛行の記録に挑戦することになります
目標は北米大陸の無着陸横断飛行
長距離飛行のためのいくつかの改造を施されたT-2は
まず一定範囲の周回飛行で滞空時間36時間のべ飛行距離4050km(北米横断に相当)
の世界記録を樹立
満を持して挑んだ北米横断飛行では
悪天候やエンジンの故障により2度の失敗を喫しますが
3度目の挑戦、1923年5月2日にニューヨークを出発したT-2は27時間後
約4000kmを飛行しカリフォルニアに着陸、史上初の北米大陸無着陸横断飛行に成功しました
4年後、1927年のリンドバーグの大西洋横断飛行に比べると
些か知名度に劣りますがフォッカーT-2も航空史に記録を残した機体でした
と言う訳で見た目は地味、というかむしろ不細工なフォッカーT-2
この手の歴史的小ネタのある機体に強いfiddlers greenの型紙から製作です
やたらデカい事を除けば単発単葉、四角い胴体と基本的にはシンプルな機体ですが
操縦席は開放型なのでシートや隔壁等を作ります
機体のサイズの割に小さい尾翼
小さい尾翼に対してこちらは巨大な主翼
幅が広いのでいつものように針金ではなく翼形のボール紙
(ゴミ箱から掘り出したお菓子の箱)で補強
主翼を乗せたら後は細かい部品と着陸脚
最後にプロペラと排気管、あと何かの棒
部品点数は少な目で半日ほどで完成でした
こういう見た目は地味でも記録のある機体と言うのも面白いですね