Fairey Rotodyne (Gary Pilsworth's model) 1:144
フェアリー ロートダイン 複合ヘリコプター ペーパークラフト
今月に入ってから面白航空機が続いています
今回はイギリス・フェアリー社の試作旅客機ロートダイン
ヘリコプターのように垂直離陸できて固定翼機のように
高速で長距離飛行できる、今日ではオスプレイのようなティルトローター機が
実用化されていますが1957年に初飛行したロートダインは
双発のプロペラ機の背中にローターを備えた複合ヘリコプターでした
巨大なローターはエンジンで軸を駆動させるのではなく
エンジンで圧縮した空気を先端のジェットノズルから噴射して回転する
チップジェットと呼ばれる方式、ローターを駆動させるエンジンは違いますが
先日作製したトリープフリューゲルと同じ方式ですね
チップジェット方式のローター駆動の利点はローターが自分で回転する為
機体側に複雑な動力伝達機構やテールローター等の反作用を打ち消す構造が
不要になり総じて構造が簡略化、整備性が向上する事でした
ヘリコプターのように垂直離陸できる夢の旅客機…となる予定の
ロートダインでしたが試作機の運用によってその問題点が露わになります
前述のとおり利点が多いように見えたチップジェット方式でしたが
各ローターに備えられた小さなノズルから噴き出すジェットは
とても甲高い騒音だったようです、本体のエンジン動作音と合わせて
余りに大きい騒音は旅客の快適性や空港周辺の環境問題も重視され始めた
当時にあって旅客機として不適だったようです
また、ロートダイン試作機はヘリコプターよりは速く低燃費を実現しましたが
それでもあくまでヘリコプターと比較して、であり固定翼の旅客機には到底速度も経済性も
及ばない中途半端な航空機でした
飛行自体には成功しながら商業的には失敗したロートダインは
1機の試作機をもって開発を中断されてしまいましたが
その未来的なデザインは「夢の旅客機」として昭和の科学誌や航空誌ではしばしば登場する機体でした
今回製作したモデルは海外のペーパークラフトコミュニティサイトの
ユーザーGary Pilsworth氏が同サイトに投稿した無料モデルを利用
1:72スケールを1:144に縮小して印刷です
何気に輸送機でもない純粋な旅客機を作るのはずいぶん久しぶりです
新幹線のようなやや四角目の胴体
主翼は胴体の切り欠きに差し込む方式
尾翼は見る写真によって上半分が外側に角度が付いていたり
垂直になっていたりで試作中に角度が変わったのかと思っていたのですが
後ほどテスト飛行の動画を見ると可動式だったようです
離陸前の自重で垂れたローターと接触しない為の機構のようですね
未来的なコンセプトの割に尾翼に支柱が付いてる辺りが
野暮ったくてなんとも英国です(偏見)
左右のエンジンを作ります
元が1:72スケールと言う事もあり着陸脚の収納庫が
再現されているモデルなのですが縮小製作では少し強度に無理があったので
ここは省略した方が良かったかもしれませんんエ
反対側も作製
ローター基部を取り付け
位置決め用に胴体側にガイドをつけましたが
あとで見えないと思ってえらい雑です
ローターはブレード、軸共に細長いので補強に針金を内側に通します
プロペラと着陸脚を付けて完成です
変な飛行機ばかり作ってる間にもう2月も中旬です
そろそろ次に手を付ける艦艇モデルとかも考えた方が良さそうですね

























