ドイツ海軍軽巡洋艦ケーニヒスベルク(1:400) | ladder-23のペーパークラフトとか日記

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JSC社製のペーパークラフト(カードモデル)キット

ドイツ海軍ケーニヒスベルク級軽巡洋艦ケーニヒスベルク

 

製作期間:2020年4月7日~25日

 

今年に入ってからイギリスの軽巡洋艦(エイジャックス)を作ったので

次はドイツの軽巡洋艦、と思っていたアイテムです

 

元はJSC社のモデルでもかなり初期のカタログにも載ってる古いモデルですが

今回製作は近年デジタル製図にリニューアルされた新版です

ネット通販等で購入する場合は表紙左上の出版年を見て新旧判断をお勧めします

 

キットとしては同型他艦や同艦の年代違い等のコンパーチブルはありませんが

一部兵装(魚雷発射管、高角砲)やボート類はJSC社の標準的なディティールの物と

よりパーツが細かいハイディティールの物の選択式になっています

 

大型クレーンやファンネルキャップ、マストのフレーム等、キットの印刷表現より

精密なディティールが欲しい箇所には同社からレーザーカット部品が別売りされています

今回の製作でも使用していますのでご参考に

 

モデルになったケーニヒスベルク級は同艦をネームシップにする艦型ですが

「ケーニヒスベルク」「カールスルーエ」「ケルン」とKから始まる都市名で命名が

統一されている為、K級巡洋艦とも呼ばれます

 

平たい艦橋に太い単脚のマストがそびえているのが特徴的

全体的に複雑な構造をしているや上に高い複層の構造物も無いため

前述の高ディティール部品(ボート類・兵装)を使用しなければ

制作難易度/工数は低めのモデルだと思います

 

連装3基の高角砲は全て船尾側にある他

主砲も1基が艦首、艦尾に2基と武装が後方に偏重している珍しいスタイル

 

更に後方の主砲はそれぞれ左右にオフセットしているというユニークな配置

 

後方に火力を偏重しつつ極力前方への射界も確保するために

このような配置となったそうです

 

バランスを取るためかそれともただの構造上の都合か

後部マストが一般的な船体中心線上ではなく後部構造の右脇に立っていたり

大型クレーンが左舷のみだったりと主砲以外にも船体各所で左右非対称が目立ちます

 

ディティールが集中している船体中央部

大型クレーン、ファンネルキャップ、マストのフレームにレーザーカット部品を使用

特にクレーンは目立つ&手作業での再現は難しい部分なので

購入可能だったらレーザーカット部品を使用する事をお勧め

 

ベルサイユ条約の制限下で最大限の能力を目指し様々な工夫が施された同級ですが

その無理が祟り船体強度や安定性に問題が頻発、巡洋艦でありながら

大洋を駆け通商破壊を行うという重要な任務に就くことが出来ない本末転倒を招きました

 

イギリスのリアンダー級エイジャックスとツーショット

こちらはワシントン軍縮条約の制限下で建造された巡洋艦ですが

保有隻数の制限の違いや運用思想から個艦の能力は重視されませんでした

このエイジャックスは後にケーニヒスベルクどころじゃない

ベルサイユ条約制限が産んだトンデモドイツ艦と対峙する羽目になりますが別の話

 

同じくドイツでこっちは重巡洋艦のアドミラルヒッパーと

ケーニヒスベルクをはじめとする戦間期に建造された軍艦で得た経験

ベルサイユ条約の破棄による制限撤廃などからシャープなスタイル

 

という訳でドイツ軽巡洋艦ケーニヒスベルク

変わったスタイルの面白さもありますがサイズや作業量も手ごろなボリュームなので
お勧めです