2024年1月27日(土)～4月7日(日)まで
東京・上野にある東京都美術館にて
「印象派 モネからアメリカへ ～ウスター美術館所蔵～」
が開催されています。
ウスター美術館（Worcester Art Museum）は
マサチューセッツ州（MA：Massachusetts）
ウスター（Worcester）という
ボストン（Boston）から西に
80kmほどの場所にある街にあります。
マサチューセッツ州第1の都市はボストンですが
第2の都市がウスターです。
ウスター美術館は1896年に設立され、
1898年に開館しました。
コレクションは
約40,000点にのぼる美術館です。
また、
クロード・モネ（Claude Monet）の
「睡蓮（Water Lilies）」を
美術館として世界で初めて購入した美術館
としても知られています。
ウスター美術館
（Worcester Art Museum）
見どころは、とにかく、
「日本で取り挙げられることが少ない
ウスター美術館の作品がやってくること
（初来日の作品が多い）」
です。
フランスで生まれた印象派は
海を越えて広がり、
各国で独自に展開していきました。
カサット（Mary Stevenson Cassatt）
ハッサム（Frederick Childe Hassam）
などの作品が
「アメリカ印象派」の魅力が感じられる
展示になっていると思われます。
ウスター美術館は
ボストンから少し距離があることもあり
残念ながら
私はまだ実際には訪れたことがありません。
日本で
「印象派 モネからアメリカへ ～ウスター美術館所蔵～」
が展示されるのを知り、
今日は、
ボストン美術館のハッサムとその作品を
紹介してみたいと思います。
［参考：過去のボストン美術館関連記事］
ボストン美術館
（MFA：Museum of Fine Arts, Boston）
ボストン美術館は、
マサチューセッツ州（MA：Massachusetts）
ボストン（Boston）にある美術館です。
1870年、
地元の有志によって設立され、
アメリカ独立100周年にあたる
1876年7月4日に開館しました。
当初は
コプリースクエア（Copley Square）の
現在のフェアモント・コプリー・プラザ（Fairmont Copley Plaza）
というホテルがある場所に
建てられており
所蔵品は約5600点ほどでした。
1909年に現在の場所に移転し、
2010年には
北中南米の芸術を展示する
アメリカウィング（Art of the Americas Wing）が増築され、
現在の所蔵品は約50万点におよびます。
「At Dusk (Boston Common at Twilight)
夕暮れ時（黄昏時のボストン・コモン）」
（1885～1886年頃の作品。
写真は、ボストン美術館にて撮影したものです。）
ハッサム（Frederick Childe Hassam）は、
1859年、
ボストン（Boston）の
ドーチェスター（Dorchester）地区にて
金物商の家庭に生まれました。
幼い頃から絵を描くのが好きでしたが、
彼の両親は
その才能には関心は示さなかったそうです。
1872年のボストンの大火災で
父親の職場を含め
ボストンの商業地区の大半が焼失し、
高校を中退して
父親が勧めた出版社にて
経理として働くことになりました。
その出版社で
フリーのイラストレーターになり
雑誌の挿絵を描き始めました。
1880年はじめ頃には
ボストン美術クラブ（Boston Art Club）や
ローウェル協会（Lowell Institute）で
授業を受けつつ
技術を高めていきました。
ボストン美術クラブの友人に
ヨーロッパへの2ヵ月の
「美術の研修旅行」に誘われ、
1883年の夏、初めてヨーロッパに渡り、
中でもイギリスの画家
William Turnerの水墨画に強い影響を受けます。
「At Dusk (Boston Common at Twilight)」は
1回目の渡欧後に描かれた作品です。
ボストン・コモンは当初は
牛の放牧と軍事パレードのための野原でしたが、
ハッサムがこの絵を描いた頃には
現在のボストン・コモンに近い様子に
変わってきたところでした。
トレモント通り（Tremont St.）を挟んで
左側は赤レンガの建物が並ぶ商業街や
馬車などの活気ある様子
右側は公園（ボストン・コモン）の静けさ
が描かれています。
「Charles River and Beacon Hill
（チャールズ川とビーコンヒル）」
（1892年頃の作品。
写真は、ボストン美術館にて撮影したものです。）
1886年、
ニューヨークで開かれた
フランス印象派の展覧会を見て、
ヨーロッパに移住することを決めます。
フランス・パリの
アカデミー・ジュリアン（Académie Julian）にて
絵画を学び、
1889年には
パリ万国博覧会に参加して入選します。
1889年にはアメリカに帰国しましたが、
この頃にはハッサムは、
「The Ten」と呼ばれる
アメリカ印象派のグループの1人に
数えられてました。
「Charles River and Beacon Hill」は
フランスに移住・アメリカに帰国後に
描かれた作品です。
フランス絵画で見てきた構成効果を利用して、
左側にはチャールズ川
真ん中にはビーコン・ヒルと
マサチューセッツ州議事堂
右側にはバックベイ
が描かれています。
【まとめ】
私はハッサムを
「ボストン生まれの画家」
「ボストンの風景を描いている画家」
として、
渡米後に興味を持つようになりました。
今回の「印象派 モネからアメリカへ ～ウスター美術館所蔵～」では
ハッサムの作品は
「Columbus Avenue, Rainy Day」（1885）
「Gathering Flowers in a French Garden」（1888）
「Sylph's Rock, Appledore」（1907）
「The Breakfast Room, Winter Morning, New York」（1911）
を見ることができるようです。
中でも
ボストン好きな私の個人的なおススメは、
ボストンの
サウス・エンド（South End）地区が
描かれている
「Columbus Avenue, Rainy Day」です。
東京近郊にお住まいの方は
「印象派 モネからアメリカへ ～ウスター美術館所蔵～」を
是非観に行ってみて下さい。
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なんらかのチョコレートは
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