ランキングに参加しています。

クリックしていただけるとうれしいです。

 にほんブログ村 子育てブログ バイリンガル育児へ

 

前の記事で子育てを始めるまで知らなかった英単語をいくつかご紹介したのですが、これは主に娘がデイケア(保育園)に入った頃、つまり3歳くらいまでに習った単語でした。
今、アメリカの小学生の教科書の日本語訳を請け負っているのですが、小学生の教科書といっても知らない単語がたくさんあります。
 
たとえば小学1年生の算数の教科書(やワークブック)でPrime Numberというのが出てきます。これは日本語では「素数」と訳されますが、日本では小学校で「素数」という言葉は教えません。
 
日本では たし算を教える時に、「どっちとどっち」(または「どれとどれ」)という単元があり「8という数字は1と7 2と6 3と5 4と4」の組み合わせで成り立つと言うような概念を教えます。それからひき算の概念へと結びつける段階で「2つの数字のどちらが大きいか」をわからせて、大きい方から小さい方をひいて、答えと小さい方をたせば、大きい方の数字になるという教え方をします。なぜアメリカでは「数」そのものの特徴を先に教えるのかはわかりませんが、Prime Numberかどうかというのは小学1年から導入され、3年生くらいにわり算が出てくる時、割り切れるかどうかがすぐわかるようにしているようです。
 
よくアメリカに急に移住してきた日本人のお子さんが、さんすうは言語の干渉が少ない科目なので、簡単に授業についていけたと話している方がいますが、私が知る限り、小中学校のさんすう(math)は、日本とアメリカでかなり教え方が違うので苦労することも多いようです。
 
それより面倒なのが理科(サイエンス)。小学校によってはまったく教えない学校もあるのですが、私が関わっている学校区ではかなりサイエンスに力を入れていて、英語以外の言語(中国語やスペイン語や日本語)にも教材を訳して、まだ英語が十分ではないEL (English Learner)に提供しています。この翻訳は、小学生のレベルで訳していかないと意味がないので、ResearchとかInvestigationなどという語彙を日本の小学校で使われている例を見ながら訳していきます。けっこう慣れていないと難しい作業でまだAIには頼れない分野です(が、きっと数年ですべてAIがやってくれるとは思います)。