博多ストーカー殺人事件の第5回公判を傍聴してきました。
まず、被害者の母親から極刑を望む旨の意見陳述書が代読され、
続いて、検察側から懲役30年が求刑され、弁護側はストーカー規制法違反に当たらない偶発的な犯行だとして17年が妥当だとしました。
弁護側が当日包丁を持参した動機と当日の足取りを防犯カメラなどによって詳しく説明したのですが、検察側はそれには真正面から反論することがなく、犯行の残虐さを強調するという、聞いていてなんとなくかみ合わないストレスを感じてしまいました。
弁護側の説明にも「そんな発想って、あり?」という疑問はたくさんありましたが、検察側も当然その裏取り調査をしているはずなのに、まったく触れないのも不思議でした。
私としては、どちらが正しいのかわからないという結論で、裁判員はどう判断するのだろうか。
今日は、家人も同行しましたから、知ったかぶり案内で疲れてしまいました。
家人の友人は、「今まで幸せにも裁判所なんか知らない人生を送ってこれたのになんでまた?」と言っていたそうですが、「我々は知らないことが多すぎた」あるいは、「ヒトっていったい何だろう」という、まあ終活の一環として。
共通して感じたのは、テレビやネットの写真で見るよりはるかに小柄で、これからおそらく20数年、猛者たちの中で、辛い人生を送ることになるだろうなということです。