震災への思いを映画で回帰する。 | 今日も映画馬鹿。

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3月11日は、考えをいろいろ一度リセットする日だと思います。

被災地の方とは比べられる様なものではありませんが、

4年前の今日、さいたま新都心の職場でその時を迎え帰宅難民となり

この目で見たさいたま新都心駅周辺の光景は今も鮮明に焼き付いています。

バス停、タクシー乗り場、公衆電話それぞれに繋がる数百人レベルの行列。

一向に動かない車の渋滞と徒歩で帰宅を試みる人々の列が続く中山道。

客で溢れかえった飲食店や商品が瞬く間に売り切れたスーパーやコンビニ。

帰宅難民避難場所となったさいたまスーパーアリーナなどのいつもと違う景観。

そして翌日、通常40分のところを5時間以上かけて帰宅する途中で見た

大宮駅とその駅前の人々が溢れた大混乱の光景を忘れることはないでしょう。





当ブログは、映画のブログですので

震災後に自分が観た映画で

東日本大震災を取り上げた映画は何だったか振り返ってみました。



※尚、それぞれの映画の題名に観た当時の感想記事へのリンクが貼ってあります。







ヒミズ

園子温 監督

2011年12月に鑑賞








津波の被害にあった被災地の映像を劇映画の背景に当てはめた初めての作品のはずですが、

観た当時はその手法に違和感を覚えたのを思い出します。

二階堂ふみさんの存在を押し上げた作品であり園子温監督最後のインディペンデント映画だと思います。








青いソラ白い雲

金子修介 監督

2012年7月に鑑賞







震災の模写はありませんが、その影響が日本人与えたものを紐解く作品です。

金子修介監督も劇映画にいち早く東日本大震災を取り入れた一人でした。







石巻市立湊小学校避難所


藤川佳三 監督

2012年8月に鑑賞









震災直後に避難場所となった石巻市立湊小学校の姿を追ったドキュメンタリー

自分のブログのアメンバーをしていただいている

マルサさん の母校であり、

実際にご両親も避難されていたと云う所以もありすごく印象に残っている作品です。








希望の国

園子温 監督

2012年10月に鑑賞








原発事故を真正面から扱った園子温監督の野心作。

故夏八木勲さんの渾身の演技が深く心に遺っています。









遺体 明日への十日間

君塚良一 監督

2013年2月に鑑賞









この作品が公開された当時、そのあまりの内容の忠実さのため時期相応だと思いながらの鑑賞でしたが

その時の感想の記事に

この作品の製作自体まだ時期尚早の様な気がしていましたが、
君塚良一監督の今やっておかなければ...という執念を強く感じ見終わってからは、
見るべき作品だったと云う気持ちに変わりました。
過去に経験がないほどに心して見なければならない作品ですが見ておいて良かったと思います。


と記していました。







家路

久保田直 監督

2014年3月鑑賞









福島原発事故でバラバラになったある家族の姿を通して

震災が日本人にもたらしたものの一端を静かに描く作品です。








この4年で、予想以上の早さで東日本大震災を題材にした多くの映画が作られたと感じています。

ここに取り上げた以外にも少なからず震災の影響を兼ね備えた作品は思いのほか多いです。

映画も震災を忘れないためのひとつの手段であると自分は思っています。





黙祷。