ネット上で占星術と統計学について言及されたものはあまりなかったが、数少ない言及から要所を引用してみる。
https://www.senjutsu.jp/archives/2013/82
四柱推命でも、占星術でも、生年月日を使っていても、カードをめくっていても、占いは統計学ではありません。
なぜかというと、占いのデータやプロセスを統計学の手法で扱うことは極めて難しく、またそういった研究も十分にはなされていないからです。
要するに、占いに登場するさまざまな要素が、統計学で扱えるほど数値化できていないのです。
統計学とは、集めたデータを分析して、法則や有益な情報を得るための学問です。その一連の作業を統計解析と呼ぶことにします。
統計解析をする際に最も大事なのが、データの量と、データの質の確保です。正しい手法で、有意義なデータを、たくさんの集めなければ統計解析はできません。
占いというのは構造的に、本質的に、これらを満たすのが難しいのです。これが、占いが統計学ではないという最大の理由です。
1.統計学にはなぜデータ量が必要なのか?
これを占いの話に置き換えてみましょう。たかだか2人3人の鑑定から得たデータでは、何らかの統計学的な理論が見つかったかのように判断することはできない、ということになります。当たり前ですね。
2.占いで扱うデータの質の問題
正しい手法というと難しく聞こえますが、要するに「まんべんなくサンプルデータを集める」ということです。
こういった偏りは鑑定料金だけではなく、鑑定する場所、鑑定に使う占い、占い師が男性か女性か、若いかそうでないかでも、発生すると考えられます。このように、まんべんなくというのは本当に難しいのです。
3.データの定義の問題
結婚の時期を占うにしても、結婚を決意した時期が出ているのか、プロポーズされた日が出ているのか、結婚式の日が出ているのか、戸籍を入れた日が出ているのか。死期を占うにしても、脳死はどう扱うのか、事故死と自然死は区別するのか。すべて決めなければなりません。
4.占いの分析手法そのものも数式化が難しい
「自分のは統計を用いた占いだ」と言うためには、全てのデータに対し、全て同じ占法を使って、機械的に鑑定を進めた結果を元にしていなければなりません。
https://asahinajun.com/classic-astrology/statistics
1.占星術が当たることを統計学で証明することは難しい
こういう当たり外れが曖昧な結果が多いものは、統計学で分析することができません。
統計学で何かを分析するためには、対象を正確に測定する必要があるためです。
統計学は、量を分析するものなので、単位がつかないものは分析できません。
分析方法をよく見れば、数値化についての基準と方法が記載されているはずです。
“統計量”が計測できないということは、統計学が使えないということ。
だから、占星術が当たることを統計学で証明することは難しいのです。
https://life-analyze24.com/uranai-toukeigaku/
統計解析をするために最も重要なのが、データの量とデータの質の確保です。
・データの量と質
偏りのあるデータではなく、正しい手法で集められたデータでなければなりません。
占いをするにあたり、まんべんなく集められたデータなのか、きちんと確認してみてください。
統計学において、データの量と質が大切ということはご理解いただけたでしょうか。
・データ化・数値化できない
「占いが統計学ではない」という一番の要因が、占い結果をデータ化や数値化させるのは難しいことです。
占う相手の年齢、性別、出身、職業などを調べた上で、鑑定後、どうなったかというのをすべてまとめているでしょうか。
占いが当たった人も当たってない人もです。
占いは、鑑定結果を可視化できないですし、抽象的な内容をデータにまとめることはできません。
データの量と質を正しい手法で集めることは、占い師の実務上難しいですよね。
これが、占いが統計学ではない理由です。
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これらの意見は、簡単に言えばデータの量、質、定義、分析手法(占法)の四点で統計学者から「お前ら占い師はこれらの条件をクリアできないだろ?」と高を括られ、舐められているということだろう。
それは彼らに占い師や占星術にたいして偏見があるからだが、そもそも彼らが認識する占星術とは既知のそれであり、ちと古い。
私はそこに独自の手法を加え、異質な体系を作り上げたが、それでもまだ革新が足りないだろう。
そのくらい今の占星術は不完全だ。
50年前にセドナやオルクスの小惑星が未発見だったように、今もまだ重要な何かを見つけられずにいるのだろう。
前回の記事で私はこう書いた。
①ID論を証明するための占星術→占星術師の責務。
②占星術を証明するための統計学→科学者の責務。
引用したリンク先は最初と二番目が占い師のものだが、彼らは①をクリアしてない。
最後のは統計学者だが、②をクリアしてない。
占い師なのに占術研究で新機軸を打ち出さず、既知のそれに埋没したままでは①はクリアできない。
統計学者だからといって占星術をろくに学ばず、歩み寄らず、先入観から下に見て手を差し伸べないのでは②をクリアできない。
彼らは占い師に統計学としてのクリア条件を突き付けるが、私も彼らに課題を突き付ける。
そしてそれは自らにも課す。
私はすでに①をクリアしたが、②はまだだ。
しかし彼らと違い、私は諦めが悪い。
頭は無理難題を解こうと足掻いてこそ真価を発揮すると信じている。