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九大昆虫班のブログ

九州大学生物研究部昆虫班です。班員が交代して更新します。

ずいぶん前の話になってしまいますが、7月頭に西表に行っていましたどうも上森です。

 

西表島は初めての私。同行する先輩に「店なんてないから携帯食料買いためとけ」などと脅されつつ、八重山の地に想いを馳せて向かいました。

 

今回のブログでは、海岸、林道、集落に分けて書きたいと思います。

 

①海岸

西表島に来る虫屋さんの目当てといえばベニボシ、マルバネなどの甲虫や南方系の鱗翅が目立ちますが、私の目当てはもちろんハチです。八重山のハチはとにかく多様で、たとえばコオロギバチの仲間(全9種)は本土に3種しかいませんが、八重山にはそのほとんどが生息しており、八重山特産種が5種もいます。また、夏の西表にはあまりハチの研究者が入っていないことから、未記録ないし未記載種がまだまだ眠っていると言われています。

 

さて、西表の海岸において私が狙うのは、タイワンハナダカバチBembix formosanaです。ハナダカバチの仲間は日本に3種生息しており、本土にはニッポンハナダカバチB. niponicaがいますが、良好な砂浜海岸環境の減少により数を減らしています。福岡県には良好な海岸が残されているので、比較的容易に見ることができます。

 

 

朝早くから海岸に来ましたが、どうもまだ朝露が残っています。ハチもあまり飛んでいません。湿度が高いので、露がはれるのに時間がかかるのでしょう。西表の朝は思ったより遅いようです。

 

アカアシセジロクマバチ Xylocopa (Alloxylocopaalbinotum

 

クマバチといえばキムネな本土民にとってこのクマバチは奇異なものに見えますが、クマバチの毛の色は様々です。オキナワクマバチは全身黒ですし、マレーシアには青いクマバチがいます。

 

リュウキュウスナハキバチ Bembecinus bimaculatus

 

海岸を少し入ったところの地表部を飛び回っていました。図鑑で見ると迫力のあるスナハキバチですが、実物は10mm程度で「あれ、こんなものか」と少しがっかり(でもかっこいい)。

 

私がいくら歩き回ってもハナダカバチはいません。絶滅したんじゃないの? と悪態をついていたら、私以上にハナダカバチに固執していた先輩が営巣地を見つけてくれました。

 

 

ハナダカバチの巣は斜めに掘られるため、写真のような形状になります。色の違う砂はハナダカバチが砂を掃いた部分です。

 

タイワンハナダカバチ Bembix formosana

 

とうとう出会えたタイワンハナダカ。ニッポンより一回りくらい小さくて拍子抜けしましたが、それでもそのかっこよさはそのままです。

観察していると、ミズアブを狩った親バチが巣に戻ってきました。巣穴にもぐり、しばらくして後ろ向きのまま出てきて、崩れた砂を後退しながら掃きだしています。

 

そのほか、コオロギバチやハキリバチなどを採集しましたが、第2の目標であるヤエヤマキバラハキリバチは見つかりませんでした。

お久しぶりです。

ブログのネタになるような複数人での遠征が少ないため、長らくブログを更新することができませんでした(7月の連休中に広島へ遠征に行ったので、その記事を班長に書いてほしいのですが…)。

 

さて、ここからが本題なのですが、例年11月に行われていた学祭が大幅に前倒しされ、10月第2週に行われることになりました。

以下がスケジュールです。

 

第70回九大祭

日付:10月7日(土)、10月8日(日)

場所:九州大学伊都キャンパス

    生研はセンター2号館2305教室

 

昆虫班は例年通り標本と生体の展示を行う予定です。

 3年の上森です。6/17-18に広島の高原に行っていました。

 ゼフを採りたいという外村の希望で成ったこの採集ですが、どうせやつはまた記事書く書く詐欺をはたらくと思います(ウスバ採集も書いてないし)し、私は私で面白い顔のハチを採集したので記事を書かせていただきます。

 なおゼフはメスアカとアカが採れたそうです。私はアウトオブ眼中でしたが。

 

 今回この伐採木周りでほとんど事足りました。(ハチにとって)良質な伐採木には様々な種類のハチが営巣しています。

 

 今回の記事ではハチの顔の写真を中心に載せています。海野和男さんの著書に昆虫顔面図鑑なるものがあるように、昆虫の顔ってちゃんと見ると結構面白いのですが、中でもハチの顔はイケメンぞろいだと思うんですよね。特にイケメンだと思うのがギングチバチです。

 

 ホソギングチRhopalumの一種。

 

 ヒメギングチCrossocerusの一種。このようにギングチバチの仲間はアゴが発達し複眼が大きいのが特徴です。はじめはグレイ型の宇宙人のような不安な気持ちで見ていましたが、徐々にかっこいいと認識するようになってきました。

 

 カオキンヨコバイバチPsen aurifrons。名前の通り頭盾が金色の毛でおおわれています。

 

 アリマキバチPemphredonの一種。先三種に比べアゴが太くなりややダサ顔です。ちなみにここまでがギングチバチ科のハチで、ホソギングチ、ヒメギングチはギングチバチ亜科、ヨコバイバチ、アリマキバチはアリマキバチ亜科に分類されています。

 

 ホソアリバチCystomutilla teranishiiだと思われます。狩りをするからか、ハチの複眼は発達していますが、この子はとてもつぶらな目をした可愛い顔をしています。ちなみにアリバチのメスはごらんのとおり無翅です。

 

 さて、今回ハチの顔を載せようと思ったきっかけのハチをご紹介します。

 ヨウロウヒラクチハバチLeptocimbex yorofui。大型のハバチで、分布はそれなりに局所的なのですが、関西では増えているようですね。寄主植物はカエデ。

 大型で、しかも発色のいいレモンイエローの紋がある時点でなかなかいい虫なのですが、この子の最大の特徴はその顔です。

 

 

 

 何とも間抜けな顔。なんでしょうねこの得も言われぬ素っ頓狂な面構えは。ダサい、心からダサい。でもそれがいい。

 

 ちなみにメスの顔はこちらです。メスは比較的普通の顔なんですよね。採集したときは別種かと思いました。

 

 以上、広島にて採集した面白いハチの顔コレクションでした。