最後は集落での採集について書いていこうと思います。
他の虫屋さんからするとわざわざ集落で一つ設けるのは不思議かもしれませんが、集落にはハチが集まる花があったり、住居などに営巣するハチもいるため、一つの採集ポイントになります。
まずルリジガバチについて紹介します。日本産ルリジガバチはヤマトルリジガバチとベンガルルリジガバチがおり、ベンガルは琉球列島にのみ生息しています。昨年沖縄島に遠征した際はついぞ見つけることはできなかったので、今回は採集したいと思っていました。
林道にいたのはヤマトばかりだったので、またもや採集できずか――と落胆していましたが、なんと普通の集落の中で採集できました。
ベンガルルリジガバチ Chalybion bengalense
ヤマトに比べて色素薄子さんです。というか白を混ぜた感じ。検索表だけだと何を書いているかよくわからなかったのですが、現物を見るとまったく違うハチでした。
また同じ場所でミドリセイボウも採集しました。
ミドリセイボウ Praestochrysis lusca
ヤマトルリジガバチに寄生するとされるミドリセイボウですが、この場所にはベンガルしかいませんでした。状況証拠ですがミドリセイボウはどちらにも寄生できるのではないかと考えられます。
そして最後にヤツが……。
ヤエヤマキバラハキリバチ Megachille (Amegachille) yaeyamaensis
いやお前海浜性ちゃうんかいな!!!
海岸からは程遠い集落周辺の畑の近くで採集しました。あれだけ海岸を探していなかったというのに……。まあ実のところ、以前キバラハキリバチの仲間を採集した場所から、一般に言われているほど良好な海岸がなくとも生息できるのではないかと個人的に考えているのですが。
ちなみに色々なところで言っていますが、本土のキバラやオキナワキバラとは別種ですので、あしからず。
以上で西表遠征についての記事は終了です。当初採集したかったハチはほぼおさえられたので非常に満足度が高かったのですが、同定をしていくうちに採り逃がした連中が多くてまた行きたくなっています。コオロギバチお前のことだぞ……。


