西表にはいくつも有名な林道があります。西表といえば林道で採集という印象が強かった私ですが、実際に行ってみると、正直ハチ採集にはあまり向いていないような感じでした。特にどんどん林内に入っていくタイプの林道は難易度が高かったです(採集スキルは別として)。
実は今年、梅雨の時期に雨があまり降らないなど、西表は干ばつに見舞われていたらしく(現地のおっちゃんが教えてくれた)、虫の数がとにかく少なかったようです(初めての私にはわかりませんでしたが)。諸先輩方も「ここはもっと虫が採れるいい場所のはずなんだ」と嘆いていました。
とはいえ様々なハチを採りました。その一部をご紹介します。
最近ナミルリモンが話題ですが、実はいるところにはたくさんいるハチです。このタカオもそうで、初めは嬉しがって採集していたのですが、山ほど飛んでいるのを認識してからは採るのをやめました(笑)。
イシガキカバフドロバチ Pararrhynchium isigakiense
八重山にのみ生息するドロバチの一種です。本土で普通に見られるドロバチに比べ、なんというか――エッジの効いた斑紋をしておりかっこいいです。あまり数は多くなさそうで、一匹しか採集できませんでした。
クロイワジガバチモドキ Trypoxylon inornatum
ギングチバチ亜科の中でも、腹柄節が伸長するのが特徴的なハチです。この仲間はそこまで大きくない種類が多いのですが、本種は20mmくらいあって存在感があります。
ジガバチモドキの仲間は今回クロイワ・イシガキ・オキナワの三種採集しましたが、どれもぬかるんだ地面付近を飛び回っていました。これは泥を巣材にするため集めに来ているものと思われます。本州でも同じように湿った地面付近をスウィープすることで得られることが多いです。
コシブトスズバチ Pseudozumia indosinensis
私が本遠征でもっとも嬉しかったハチが本種です。そこそこ珍品らしく、それだけでも嬉しいのですが……。
まず全身黒色で顔面の一部にのみ黄色部があるのがお洒落です。また、画像から伝わりますでしょうか、この表面点刻の荒々しさ! 私、点刻にほれ込んだのは初めてです。気品が違いますよ。
有剣図鑑によると「生態は未知」だそう。本種を採集したのはかなり山の方だったことから、山奥の方に生息しているため観察例が少ないのではないかと考えています。





