福江島採集 | 九大昆虫班のブログ

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九州大学生物研究部昆虫班です。班員が交代して更新します。

福江島採集
7/10~7/13
長崎県五島市福江島


伊藤です。福江島にフクエアオカナブンを採りに行ってきました。


7/10夜に博多港を出発。福江島に着いたのは次の日の朝。その頃には接近しつつある台風の影響で既に風が強かったです。船も揺れました。台風が来る前に採集してしまおう、ということでさっさとレンタカー屋で原付を借りてポイントへ。


ポイントに到着。林の中にテントを立て、周辺にバナナトラップを仕掛けます。


トラップに虫が来るのを待つあいだは特にすることがないので一旦ポイントを離れて外周道路へと原チャドライブしに行きました。


福江島の外周道路は交通量がそれほど多くなく、運転が楽です。この日、僕は人生で初めて公道を原付で走ったのですが特に怖いことはなかったですね。ただ、山あいの道に入ると携帯が圏外になることはありました。



途中で寄った大瀬崎灯台。



ポイントへ帰って仕掛けたバナナトラップを調べると、普通のカナブンに混じって居ました。フクエアオカナブンが。薄暗い林の中でしたので初めはクロカナブンにしか見えなかったですが、ライトを当てると確かに青く光ります。ふぉあああ!美しい!ああ!美しいいい!(写真を撮っておけばよかったんですけど、興奮でそれどころではなかったのです。)フクエアオカナブンは5匹採れました。



帰宅後に撮った写真。(フラッシュたいてます。)



あたりが暗くなってからもう一度見回りに行くと、トラップにヒラタクワガタが来ていました。ゴトウヒラタですね。取れたのはオスのみでした。


暗くなった後も見回りを続けるつもりでしたが、風が強まってきたのでテントへ退散。


完全に日が落ちたところで夕食としました。林内でテント泊とは言っても暖かいご飯が食べたい。ということでお湯を沸かすためのガス缶とガスヘッドを持ってきていたのですが、風が強いため残念ながら使えず。非常用の乾パンをポリポリ齧りました。



独りきりのテント。乾パンの砕ける音だけが響く。
ポリポリ・・・ポリポリ・・・



夜遅く。テントの揺れと風の音で目が覚めました。雨は弱いですが風が本格的に強まっています。台風が来てしまいました。予報では東にそれるはずだったのに。このまま林内にいるのは危険と判断し、急いでトラップとテントを片付けて脱出。時、午前3時。その夜は道の駅のベンチに泊まりました。



道の駅で横になっている僕をずっと見つめていたカニ。カニは死体を食べるらしいですね。僕がこの場で息絶えるのを待っているのでしょうか。



次の日の朝。雨、風ともにさらに強まっていました。「この風雨の中、原付返しに港まで帰るのかよ…」とゲンナリ。さらに追い打ちをかけるようにフェリー会社から「明日の帰りの船が台風の影響で欠便になりました。」という連絡が。福江島から福岡へ向かうフェリーは一日に一本。予定を一日伸ばして台風が去った後に船で帰るのも良かったのですが、大学の講義をサボるのは良くないというのと体力的にも消耗していて早く帰りたいということで次の日に飛行機で帰ることにしました。


この時、僕のいる地点は台風の強風域にしっかり覆われていました。この天気で原付に乗るのは正直ためらわれましたが、翌日中に帰宅するためには早く空港に行って予約しなければなりません。暴風雨の中を原付で走りました。しかし…


顔に当たる雨粒が痛い。向かい風で呼吸できない。カッパ着てる意味ない。風圧で車体が流される。スリップ怖い。なんでこんな目に遭わされるんだ…辛かったです。


空港に着いて受付に行き、翌日の最終便のみ空きがあったので予約。危なかったです。


港で原付を返して、この日は港近くの民宿に泊まりました。(どこかで野宿する予定だったんですが、さすがに危ないので)


翌日。風も雨も止んでいました。搭乗まで時間があるので港周辺を散策したり、教会を見に行ったり。なぜか虫を採る気は起こりませんでした。



映画「くちびるに歌を」のロケ地、水の浦教会。
福江島は漫画「ばらかもん」の舞台だったり、映画のロケ地だったりといろんな物語に登場します。



福江島観光を満喫し空港へ。保安検査員にガス缶、ライター、酢エチを大人しく差し出し、搭乗。福岡へ飛び立ちました。さようなら福江島。



福江空港-福岡空港間はプロペラ機なんですね。



今回の採集は台風でだいぶ狂わされてしまったものの、やりたいこと(フクエアオカナブンとって福江島観光)は一通りできたので満足しました。福江島は台風さえ来なければ魅力的なところなのでまた行きたいです。