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春になって


いろいろなところで


いろいろなカタチで


新しいコトがスタートしています。


毎朝のルーティンの帰り道に


集団登校をしている小学校の子どもたちに列を見ながら


思い出だしたことがあります。


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海外で講義をしている時に


何の話題からだったのかは記憶にないのですが

日本の文化だったか、日本の教育だったかの話の最中に


話の展開がおもしろくコロコロと転がったのです。


それの内容は


子どもの安全に配慮して

特に日本の小学校では「集団登校」というものを実施しているのですと


おもてなしの国、気づかいの国、日本をアピールしつつ


ほんの少し


「この集団登校って方式、すぐれモノでしょう。」みたいなニュアンスを醸し出していると


受講生のみなさんが


一斉に手を挙げたのです。


講義の本線から若干脱線することは承知で話を広げてみようと思い


リアクションを聞いてみることにしました。


「先生、なんでそんなに危険リスクを高めるようなことをするのですか。おかしいですよ。」


手を挙げていた人たちは「そうだそうだ。」とばかりにみなさんうなづいています。


「ごめんなさい。この集団登校という行為が危険リスクを高めることについてもう少し具体的に説明して欲しいのですが。」


またたくさんの手が挙がります。


それらの発言をまとめるとこんな感じです。


「常に車は突っ込んで来るというリスクがあるでしょ。


 常に変質者がナイフを振り回して襲い掛かってくるリスクってあるでしょ。


 そんな状況になった時に


 集団だと全員が犠牲になる恐れがあるじゃないですか。」


国の文化の違い


国土の面積の違い(人口密度の違い)


治安の状況の違いなど異なる要因はあるのですが


彼らの言っていることは


本質を突いていると思うわけです。


もう少し掘り下げるために質問をします。


「じゃあ、子どもたちが学校に行くことで安全な条件や状況はどんなことになるのか教えてください。」


引き続き勢いよく手が挙がります。


「一番安全なのは、全寮制の学校に入れて登下校のリスクを回避することです。


 二番目に安全なのは、親が校門の中まで車で直接乗り付けて子供を送り迎えすることです。


 三番目に安全なのは、アメリカなどで実施されているスクール・バスがあちこちで子供をピックアップして行くというシステムです。」


なるほどと思うわけです。


リスクを回避するためには


リスクを分散させることだということです。


ですから


このロジックには


「想定外」という、このところ日本人がいろいろな意味で都合良く使っている言葉が


存在しないということになるわけです。


道を歩いていれば酔っ払い運転の車が突っ込んで来るリスクは常にあると考えるということ。


不注意運転者の車が突っ込んで来ることは常にあると考えるということなのです。


この考え方がDNAレベルで刻み込まれているということです。


日本人は「安全神話」という幻想のもとに


「飲酒運転はしてはいけないことになっているので、そういう人はほとんどいない。


 もしいたとしても


 少なくともわたしの周りでそのようなことが起こるはずがない。(ないしは、確率が低い)」


というロジックだったりします。


そして


「いちいちそんなこと気にしてたら何もできなくなる。」


って言う開き直りにも近い感覚で


もしかしたら慎重そうなフリをしながら


最後はどうにでもなれみたいなところに着地させているのかもしれません。


こんなことはずっと昔から


性善説か否かということで


様々な人たちによって議論されてきたことなのですが


真正面に


考え方の違いというものを突き付けられると


まだまだ考え方やモノの見方に


偏りや思い込みがあるのだと


反省させられるわけです。


たとえば


小さいころにぼくたちが教わった


毛利元就の3本の矢についての教訓(3人力を合わせれば3倍の力が出るから敵に滅ぼされることはない。)も


ところが変われば


3人力を合わせても敵わない敵が現れた時には3人ともに滅ぼされてしまうという想定をしてないのかい?


ってことになるということなのです。


このところ


なんだかダマされてる


何か隠されてる


みたいな雰囲気がパンパンに充満して


小規模な破裂がいろいろなところで巻き起こっていますが


その雰囲気に飲み込まれることなく


いろいろな角度で


いろいろな切り口で


物事を見て、考えて


自分の意見や考えを持ち


行動に移すという


良いクセを


つけるようにしたいものです。



*この文章をアップする前に「集団登校」中に不幸な事故が起きてしまいました。


希望とともに生まれ出てくることを望んでいた小さな小さな命が天に召されました。ご冥福をお祈りします。


また、この事故によってケガをされたみなさまの早期回復を心から願います。






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