毎朝、健康系コンビニエンスストアでコーヒーを買います。
Lサイズと書いてあるのですが
「大きいほうのお願いします。」と注文します。
空のカップとフタを持って
マシーンの前に立ちます。
スイッチを押して、「ガリガリ」と抽出がはじまります。
ホットコーヒーのイイ香りが漂ってきます。
コーヒーの容器も持っても熱くならないようにエンボス加工的な処理をされていますが
それでもやっぱり熱いので段ボール作られた断熱ホルダーも用意されています。
さて、ここで問題発生です。
左手には、パソコンの入ったカバンと先ほど購入したミネラルウオーターとウーロン茶の500mlのペットボトルの入ったレジ袋を下げています。
コーヒーカップのセットやら何やらは右手でしました。
荷物を直接、フロアに置くのは何となく気が引けます。
負けたような気分にすらなります。(笑)
近くにテーブルや荷物置きスペースが無いという状況もあります。
そんなことを考えていると
コーヒーが予定抽出量を満たします。
右手だけでプラスチックのフタを閉めます。ちょっとバランスが悪くヒヤッとしますが、無事フタを閉めます。
第一関門突破です。荷物置けば、イイだけなんですよ。意味もなく遊んでるだけなんですけど。
ここからです、あの折りたたまれたダンボール製の断熱ホルダーにコーヒーカップを差し込まなければなりません。
このホルダーが、まるで形状記憶合金のごとく、ペッタンコにもとに戻ろうとして、円形に開いていてくれません。
ああ、荷物を置けばいいものを。
でもここまで来たら右手だけでやり遂げることにこだわりましょう。
あいにく、ぼくの後ろで順番待ちをしている方もいないし。
などという、まぁ、非常にくだらなく、非生産的なことを何日か繰り返していました。
もしかしたらこのシチュエーションで、日本一の、世界一の達人になれるのではないかと思いはじめたある日
いつものように空のカップなど一式をスタンバイしようと思った瞬間に
とっても単純なことに気がついてしまった。
今更かよって自分自身にツッコミを入れたくなるくらいの低レベルな気づきだったのだけれど
とにかくその瞬間に気づいたのだからしょうがない。
「な~んだそんなことか、くだらない。」
と思った人
評論家の素質があります。
結果とか種明かしを情報として得て
「そんなこと知ってたよ。」って知ったかぶるタイプの人。
その結果に至るまでのプロセスについて
あ~だ、こ~だ言っちゃう人。
でも発明や発見は
すべてこんな、一見くだらないことからがきっかけだったりするのです。
できたら当たり前のこと。
ふざけて遊んでいるように見えることも
いっしょうけんめい
徹底してしまえば
何かに
気づけるかもしれません。
しかし
せっかく、カップにお店の(ブランドの)ロゴが入っているのに
断熱ホルダーをしちゃったら
隠れちゃいますね。
せっかくお店の外にテイクアウトして
宣伝しながら歩けるシチュエーションになってるのに
もったいないですね。
こんなところにも
ソリューションの種が
転がっていたりします。
朝のコーヒーを買うだけの行為を
ちょっとへんてこりんな目線で見てみました。
これがエキセントリックっぽさの
入り口かもしれません。
そして
次の朝
またコーヒーを買うのです。

