3月の伊勢行で参拝した川原神社(かわらじんじゃ)。
昨年(2023)5月に修繕を終えた皇大神宮・摂社。
御祭神は月読尊御魂(つきよみのみことのみたま)。
式年遷宮では全ての神社が「新御敷地」に遷御されるわけではありません。
摂社・末社・所管社は全て20年毎に造替されるわけではありません。
いろいろなパターンがあるようです。
この川原神社には新御敷地(古殿地)があります。
しかし今回は「修繕」のため、敷地は遷っていません。
こちらは昨年(2023)3月の川原神社。
向かって右の社殿は「仮殿」です。
修繕工事期間中に御祭神が「仮遷座」されるお社です。
ご覧のように仮殿は簡素な造りの社殿。
棟持ち柱、千木、鰹木はなく、他の工事現場でも「使いまわし」されるもの。
先日(2024/3/17)の川原神社。
「造替」と「修繕」の違いは、敷地が遷らないだけではありません。
修繕された社殿をアップで見てみましょう。
画像が暗いので分かりにくいかも知れませんが、
棟持ち柱などは元の部材が再利用されています。
ところで今年3月の川原神社に、「変なもの」が写っていますね。
「害獣対策中」とのことですが、効果あるのでしょうか???
ここは山の中でもなく、「害獣」とはなになのか不明。
このビニールの虎に驚くなら、たいした獣だとは思えないのですが。。。
川原神社の御祭神は「月読尊御魂(つきよみのみことのみたま)」です。
月読尊は三貴神と呼ばれながら、影の薄い神さまです。
記紀の神話でも、天照大神や素戔嗚尊と比べると目立たない神です。
月夜見宮(豊受大神宮・別宮)
しかし月読尊は、伊勢神宮では5つの神社で祀られています。
一方、素戔嗚尊は伊勢神宮では祀られている神社はありません。
月読尊を祀る神社は
月讀宮(皇大神宮・別宮)、月讀荒御魂宮(皇大神宮・別宮)
月夜見宮(豊受大神宮・別宮)、高河原神社(豊受大神宮摂社)
そして川原神社(皇大神宮・摂社)の5社。
そして天照大神を祀るのは
皇大神宮・正宮、荒祭宮(皇大神宮・別宮)、瀧原宮(皇大神宮・別宮)
瀧原竝宮(同)、伊雑宮(皇大神宮・別宮)の5社。
社格は違いますが、天照大神を祀る神社と月読尊を祀る神社の数は同じ。
もう一度言いますが、素戔嗚尊を祀る神社は伊勢神宮にはありません。
そう言った意味で、月読尊は伊勢神宮では重要な神さまなのかも知れません。
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