豊胸手術(乳房インプラント・バック)は「自分の中で自然に入っていける」手術の一つです | 共立美容外科・歯科 千葉院院長 児玉肇のブログ

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共立美容外科・歯科 千葉院院長の児玉肇です。
美容医療について、みなさんに分かりやすくお伝えしてきます。

自分の性分として、そして医師としての常識として

 

「わたしは〇〇の手術が得意です」

 

ということは絶対言わない。残念ながら神の手を持っているわけでもないし自惚れるほど浅はかでも無い。そういう中で言える台詞の中で最もしっくりいくのは

 

「この手術は自分に合っている」

 

かなと思う。

 

以前も書いたが自分の出身である大学の外科は消化器(上部・下部)、肝胆膵、胸部、乳腺が全て網羅されていた医局だった。内部でグループ分けはされているが専門を決めるまではローテーションをするので広い範囲の手術に接することが出来た。そして良くも悪くも人手不足なので手術も単なる助手だけではなく、術者や第一助手として経験することが出来た。だから先週は胸腔鏡の手術を経験していたのに今週は乳腺ということもある。

 

正直大学時代は乳腺に殆ど興味が無かった。それはそのはずで少なくとも私が外科に入局したのは消化管や肝胆膵などの一般的な外科手術に興味があったからである。だから今思うと本当にもったいないというか申し訳ないのだが、乳腺グループをローテーションしているときはモチベーションがそれほど高くなかった(〇本先生すみません!)。

 

ただ、乳腺は当時から人手不足で否応なしに第一助手や病棟管理は最前線だった。今は殆どみかけない乳腺全切除も、もちろん腋窩リンパ節郭清(当初はLebel1とか2とかさえ理解してなかった・・・)、乳腺の創部ケア。今思うと貴重な経験をさせて頂いた。

 

そういう意味で今行っている乳房インプラント手術は馴染みがある、手術にしっくり入れる感覚がある。

 

自然に入っていける手術の一つだと思う。

 

これに限らないが、これまでのふとした経験が思わぬところで生きるというケースは医療に限らずあると思う。

 

今は美容外科ではあるが、やはり自分の根っこ、本流は大学の医局であるとしみじみ思う。