母のマシンガントークが炸裂した。
まあ常によく喋るのだが、
この日は特に凄い勢いだった。
母はスマホデビューを果たしたのだが、
使い方を一から教えねばならない。
その為、スマホを購入したその日の夜に、レクチャーをしに私は実家に行ってきたのである。
私一人では心もとなかったため、次女も連れて…
一時間ほど教え、何とか通話とメールまでに漕ぎ着けた。
明日になれば忘れていそうだが、根気よく続けねば…
そして一休みをしていた所で始まった。
母のマシンガントークが。
以下
母、私、次女、で色分けしましたのでご覧下さい。
『土曜日はダスキンさんが換気扇掃除に来るからご飯は作れないよ』
母は脳トレと、運動不足解消のため、毎週水、土曜日は夕ご飯のおかずを作ってくれていたのだ。
『わかった』
『ダスキンさんねぇ…掃除代金現金にするか、引き落としにするか、どうしようかなぁ』
『いつもクレジットじゃないの?』
『クレジットだよ毎月。クレジットだといくら引き落とされたか分からないのよね』
『えっ?明細が来るでしょ?そこにダスキンて書いてあるはずだよ』
『明細あるよ、ほら』
明細を見れば、買い物と、NHKの事しか記載されていなかった。
『え~?ホントだ、おかしいね、普通ならそこにダスキンて出るはずだよ』
『通帳見ればわかるけど、ほらダスキンて書いてあるよ』
『???見せて、えっ?ダスキンてクレジットじゃなくて銀行引き落としじゃないのよ』
『そうだよ』
『銀行引き落としとクレジットは違うよ!』
なんか頭がこんがらがってきた![うずまき](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/108.png)
![うずまき](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/108.png)
『ふ~ん、ややこしいね。ねえねえ!あの中国の、武漢の風邪さあ!』
中国の、武漢の?
『ああ、コロナのこと?』
『そうそう!あれ酷いよね!全くあの国はさあ!あの、しゅう…しゅう…』
『周富徳?』
『あんたそれは料理する人じゃない』
『習近平』
『それそれ!その、しゅう…しゅう…が上に出てきてからおかしくなったのよ!』
『周富徳?』
『習近平』
『昔はさあ、毛沢東とか、鄧小平とかさあ、ねえ?』
『誰?』
『昔の中国の偉い人だよ』
『私それ習ってないわ』
『今は授業時間短いからね』
『イエメンも酷いことになってるよね』
イエメン???
『ものすごい飢餓?かなんかで大変なのよ、支援はしてるけどね』
『他の国の人が?』
『そう、自分の国の人じゃなくて他所の国よ。あの国はコロナとか流行ってないのかしら』
『いやそれじゃコロナどころじゃないでしょ』
『それでさあ、こないだテレビで東条さんの事やってたのよ!』
えっと……とうじょうさん???
知り合いか何かか!?
『あの、海の攻撃で、東条さんが』
海?とうじょうさん?攻撃?
『ああ、真珠湾攻撃のこと?』
連想ゲームか
『そうそう!日本て石油が採れないじゃない?なんかそれが、石油を分けてくれないとかなんとか、忘れたけどそれがキッカケで攻撃をね!』
『そうなんだ…』
『昔はね~…な~んとかチャーチルルーズベルト~♪♪』
歌い出した!?
『どんな歌だったかなあ?…遊ぶ時に流行ってた歌なんだけど』
えっと、えっと、、、
『な~んとかチャーチルルーズベルト~♪♪って鞠突きの時に歌ったんだかなあ?』
『さすが戦時中、ルーズベルトってアメリカ大統領の?』
『そう、チャーチルは…イタリアだったかな?』
(実際にはチャーチルはイギリスである)
『イタリア?イタリアって日本とは…』
『確か同盟国だよ!』
『そうだっけ??』
『日独伊三国同盟って習ったけど』
『良く覚えてるね。その時ってロシアはソ連だっけ?』
『あんた、ソビエト連邦なんてつい最近の話しじゃないのよ』
『あれ、でも確かロシア革命のあとで…』
『ロシアがムッソリーニで』
『ムッソリーニってドイツじゃなかった?』
(実際にはムッソリーニはイタリアである)
『とにかくあの歌が思い出せないのよ、な~んとかチャーチルルーズベルト~♪♪』
『頑張って思い出して…』
『私その辺習ったけど覚えてない、興味なかった』
『そっか…』
『でね!今日バスで一緒に乗ってたおじいさん、爪の色がペンキで塗ったみたいに真っ白だったのよ!』
『えっ?あ、気付かなかったなあ…』
(話についてけん)
『ちょっとその人の前じゃ話しずらいしね、何かの病気よね、きっと…』
『ネイルしてたんじゃない?』
『いやいや、あれは違うわよ』
『まあ多分そうだよね、薬とかでそうなっちゃうのかな?』
『でね、ばあちゃんはこれからは絶対減塩を心掛けることに決めたのよ!やっぱりクレアチニンがね!』
『でもこないだの切り干し大根辛かったよ』
『あれは油揚げ入れすぎたのがいけなかったのよ』
『そうだけどちょっとしょっぱかったよね』
『あんたさあ~、見た?眞子さまのあの、小室さんのお母さんがさぁ』
へ??
『ちょっと問題あると思うのよね、凄く派手好きみたいだし』
『まあ眞子さんもまだ若いから、回りに反対されても突っ走っちゃうよね』
『借金も凄い額でしょう?』
『留学してるからね~、奨学金とかね』
(クレアチニンはどうなったんだろ)
『あ~!もうばあちゃんもね!ちゃんと保険入っとけば良かったって本当に後悔してんのよ!そうすれば今頃…』
『えっ?うん…』
『いや、昨日もさあ、歯医者さん行ったらね、やっぱり奥さんがいないのよ!もうずっといないのよ』
へ?歯医者さん?
『今度〇〇さんに聞いてみようかしら、奥さんどうしたのかしらって』
『介護があるとか、色々忙しいんじゃないの?時期的にも』
『ああ、そうかもしれないね!』
どうしよう……なんか頭がクラクラして![うずまき](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/108.png)
![うずまき](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/108.png)
『今週は本当に忙しかったのよ!歯医者でしょ!?内科でしょ!?眼科に筋トレににdocomoに』
『それは…お疲れ様』
『ばあちゃんね、ちょっと動くと凄いのよ、足が浮腫んで!これは絶対何かあるね!』
『え、いや大丈夫じゃない?』
『と言う訳で、日曜日にはおかずを作るから、厚揚げを豚バラで巻いたやつ作ってみるね!』
『あ、うんわかった…』
今日の話は厚揚げを豚バラで巻いた物、
で締めくくられた。
母の所にくるといつも帰りが遅くなる。
早く帰りたいとも言えないし、
まあ常に一人でいると話し相手もいないし、こうなるんだろうな。。
しっかしこの日はヤバかった!(笑)
家に帰ってから次女は
『ばあちゃんよく喋るよね』
『うん、今日のは凄かったよね…』
なんかこう…
この三人の中で、一番まともなのが次女なんじゃないかと思った。
私も母の歳になればあのようになるのかなぁ……
※今日もレクチャーしてきましたが、全部忘れてました(笑)
メールの練習で『こんばんは』と打とうとしたら、『こかん』になっていて…大笑いする次女と私。。
ばーちゃん頼むよ!ヽ(;▽;)ノ