詐欺にご用心 | 怒涛の3ヶ月~2年目

怒涛の3ヶ月~2年目

旦那のアルコール依存症→精神科外来→離脱せん妄→借金地獄→断酒→スリップ→精神科入院→現在



突然家に

『お宅の屋根の瓦のところが壊れているのが気になって』

と、作業服姿の若いお兄さんがやってきた。


まだ長女が小学生の時のことだ。


『このままだといづれ、雨漏りして天井とか腐っちゃいますよ』

私は瞬時に『詐欺だ』と判断し、

『はあ…』
と怪訝そうな声で答える。

お兄さんは、
『僕今仕事帰りなんで、今近くに仲間がいるんで呼んできますよ!』

えっ!!

『でも家、修理代払えないし』
と困り顔で答えるとお兄さんは、

『ついでだからお金なんか要らないですから、ちょっと待っててください!』


行っちゃった…

(ど~しよ…凄い強引なんですけど、新手の詐欺かな?滝汗)

暫くすると、
本当にお兄さんは、他の二人を連れてやってきた。

『お待たせしました!連れてきたんで!』

すると後から来た二人が現れ、
二人は私の顔を見て、最初に来たお兄さんに

『あれっ!?』

『お前、若くて綺麗な奥さんが居るって言ってなかったっけ?』

!?ハッ

何故か後から来た二人は私を見て怪訝そうにしている。

私は
『あ、あの……』

最初に来たお兄さんは
『じゃあ今から修理してきますんで、すぐに終わりますから!』
そして二人を見返り、

『なっ!いいよな!』

『まあついでだから別にいいけど。。』

と、三人で屋根の上に上がり、作業を始めたのだが……


な、なんか、

さっき私、凄く失礼な事されなかった!?
いや、凄く失礼な事言われなかった!?滝汗


最初来た人はきっと私を見て
『若くて綺麗な人だ』
と思った(見間違えた)のだ。

で、二人を呼びに行き、

『若くて綺麗な奥さんがいる家の修理をしに行ってあげよう!』
となり、

二人は、
『えっ!若くて綺麗な奥さん!?行く行くー!』


と、こんなような流れになったのであろう。

で、実際に来てみたら

私だった真顔
と。

し、失礼な!笑い泣き笑い泣き笑い泣き

確かに若くは無いけど(当時35~36歳)、
化粧もしてないし、適当な格好をしてはいるけど、

いや綺麗だろ真顔真顔真顔


ほどなくして修理は終わり、三人はすぐに屋根から降りてきた。

『じゃあ終わったんで!帰ります!』

本当にタダでいいんだ…タラータラータラー

さすがにそれは申し訳なく思い、

『あの…よければこれでご飯でも食べてください…』

と彼らに三千円を渡した。

後から来た二人は、

『えっ!いいんですか!やった!!』

最初に来た人は
『や~…なんかすいません』

と、頭を下げて帰って行ったのである。

あれは一体、何だったんだろうか。


失礼な事を言われて三千円払った私。
でもタダで屋根を直してくれた彼ら。


損をしたんだか、
得をしたんだか

分からない出来事であった。

真顔真顔真顔