留久山(368m)新十津川町 | 独り言ちの山暦

独り言ちの山暦

「風の又三郎、又三郎、早く此さ飛んで来!」「この頂で赤道から北極までの大循環の自慢話を聴かせてくれ。」

 

2024.3.23。

北風もなく気温もプラス7度まで上昇。

間違いなく春がやってきた。

空も晴れ渡り絶好の登山日和である。

何時かは登ろう、と思い描いていた山。予てからの宿題を解決すべきは新十津川町

に位置する「留久山」。

北幌加橋手前の除雪帯に車を停めた。

僅か標高368mの山ではあるが面白うそうである。

そんな期待を胸に7時28分にスタートした。

今日は10名の大パーティーである。

雪は固く締まっておりツボ足でも何とかなりそうであるが、背負ってきたスノーシュー

で歩き始めた。

スタートして直ぐに尾根に取り付く。

ここが中々であった。100m程の急登である。

ジグを切り慎重に一歩づつ進んだ。

それにしても爽やかな青空である。

少々の辛さの吹っ飛んでしまう。思わず笑顔が零れるのも頷ける。

眼下に開けた。

暫くは緩やかな稜線を辿る。

対面には壮志岳方面が拝める。

尾根のアップダウンを楽しみながら皆さんの足取りも快調である。

ここが今回一番、50mの急登である。

直登する人、トラバース気味に登る人、それぞれが自分の選択で登る。

ここを登り切れば頂上は指呼の間である。

次のピークが頂上と思いきや、まだ2つのピークを越えることに。

今度こそ頂上だ。

ここも細尾根である。

東の方向にイルムケップ山。

その奥には表大雪の山々も望めた。

リーダーは頂上を踏んだようだ。

頂上は狭い尖り。

何人かで溢れんばかりである。

北側は切り落ちており全員で寛ぐには無理がある。

頂上からは姿の良い山が望める。徳富岳だろうか?

こちらは知来岳?もしかして群別岳ということはないだろう、が大半の意見。

気持ちの良さ満点の頂上。

充足感が写真にもキチンと写っているではないか!

頂上でこの山の良さを充分に噛み締めて下山した。

登山は天気次第だね、と何時もながらの会話であるがこの言葉に出会うのは

嬉しいものだ。

下山では林道を利用した。

春うらら。春の日差しは本当に優しいものだ。

雪国に住む私たちにとって、この陽光は再び希望へと向かう季節の始まりだ。

山の中で夫々が希望へと進む姿は美しかった。

早く溶けて欲しい雪ではあるが、名残惜しさを抱くのは我がままなのか。

今日一日の楽しさがあるほどに、去るものへの郷愁が年毎に増していく。

今回の計画を立案いただいたKAKU先輩にまずは御礼、あわせて今日の

メンバーの方々に感謝です。

10時23分下山終了。

総行程距離4.5km。総活動時間2時間55分。