勇駒別(三等三角点 970.65m)、幻の沼「勇駒別沼」 東川町 | 独り言ちの山暦

独り言ちの山暦

「風の又三郎、又三郎、早く此さ飛んで来!」「この頂で赤道から北極までの大循環の自慢話を聴かせてくれ。」

 

2024.3.12。

旭岳の麓。

勇駒別温泉の近くに位置する三角点「勇駒別」。

あわせて大仰に言えば幻の沼となるが、地形図上は名もない沼を訪れてみた。

それを「勇駒別沼」と称してみた。

総行程距離 6.9km。行動時間4時間21分。

温泉とへ続く道路左側にある「ガマ岩」の駐車帯に車を停めた。

そこを6時40分にスタート。道路を歩き右側の地点から取りついた。

下山後に初めて知ったのであるがKAKU先輩が、この山でピーク600ゲットした。

帰宅後、記録を調べて見るとピーク500目が2020.4.12の背谷牛山(遠軽町)で

あった。

その時もご一緒させていただいた。

およそ4年前のことである。懐かしさとともに無事に山を登ってきた健康そのものに

敬意を払った。

今日がピーク700への出発の日である。

「ピーク800」を是非ともご一緒したいものだ。目標のある人生はなんとも有意義

なものである。

気温は高めではあるが圧倒的に晴れ上がった朝ではない。

眺望を楽しみにしてきたが叶うかは微妙なところである。

尾根に辿り着くと正面に三角点の頂が見えた。

三角点まで100mの登りが待っていた。

焦ることなくペースを保持しながら登った。

今日もMIYAZAK先輩が先頭を引っ張てくれた。

この先輩は「原子力エンジン」でも背負っているのだろうか、と思わせるほど

出力に絶大だ。

KAWAさんも負けじと食らいついていく。

針葉樹と広葉樹の混合林である。

雪は考えていたより深かったがMUROYさんが余裕の表情である。

考えて見るとこのメンバーは土曜日に幌加内の山を登ったばかりである。

僅か2日空けの登山となるが幾ら好きでも頑張りすぎではないの?と要

らぬ心配も。

8時5分、三角点頂上。

ここまで1時間25分、計画より順調である。

KAKU先輩が徐にザックから標識を取り出した。手作りの標識である。

これでIIMURさんの笑顔も映える。KITAMURさんの努力も報われる。

そこに標識があるのとないとでは互いに称賛するにも達成感が違う。

山頂に似合うは笑顔と標識であろう、とつくずくに思うのだ。

ここでの眺望は残念ながらイマイチである。

ここから緩やかに下り・930の展望台へと向かう。

8時28分。・930の展望台に着いた。

旭岳がドカーンと正面に望めるはずであった。

が、薄い雲が眺望を遮る。

薄っすらと旭岳のシルエットが見えるだけだった。

気を取り直して「幻の沼」と向かう。

平坦地に歩を進めていると、突如、幻の沼が姿を見せた。

8時56分である。

写真では判然としないが遠くにはロープウェイの姿見駅が望めた

ここを「勇駒別沼」とした。

美瑛にあるは「青い池」であるがここは「白い沼」であった。

多分、雪が解けると魅力的な水面を見せてくれるのだろう。

ここまでこれたことで今日は満足とした。

左側に姿見駅を遠望できたが旭岳を拝むことは叶わなかった。

帰路では三角点を避けて右側をトラバースして「美峡橋」へと下る予定であったが

地形図通り進めず途中で変更した。

同行頂いたメンバーの方々には余計なご苦労をお掛けしたを詫びなければならない。

それでも全員が元気で下山した。

間もなく北海道の冬も終わりである。残り少ない雪との戯れを思うと少し寂しい。

みんながピーク700を目指すのではないが、一緒に雪の中を歩き回る

想い楽しさは共有できるのだ。

そんな人生の財産が何よりも尊いとシミジミと思った一日だった。。