王子山(四等三角点)、藤井山(四等三角点)美瑛町上宇漠別 | 独り言ちの山暦

独り言ちの山暦

「風の又三郎、又三郎、早く此さ飛んで来!」「この頂で赤道から北極までの大循環の自慢話を聴かせてくれ。」

 

2024.2.25。

美瑛町上宇漠別地区。

朝7時の気温はマイナス16.8度。ここ数日は冷え込みが厳しい。

四等三角点の藤井と王子山を訪れた。

ここが藤井?

これは丘だね、とKAKU先輩が呟く。するとMIYAZAK先輩が今日は丘あるきに

なるね、と呟く。

7時38分にスキー3人、スノーシュー4人でスタート。

それでも厳しい青空が広がる。この開放的な緊張感はこの時期ならばこそだ。

吐く息は凍り付くが気持ちの良さは直ぐに訪れた。

一歩一歩に感動が手に届くようだ。

伐採後の雪は締まりキュツ、キュツと音をたてる。

15分登ると十勝岳連峰の絶景が現れた。

暫しは見惚れる。

この光景に出会うことが出来たなら丘であろうが山であろうが構うもんか、と

呟く。

十勝岳連峰が近くにある仕合せを甘受する時だ。

さあ~頑張って行こう!

KITAMURさんはじめ、今日はみんなが頗る元気そうに見えた。

やがてカラマツ林となった。

太陽に向かって進む。

カラマツ林を抜けると牧草地あるいは畑に出た。

遮るものがない。

雪原には何の痕跡もない。

そんな贅沢な斜面をMIYAZAKさんとKAWAさんが独占している。

その後にKAKU先輩が続く。

自分だけの足跡を刻むように。

ここからの十勝岳連峰にもウットリだ。

蒼空と雪原の境界に立つ。今日は本当に素晴らしい日だ。

今度は旭岳をはじめ表大雪の山々が望めた。

ここでも景色に溶け込むかのように立ち尽くすMUROYさんとIIMURさん。

8時07分。藤井山(546.25m 四等三角点 点名藤井)の頂上に立った。

三角点は雪原(畑)の真ん中である。

この角度からの表大雪も良いものだ。

このあとは雑木林の中の林道らしき歩きである。

高低差は殆どなく汗を流すこともなくスキーを進める。

やはりだ!

誰かがカバノアナタケをを見つける。今回はIIMURさんが大物を探し当てた。

ワイワイといつもの作業に従事した。

日差しが静かな雑木林を温める。

気温は上がってきたがマイナス気温に変わりはない。

木々の間からはオプタテシケ山が正面に見える。

驚くほどの近さだ。

こうなったらオプタテシケ山まで行こう、とKAKU先輩。

軽く笑って応じたものだ。

伐採跡地とか入り込んだ林道を伝い頂上に近づいた。

ここを登り左手が頂上。

9時35分。王子山(631.12m 四等三角点)頂上。

おやおや。立派な標識があるではないか!

これまたKAKU先輩が作り上げたものだ。以前よりグレードアップさせているのは

流石である。

この看板の誉れに与みするかのようにMUROYさんとのツーショットを撮らさせて

いただいた。

気持ちの和む頂上。

良い表情での記念写真である。

軽い食事を済ませるなどをして清々しさを味わった。

眺望はあまり良くないけど、途中では十勝岳連峰も表大雪の山々も堪能できた。

帰路は林道を下りた。

下山場所に車一台を回しておいた。そこを目指し下るのみだ。

十勝岳連峰の山々を横目に少しだけスキーを滑らすことができた。

10時37分。ドンピタで車に着いた。

総行程距離5.7km。総活動時間3時間01分。

とても清々しく気持ち晴れる丘巡りではなく山歩きだった。

晩酌を旨く吞むためにはそれなりのルーチンがある。それは身体と気持ち

を上手に酒を受け入れる状態にすることだ。今回の山歩きはルーチンその

ものであった。

お陰で今夜も晩酌が旨い。熱燗で同行いただいた皆さんを労わろうと

思う。