湯ノ沢山(三等三角点)、中湯ノ沢山、上湯ノ沢山 | 独り言ちの山暦

独り言ちの山暦

「風の又三郎、又三郎、早く此さ飛んで来!」「この頂で赤道から北極までの大循環の自慢話を聴かせてくれ。」

 

2024.2.4。

立春。

暦の上の事とはいえ、春が立った。

昨日はマイナス20度近くまで気温が下がった。

だが今朝7時の気温はマイナス7.6度。随分と暖かく思えた。

少しは春めく蠢動を感じながら9名で旭川市と当麻町の境界にある

三角点を目指した。

三角点名は湯ノ沢。そこを湯ノ沢山とし、更に西方面に連なる2つのピークを

走破する計画とした。

何日か前に今日のメンバーの「マコト」さんが駐車場所などを下見して

くれていた。

お陰で随分奥まで車を乗り入れることが出来た。

このようなコマメな気配りには頭が下がる思いだ。深く感謝です。

因みに「マコト」さんのヤマップはこちら。

マコトのページ | YAMAP / ヤマップ

 

2日前の降雪の影響もあり思った以上に雪が深い。

KAKU先輩はもちろん頑張っている。

だが何よりもラッセルに闘志を燃やすMIYAZAK先輩がいる。

そして有り余る体力を持て余す「マコト」さん、HONDさんが加わった。

忘れてならないのは今回メンバーの最高齢のOTOさん。

齢80を超えての健脚ぶりには驚嘆するしかない。

後方から声を掛け合いながら先頭を交代し順調に高度をあげる。

林道が繋がっているようではあるが最短コースで急登に挑む。

なんだ?

湯ノ沢山(三等三角点 582.22m)。

凡そ山の頂上とは思えない場所だ。ここに三角点を設置したの?と

尋ねたくなる。

平坦な雪原である。

でもここを目指したのだ。

9名の熱情と努力を称えよう、と記念写真。

ここで引き返すことも一つの選択肢ではあったが。

全員が次のピークを目指すことに賛意してくれた。

目指すピークを「中湯ノ沢山 574m」と呼ぶこととした。

自分たちが歩いた痕跡をより明確に記憶するためには「名無し」

よりは良いだろう。

思えば記憶の数々が随分と遠くなってきた。

多分に記憶する数より忘却する数が遥かに多くなった。

目指す「中湯ノ沢山」には呆気ないほどに着いた。

ここを山頂と表するには余りにも勇気がいるだろう。

でも記憶に残すために写真。

次のピークまでは距離で750m。

次のピークを「上湯ノ沢山 622m」と呼ぶこととした。

全員で目指す。

MUROYさん頑張る。

ピーク手前での50mの登り。

斜度はそれなりにある。山のピークを目指す雰囲気を味わうことが

できた。

HONDさんが先頭で10馬力のラッセル。

もう少しで頂上である。

雪山に在ることを感謝したくなる場面である。

IIMURさんも頑張った。

フォローするようにKAKU先輩が寄り添う。これも人柄が為せること

なんだろうと見詰めた。

膝近くまでの積雪。

深い雪だったけど全員の協力でここまで来た。

漸く山の頂を感じることが出来る所に来た。

先頭は頂上を踏んだようだ。

頂上。

ピンクテープを括り付けたようだ。

次に訪れる山人はいるのだろうか?

わたしたちが「上湯ノ沢山」と呼んだこの頂に!

頂上から僅かに下りたところに大きなミズナラが風雪に耐え

聳え立っていた。

この生命力に出会えただけでも登ってきた価値があった。

もっと生きよう。

もっと楽しもう。そして偶には悲しみにも耐えよう。

それぞれが彩を添えてきた人生だ、誇りをもって生きよう。

そのためには自分の脚で山を歩き続けよう。

 

総行程距離6.6km。

総活動時間 4時間03分。