第五山(美瑛町 414m)  | 独り言ちの山暦

独り言ちの山暦

「風の又三郎、又三郎、早く此さ飛んで来!」「この頂で赤道から北極までの大循環の自慢話を聴かせてくれ。」

 

2024.1.27。

土曜の朝。読書から始めた。

ドストエフスキーの「未成年」を読んでいる。

11時頃になると何処か外へ行きたくなった。

これとて計画はない。

ゲレンデスキーかそれと近くの山でも歩こうか、思案の為所である。

何時か調べた山で美瑛町の第五山を思いついた。

昼近くの出発でも時間的には間に合うだろう。

急ぎ準備し、11時30分に自宅を出た。

美瑛町の宇漠別。12時10分にスタートすることが出来た。

林道をテクテクと歩き途中から尾根へと取りついた。

目の前を狸が横切る。狸は冬眠しないのだ、と知った。

美瑛の丘陵地帯の畑の中に頂上があった。

豊穣の大地は雪の下で休眠中である。

多分に夏には小麦、馬鈴薯が植え付けられている大地である。

小雪が舞い降りてきた。

幻想的な演出だと思った。

「山を登る」的には物足りないし、登山と称するには憚られるけど

広い雪原に独り立つと胸奥から湧き上がる感動があった。

スキーを滑らすには斜度が不足しているし、踝までの雪が重い。

下りも歩くように戻った。

距離は往復で3.2km。

所要時間は1時間30分。

午後2時20分には自宅に戻った。

読書だけで時間を過ごすよりはビールは旨いはずだ。

そんな土曜日の夜を過ごす。