井原山(四等三角点 515.6m)愛別町 | 独り言ちの山暦

独り言ちの山暦

「風の又三郎、又三郎、早く此さ飛んで来!」「この頂で赤道から北極までの大循環の自慢話を聴かせてくれ。」

 

2024.1.9。

今年初めての山行である。

正月明けでもあることから近場の三角点を目指した。

点名 井原山。

KAKU先輩によると2009年3月に中愛別山に登った時に通過した三角点とのこと。

15年前のことである。中愛別山に登ったという記憶は焼き付いているが

この三角点を通過したと言うルートについては記憶にない。

15年前。KAKU先輩に連れられてKAWAさんと長靴にスノーシューを付けて

必死に先輩の背を追った記憶が甦る。

下山したら血豆が破れ血が流れていた。長靴にスノーシューはダメだと

学んだ山行だった。

15年の月日の流れは容赦なく体力を衰えさせるものだ。

今回、中愛別山まで、とは言えなかった。取りあえず身体慣らしと言うことにした。

旭川を出るときには除雪の必要のない朝であった。

だが愛別ダムについてみると足首までの積雪だ。

今回は今冬初めての山歩きのKITAMURさんを加えて6人のパーティー。

思った以上に雪が深い。

樹林の中を歩き続ける。

それなりの登りもありジグを切ったり、手で雪を掻き分けたり、

それなりの面白さを味わう。

KAKU先輩がKITAMURさんが先頭で新雪をラッセルを担ってくれる。

頼もしいものだ、と心底思った。

そいてきっと楽しんでいるのだと確信した。

朋輩KAWAさんはここ一年くらいですっかりと往年の馬力を取り戻した

ようだ。夏場のクロスバイクが良い鍛錬になっているようだ。

力強く急登を雪を掻き分けるように登っていく。

女性のMUROYさん、IIMURさんも元気に登ってくる。

雪の妖精とはこのような姿を表す言葉であろうか、と思ってしまう。

小雪はパラつくが寒さは感じない。

静寂が支配する世界を、汚れの知らない新雪の上を歩かせてもらっている

ことに感謝である。

KAKU先輩も女性のお二人も「仕合せだね」語り合っている。

何時までも身の丈に合った山歩きを止めることは無いだろうこの

人たちは。そんな仲間の一人としていられたら自分もきっと仕合せ

だろう。

頂上である。

全員が登ってきた。三角点の標石は勿論雪の下で見つけることはできない。

ここでもKAKU先輩が手製の頂上標識を持参してきてくれた。

その前で飛びっきりの笑顔。

さて、これからどうするか。みんなで思案した。

もう少しさきのピークまで足を伸ばすか、ここで下山するか。

今年初の山行でもあり無理はしない。

ここで下山と決めた。

下山ではカバノアナタケを探した。

だが見つけることはできなかった。KAKU先輩が残念がっている。次の山で

再度探索しましょう。

眺望は無かったが新雪を歩けたこと、適度な運動になったことで

満足としよう、と全員で確認した。

下山時に身支度を解いているとKAKU先輩が次の山のことを早くも

提案していた。なんと素晴らしいことだろう。小さな仕合せとはこんな

瞬間に訪れているのかも知れない。

 

井原山 頂上まで1.5kkm。1時間27分(休憩、等全て含む)

総行程距離 3km。総所要時間 2時間31分。