わるぐち。 | 境界線型録

境界線型録

I Have A Pen. A Pen, A Pen Pen Pen.


 暗夜の陰謀会議を終えて町へ戻ると、緊急事態発生。まあ、週末になるといつものことだが。
 と言うことで、のんびりぼやいてもいられなくなってしまった。とりあえず癒しの一曲を貼ろう。



 これは74年の録音らしい。ライ・クーダー登場が70年だったか。忘れたがパープルバレー頃だろうか。この辺りが心地よくてならない。

 朝から尖閣ビデオ流出事件で世間が騒がしい。これ、本人は愛国のつもりでやったのかも知れないが、とんでもないだろう。ホントに浅はかなものだ。
 もっとも浅はかこそがわれわれ衆生の真相なので、まあ、致し方ない。これを丸く収めるのも政治屋行政屋の役目というもの。
 映像は明らかに中国船が故意にぶつけた証拠になるけれど、それを国際がなるほど日本には非がないと見るかどうか、を考えないと。現にもう中国では、この故意を賞賛し、船長を英雄扱いする論調が激しい。中華ナショナリズムを刺激して、そいつらはいよいよ調子に乗り、共産党政権を揺さぶる。中共は、日本のせいでまた国家運営を邪魔されたと腹を立てる。彼の国はそういう文化なのだ。それを自国と違うからといって、ふざけんなと批難してもどうしようもない。国家中枢はいよいよヘソを曲げる一方。その流れのリスクの大きさが想像できないんだろうか。
 じゃ他国は日本の正義を認めて応援してくれるか?そんなことないだろう。すでにビビって船長を釈放したのだから。日本は自国の正義を放棄したのだ。船長の疑義は認められませんと行為を示したのだ。それを今さら、証拠を示したからと言ってなにも変わりはしない。ますます、あの時点でビビって釈放したじゃねぇか、と詰られるくらいだろう。
 こんなものを出すなら、船長を法に則って裁いて仕置きする覚悟で出すべきなのだ。もうその時機は逸したのだから、もっと戦術的に使うならまだしも、このタイミングとは。
 私は基本的に右派だけど、こういう軽薄極まりない行為には辟易する。公開するにしても、もっと深く考えてやってもらいたい。まるで争乱を望んでいるか、世界は自分と同じ価値観の人間でいっぱいだと思いこんでいるかのようで信じがたい。みんなそれぞれ違う、と言うのが大前提に決まっている。
 ひとつ日本国内だって、北と南ではなにもかも違うのに。ただ日本という国家共同体に属していると言うだけのことで、それぞれ風土も違えば習俗習慣も文化も違うし、当然、価値観も違う。当たり前ではないか。初めに多様な価値観ありきと認識してこそ共同体というのは成立し得る。そんなこともわからない奴は余計なことをするべきじゃない。日本の不利益にしかならず、世界平和の邪魔にしかならないのだから。なにか益のひとつもあるんだろうか?少し視野を広げれば、皆無だろう。

 おっと、久しぶりに悪口しすぎた。緊急事態発生で機嫌が悪い。
 が、陰謀会議は愉しかった。一銭にもならないボランティアだけど、世界の生きもののことを真剣に考え、なんとかこれ以上生態系が崩壊する流れを止めたいと行動する人間の集まり。アカデミック系から発生したものなのですごく地味だけど、誰もが真剣。しかも、生命の論理をそれなりに知ってものを言う。誇大妄想で暴走するのは私ひとり。本物のインテリジェンスはとても心地よいものだ。
 帰りがけ弁護士さんに、「最近、殺されまくってるんじゃないの?」と問うと、「いやぁ、怖い時、けっこうありますよ」とぼやいていた。それなりに命がけの職業らしい。えらいものだ。
 さて、明日はまた突っ走らないといけないようなので寝よう。