真犯人。 | 境界線型録

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I Have A Pen. A Pen, A Pen Pen Pen.


 うっかりしていた。
 昼過ぎ、〆切りぎりぎりものを入稿したので安心して、警戒団テキストをふんふんと鼻歌交じりに軽く推敲し分割してブログに放りこんだりしていたら、先がやけに長いことに今さら気がついた。せいぜい四百字詰め百枚程度だろうと思っていたが、十数年ぶりに最終行を確認し電卓で算数したら二百四十枚という答えが返ってきた。
 それは、ちょっとやりきれないので、端折ることにした。わざわざ読んでくださった方には、前半の伏線に無意味なものがでると思うが、気にしないでいただきたい。遊びだから音の流れくらい感じてもらい、後は嘲笑ってもらえば充分なので。

 そんなことよりマツダの工場。ブログを始めた頃から言っているが、格差の最悪の問題は、こう言うことだと。敗者が敗者に向かう。弱がより弱に向かう。わかりきったことなのに、現実化するから、わかっていると言う人間はわかった気でいるだけで、何もわかっていないのだと言い続けているけど、もう手遅れなんだろうか。秋葉原事件もそうだが、誰も彼も犯人に興味を示す。しかし、顕現する犯人は、刑法的には犯人だろうが、真犯人ではない。この手の事件では、犯人は常に被害者なのだ。
 あの犯人は首にされたと言っているが、それが真実かどうかはわからない。自分勝手に被害者に成りすましているのかも知れない。けれど、少なくとも、そういう人間を生みだしたのは、この社会。真犯人はわれわれなのかも知れない、と誰もが考えないことには、その手の事件は消えない。
 被害者と遺族の方は犯人が憎いだろうし、憎まれて当然であり、いっそ仇討ちさせるべきだと私は思う。が、犯人を犯行に追い立てた犯人が、別にいるということは真実だろう。それは特定の個人なのか法人という曖昧な存在なのか、より捉えどころのない社会なのかわからないが、明らかにいる。
 犯してしまった罪は、償われるべきで、厳しく罰するべきだが、犯人を追い込んだのは私なのかも知れない、と考えこまざるを得ない。

 と、少しナーバスになったが、テキストをふたつ放り込めたのでお祝いもしよう。

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 わが雇用主たるシーザーが、おしゃれなリストバンドになって登場した。本当のパパになったお父さん犬ほどのインパクトはないが、これはめでたい。といって市販するわけではないが、某社の商品開発をコンサルしたついでに、こいつを紛れこませて生産させた。在庫は50。早い者勝ち。売らないけど。

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 こちらは、夏になるとつい手をだしてしまう、糠味噌。
 冬場はなぜか喰いたくならないが、暑くなると糠漬けが喰いたくなるので漬ける。毎年、カビらせてしまい失敗する。今年はどうなるか、わが学習能力が試されているので緊張して、大根、人参、茄子、胡瓜を埋葬した。別に、ゴーヤも漬け込み、さらに、鯖の糠漬けもこっそり仕込んだ。

 とか書いていると、なんて暇なやつだと思われそうだが、けっして暇ではない。どちらかというと、忙しい。忙しいと、つい、サボりたくなる。そういうこと。朝、別ブログをコチョコチョとやり、〆切りギリギリの入稿をやっつけ、警戒団テキストを放りこみ、すかさず糠を仕込み野菜を突っこみ、某企画を片付け、鯖を糠でミイラ状にして、某デザインの指示を発し、ご老公様にお会いしつつゴーヤを手入れし糠が苦くなるといけないから別包装にして、またテキストをいじり、シーザーが御飯だと呼ぶので一緒に餌を奪い合い、もうひとつ警戒団テキストを放りこみ、ちらっと明日のオリエン下調べをしてから風呂に入りピーナッツが喰いたくなったので喰うと、また糠漬けが喰いたくなり茄子を喰い、マッサージして今に至る。
 ああ、忙しい。