夜8時台(7時54分スタート)にテレビ朝日で池上彰の『学べるニュース』をやっていた。
画面を見るとやたらとスタジオにいる藝能人にカメラが切り変わり、目障りなので、録画して音声だけ聴くか、録音してやはり音声だけ聴くのが得策で、一番いいのは本を読むことだ。

後半のテーマがインフルエンザと普通の風邪の違い。
細菌(バクテリア)と病毒ウイルス)の違いは日テレ『知ってるつもり?!』野口英世を扱ったときにも話題になっていた。

細菌はそれ自体が細胞であるが、ウイルスは遺傳子のみで自ら複製できず、他の生物の身体に入って増殖する。生物と無生物の中間的な存在だが、これは無生物から生物への進化の途中の存在ではない。このことは昔読んだクイズの本で書かれてあった。生物のいなかった時代に生物を頼るウイルスが生きていけるわけがない。生物だったものが寄生生活をするうちに退化した結果と考えるのが妥当である。

『天皇の料理番』でも描かれていたスペインかぜがインフルエンザであったことがわかった。
『キャンディ・キャンディ』で描かれた第1次世界大戦では、戦争そのものよりスペインかぜによる死者のほうが多かったらしい。
番組ではスペインかぜの流行した年を1918年としている。これはシベリア出兵の始まった年で、『はいからさんが通る』の冒頭の舞台に相当する。

池上氏は「昔の日本では風を感冒とも呼んでいた」「そしてインフルエンザと風邪の区別もよくわからなかったので、インフルエンザを『流行性感冒』略して『流感』と呼んだ」としている。
今でも中国ではインフルエンザを「流行性感冒」liuxingxing-ganmao,略して「流感」liugan と呼んでいる。番組では新型インフルエンザが中国南部から出たことには触れていたが、中国で「流行性感冒」と呼んでいることへの言及はなかった。

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2010年11/17