祇園祭前祭の巡行も滞りなく終了いたしました
さて、あまり知られてはいませんが、正五位というお位をもらった
お稚児さんは、そのお位を返さなければなりません。
それが、お位返しの儀です。
山鉾巡行で、長刀鉾が新町御池に差し掛かると、お稚児さんは
鉾から降り、八坂神社へ向かうのです。
そして、お位を返上し、また普通の男の子に戻るというわけ。
祇園祭は7月の1ヶ月間行われる祭なのに、そんなに早く返上
しちゃうんだぁと思っていたら、どうしてお位をもらうのかを
知れば納得なんですよ
正五位というのは、昔でいう十万石相当の大名と同じ。
稚児は巡行の際、長刀鉾の上から見下ろすわけですから、
貴人を見下ろしても不遜にならないようにお位を授けてもらう
んだそうです。
だから、巡行が終わった直後に返上するというわけなんですね
さて、正五位という位ですが、ここ近年でこの位相当のものを
受賞されたのが、黄熱病の研究で知られる野口英世さん。
そして、サントリーの創業者である鳥井信治郎さん。
朝ドラの「マッサン」で登場した堤真一さんが演じておられた方です。
稚児という大役が決まってからは、本人もご家族も大変だったと
思います。
巡行も無事に済み、これで一安心ですね
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