みなさんこんにちは。前回からの続きです。
10月13日(月)まで開催の「EXPO2025 大阪・関西万博」。通算19回目となった、6月13日(金)の訪問記をお送りしています。


感性を揺さぶられるような展示ばかりですが、順路はいよいよ最後の1階にやって来ました。


順路がここで吹き抜けだとわかるのですが、見上げると、まるで幻想の世界に放り込まれたようなイルミネーション。パビリオン入り口の3階で見かけたものが、これでした。
おもむろに次々と形の移り変わる光のショー。これだけでも十分立派な展示だと感動します。

そしてイルミネーションの真下には、それに映えるなんとも美しい像が並びます。
群島をたどって、響く鼓動
最後のシーンでは、視覚と音の波動が迫力ある体験を与えてくれます。目の前に広がるものは群島です。
島をかたどった3つのコンセプトで構成されたこの最後の空間はフランスと日本の愛の絆を体現するものです。それぞれの島では、美術品、彫刻、文化財といったアーティファクトが光り輝く大きな雲の中で歴史を語ってくれます。以下、パビリオン公式サイトより。


復興の島
この最初の島では、ふたつの象徴的な建築物が灰の中から蘇ります。
それはノートルダム大聖堂と首里城です。2019年の火災で甚大な被害を受けたこのふたつの建築物が、職人、科学者、技術者たちの技術と革新によって再建された過程を物語ります。




ノートルダム大聖堂のためにヴィオレ・ル・デュクが手がけた「葉に覆われた頭部像」、そして首里城の象徴として、屋根を飾るシーサーの頭、この二つの象徴的な姿がその歴史を物語ります。
火災の犠牲となったこれらの文化遺産は過去の記憶と再生への希望の両方を象徴しています。


これは首里城の正殿。実に精緻です。


二番目の島では、モン・サン=ミッシェルの修道院と、厳島神社の大鳥居が、潮の満ち引きと風を通して対話を繰り広げていきます。
水上に佇み、長い年月をかけて形作られたこれらのふたつの聖地は、まるで双子のように見えます。注連縄がそのふたつの深いつながりを暗示しこれは自然と精神性への敬意を表します。



立体アニメは、モン・サン=ミッシェルの最近の再自然化を語ります。巨大な砂時計は湾に人の手が入って行く様子を表現しています(注釈∶後方のビジョンで上映)。
人間が介入することにより、潮の鼓動、エコシステム、そしてその場所の美しさが再生されていきます。

オリジナルのアーティファクトが物語を彩ります。聖ミカエル像の盾は保護の象徴であり、厳島神社の大鳥居と注連縄は、人間の世界と精霊の世界との境界を示しています。

展示の最後の島では、フランスと日本が共有する太平洋の島々の自然と文化への愛を紹介します。ここではボラボラ島にインスピレーションを得て、繊細で魅力的なエコシステムであるラグーンに注目します。
3Dアニメーションではラフイに焦点を当てていきます。これはポリネシアの古代の風習で、特定の自然区域へのアクセスを一時的に禁止することで、その再生を促進するものです。禁止措置は、ラグーンや湾、ココヤシの木立、さらには植物や動物の種にまでおよび、自然の再生を促進します。

展示のために特別に作られたふたつの動物の彫刻が島を見守ります。
ひとつは、野生のイリオモテヤマネコで、日本の動物種保護活動の象徴です。反対側には、守護的な役割を果たすピイホロ犬が鎮座します。ポリネシア神話の動物で、背中には鳥、腹部にサメのタトゥーを施されたこの犬は、危機に瀕したこの土地を見守っています。



いや、本当に見応えがありました。期待以上の展示ばかりでした。すごいとばかりで語彙のなさに呆れますが、心持ちはなんと表現すれば良いやら。

余韻がまったく抜けぬままですが、出口近くにのグッズショップに立ち寄ります。


大変混雑していたのでこれしか撮れませんでしたが。お国のトリコロールを模したキャップやシャツ、文房具などが並んでいました。いずれもおしゃれなものばかり。


ところで、パビリオン向かって左側のフリースペースにも、また別の彫刻があるではないですか。


「赤い糸で結ばれている」ということが、パビリオンのテーマになっているのだとのこと。これもご縁、なんですね。
パビリオンでの最後のひとときは、訪れる者を大いなる飛翔へと誘い、解釈の扉を開く瞬間へと導きます。鼓動がひとつになるとき、未来を見据えた集団の力が生まれ、純粋な感動の瞬間が生まれます。
パビリオンの中心から発せられる信号は、愛こそが私たちの最大の力であるのだというメッセージに他なりません。

世界の課題に立ち向かうために、フランスと日本は、優れた文化的および自然的遺産に根ざした愛を大切にする必要があります。
この大きな脈動はその認識を促します。愛が意味を与え、人間と地球のために役立つことこそが、イノベーションが存在意義です。同。

そういったことで、とても清々しい心持ちになれたフランスパビリオンの訪問でした。
これほどさまざまに感性に訴えかけられるパビリオンは、今般の万博では三指に入るであろうと。ぜひにオススメしたいです。閉幕直前の時期に恐縮なんですが(汗)



海風の心地良さも加わり、余韻を味わいながら今日はぼちぼちと帰路に就くことにします。



それでは、今日のまとめです。
長田12:38→夢洲13:14
普通夢洲ゆき⑥32858
13:25 東ゲート並ぶ
13:45 東ゲート通過
14:00 ジュニアSDGsキャンプ並ぶ
14:05 ジュニアSDGsキャンプ入場
14:30 ジュニアSDGsキャンプ退出
14:35 アリーナMatsuri「東北絆まつり」入場
15:20 アリーナMatsuri「東北絆まつり」退出
15:25 団体休憩所西で休憩
15:40 団体休憩所西を退出
15:45 フューチャーライフヴィレッジ入場
16:15 フューチャーライフヴィレッジ退出
16:30 シグネチャーパビリオン「Dialogue Theater-いのちのあかし」予約列並ぶ
16:40「Dialogue Theater-いのちのあかし」入場
17:20「Dialogue Theater-いのちのあかし」退出
17:40 エンパワーリングゾーン北端に戻る
17:55 フランスパビリオン並ぶ
18:25 フランスパビリオン入場
19:40 フランスパビリオン退出
以降、東ゲートエリアを散策
20:00 東ゲート退出
夢洲20:19→長田20:55
普通長田ゆき⑥408-19
6月13日(金)
開幕62日目/19回目入場
総入場者∶16万7424人
(一般:14万8857人 関係者:1万8567人)

とにもかくにも、最後のフランスパビリオンの内容、その奥深さに尽きる一日でした。
次回に続きます。
今日はこんなところです。