みなさんこんにちは。前回からの続きです。
先月中旬、頂いた連休で実に14年ぶりの韓国・ソウル周辺をひとり旅した際の道中記をお送りしています。

旅の第1日目(2025年3月17日)。
いよいよソウル市内に到着、地下鉄で移動をしようかというところです。
ただいま「ソウル駅(서울역 Seoul-yeog ソウルリョク、ソウル特別市龍山・中区)」。駅名通り韓国全土に路線を延ばすKORAIL(韓国交通公社。日本のJRに相当)の駅と接続しています。


ソウルは言わずもがな、韓国の首都です。
25の行政区を持ち、人口は約940万人。周辺市を合わせると実に2000万人以上もの都市圏を構成しています。世界でも有数の大都市です。
その市内を、縦横無尽に路線を延ばす「ソウルメトロ(ソウル交通公社)」。支線を含めて9路線、KORAILとも相互乗り入れしており、広域な鉄道ネットワークを誇っています。




「ソウル駅」からひとつ北隣「市庁駅(시청역 City Hall Sicheong シチョンヨク、同中区)」に到着。ここで1号線から4号線に乗り換えます。


ハングルはまったく解せないのは韓国に上陸してからいささかも変わりませんが、ほんに助かるなあと思えたのが、ラインカラーと駅ナンバリングです。目指すは「駅ナンバリング205」。
駅ナンバリングは日本でも大多数の鉄道駅に併記されてはいますが、普段乗らない路線でも正直、意識したことはありませんでした。
ただ、このような時には大変頼もしい存在なのだなと、異国の地ではじめて痛感します。韓国観光総合サイト「KONEST」より。

列車は、次々とやって来ます。
先ほど、ソウル入りした空港鉄道同様にすべて駅はフルスクリーン式ホームドア。
安全性ではこれ以上ない設備ですが、これほどのものを全駅に後付けで導入しようとすると、費用や期間がどれくらい要したのだろうと、少しく気になります。

ところでここまでの間、ホームになにやら見慣れぬ青色をした物品棚が置かれているのに気づきます。ソウル駅のホームにもありました。



さらに上の棚には袋詰めされたものがずらり。


列車火災などが起こった際の備蓄品、でしょうか、ホームドアともども、事故防止に大変な力の入れようだなと感心してしまいます。ただ…

韓国の地下鉄は比較的深いところに線路や駅が設けられていることに滞在中に気づいたので調べてみますと、核弾道ミサイルなどが飛来した際には、非常用核シェルターとしての役目も果たすように作られている、とも言うのです。


先の大戦で日本の朝鮮統治が終焉を迎えた後、大国の介入で朝鮮戦争が勃発、朝鮮半島は「大韓民国(韓国)」「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)」と南北で分断された両国は、いまなお休戦状態(正確には戦争状態)のままです。
その現実というものを、今回の旅では、この後もあちこちで感じることになるのでした。

10分ほどで、目的地の「東大門歴史文化公園駅(동대문역사문화공원 Dongdaemun yeogsa munhwa gong-won yeog トンデムンヨッサムンファゴンウォンヨク、ソウル特別市中区)」に到着。
副駅名に「DDP」と称されていますが、これは駅名を英語表記したものを略したもの。「どこ行くん?」「DDPに行くねん!」(まさか、大阪弁では喋りませんが)。かっこいい。

列車が発車。天井まであるフルスクリーン式ホームドアではありますが、地下鉄ゆえ、心地良いモーターがなおのこと響き渡ります。
続いての列車。ご注目頂きたいのは、反対側の線路に画面右側から入線する列車。日本とは異なり「右側通行」です。
韓国はかつて統治していた日本(朝鮮総督府)が建設した旧国鉄(韓国交通公社)、相互乗り入れしている地下鉄などでは日本の方式に倣い、左側通行。それ以外の路線は右側通行、という一国二制度の珍しい形態を採用しています。
左側通行が染み付いている日本人のはしくれとしては、すんごい違和感があったのですが、これはついぞ最後まで慣れませんでした。


さて、地上に出て来ました。
交通量の多い、ソウル市内中心部の交差点。クルマもやはり「右側通行」で飛ばしています。
(乗車記録)
ソウル駅14:43→市庁14:46
普通清涼里⑩312151(KORAIL車)
市庁14:54→東大門歴史文化公園(DDP)15:01 普通光云大⑩2378
今日はこんなところです。