みなさんこんにちは。前回からの続きです。

4月13日の開幕まで3ヶ月あまりに迫った「2025年大阪・関西万博(日本国際博覧会)」。
会場の「夢洲(ゆめしま)」に唯一、鉄道としてアクセスする「OsakaMetro中央線」について取り上げています。
「夢洲駅(大阪市此花区)」は万博会場東ゲートの目の前に設けられます。朝日大阪朝刊 2025(令和7)年1月3日付け 5面。
万博での大量輸送を控え、最新型車両が次々と投入されるさ中ですが、それと入れ替わるように昨年3月を以て引退した、この「OsakaMetro中央線 20系」。
奇しくも、最後の乗車になった際の様子をお送りしています。昨年、2月のことです。


さて、列車は「生駒トンネル」に入りました。
全長は4,737m、山裾からトンネルに入るがために、並行する「奈良線 新生駒トンネル」よりも1.2kmほど長いという、山岳トンネルです。
乗客はまばら。ですので、車内をじっくり観察することが出来ます。ありがたや。

座席は6人がけのロングシート。


デビューは1984(昭和59)年のことですが、その時代では客用窓は二段窓が主流でした。
安全のために上部だけが開閉可能な仕様ですが、この「田」の形の窓も、もうOsakaMetroでは見納めです。いかにも、昭和時代の電車だという感を強くします。


一両隣の、大阪方の先頭車両(2632号車)に移動。こちらには乗客はまったく居らず。
「近鉄けいはんな線」は全線ワンマン運転ですので、車掌さんも乗務していません。この車両は1989(平成元)年2月、日立製作所製造。


いまさら気がつくのですが、車内の蛍光灯にはカバーがありません。
関西ですと、いずれの会社でも覆われているのが当たり前ですので、真新しい気がします。

これも、前身の市営地下鉄時代から変わりません。まとめられて列挙されているのが大阪らしいといいましょうか。わたしは好きです。
トンネルで、府県境の急勾配を越えること約5分。抜けるとすぐに「生駒駅(奈良県生駒市)」にすべり込みます。ブレは失礼いたしました。

これまで、数え切れないほどこの「20系」で行き来した「生駒トンネル」で越える府県境。これが最後の乗車になってしまいました。



55年をはさんでの、大阪で開催される万博での輸送に関わる車両には、なんとも、数奇な関係ともいえる経緯があったのでした。
万博輸送を前に、メインルートとなる「中央線」を昭和末期から、令和までの長きにかけて支えて来た「20系」。
思い出のある車両との別れというのは、やはりさびしいものがありますが、ただ、長年お疲れさまでした、と、労う気持ちでいっぱいです。コスモスクエアにて。
16編成96両(中央線0番台7編成42両・谷町線30番台9編成54両)を誇った「20系」でした。出典②。今日はこんなところです。
(出典①「振り返ろう懐かしの千里万博の時代」第11回千里こだわりギャラリー特別展 千里ニュータウン情報館 2023年9月5日〜同10月27日開催 パネル展示より)
(出典②「フリー百科事典Wikipedia#大阪市交通局20系電車」)