来月16日の「北陸新幹線 敦賀〜金沢間開業」と入れ替わり、長年親しまれた在来線特急が姿を消す、敦賀から先の「北陸本線」。
全国的にも稀少な「特急街道」を最後に味わいたいと、大阪発「特急サンダーバード」に乗り、昨年11月に石川・金沢周辺をさまざま日帰り乗り鉄した際の道中記をお送りしています。
「ループ線」という、急な山を周回しながら勾配をやり過ごすという大変特殊な方法で、滋賀・福井県境の「深坂峠(ふかさかとうげ)」を越えた「北陸本線」。グーグル地図より。
乗車する「特急サンダーバード1号 金沢ゆき」。定刻の7時58分、峠を越えた港町「敦賀駅(福井県敦賀市)」を発車しました。
発車後すぐにすれ違ったのは「サンダーバード6号」。金沢6時45分発、大阪9時22分着。
北陸からの用務、観光には最適な便です。
ところで、シリーズの記事を上げるに当たって度々登場するのが「グーグル地図」です。このバージョンでは、新幹線駅舎はまだ工事中。
地図を見るのは子どもの頃から大好きなわたしですが、このグーグルのやつは実に楽しめるもの。車窓の風景、列車からの位置関係、後日からでも満喫出来るからでしょうか。
トンネルをはさんだ全体図。
敦賀を出て、ともに北東方向に進む「北陸新幹線」と「北陸本線」には、またも急峻な山々が立ちはだかります。県内、嶺北と嶺南とを分かつ「木ノ芽峠(きのめとうげ)」です。
古代から難所中の難所として知られるもので、北陸本線も開業以来、これを避けて海岸沿いを迂回するほどでしたが、ボトルネックとなったことから、5年の歳月を要した難工事の末に開業を果たしました。
在来線は、その木ノ芽峠を最短のルートで越え山あいの狭いところを縫うように走ります。
一方の新幹線は、極力直線を追求するために、在来線より長くなってもトンネルでずんずん進みます。技術の向上をそのあたりで感じます。