「近鉄全線2日間フリーきっぷ」で巡る近鉄沿線道中記〜その41 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。前回からの続きです。

今年6月に限定で発売された「近鉄全線2日間フリーきっぷ」で巡った、近鉄沿線乗り鉄道中記をお送りしています。



乗り鉄の第2日目(2023年6月14日)。
この日のスタート地点「鶴橋駅(大阪市生野区)」から乗り込んだ「奈良ゆき快速急行」。

そこからわずか10分あまりで「生駒山(いこまやま)」の青々とした山肌が、目の前いっぱいに広がって来ました。大阪・奈良を分かち、南北に長く広がる、標高642mの山です。


ほどなく両側に待避線のある「瓢箪山駅(ひょうたんやまえき、大阪府東大阪市)」が見えて来ます。新幹線の通過駅と同じ配線ですね。



さて、乗車している「奈良線」はこの駅を境に進行方向を、東から北へと大きく変えます。

大阪から見て奈良は東の方角ですので、このまま進めば良さそうにも思えるのですが…グーグル地図より。


航空地図にしてみますと、進行方向を変える理由がわかります。迫る「生駒山」を越えるに当たり標高の高いところまで登り、府県境を出来るだけ短い距離のトンネルで抜けるためです。


線路は山肌に沿うように敷かれていますが、ここからの区間は、都市間を結ぶ鉄道路線としては異例とも言える急勾配を登り降りします。



では、その沿線を見て行くことにします。
「瓢箪山駅」を過ぎると、名物の商店街を突っ切る踏切があります。「奈良線」始発の大阪難波を出て、はじめて通過する踏切がこれです。

難波からここまでは13kmあまり。その間は地下と高架で立体交差化されているのですが、関西の民鉄としては、これは結構な距離です。



くだんの踏切を過ぎると、左へカーブを取りつつ生駒の山越えがはじまります。開業当時のラッピング車両と行き違い。こういった遭遇はうれしくなります。


動画でもどうぞ↑
速度をさほど落とさず平気で?登って行きますが、この区間は最大33パーミル(1000m進むごとに33m登る勾配)。


数字で見るだけではなかなか実感がないのですが、先頭車両でかぶりつきをしていると、ず〜っと登りっ放しだというのが良くわかるもの。

「枚岡駅(ひらおかえき、同)」を通過。



カーブと登り勾配は続きます。次の「額田駅(ぬかたえき、同)」も通過。

ひと駅ごとに標高が上がって来ていますが、沿線には住宅がびっしり建て込んでいるのが目に留まります。



額田を過ぎてからの、この直線を登り切ったところが勾配のサミット。電車にしてみても、これはだいぶきつかろうと感じます(汗)


直線を抜けたところにもカーブなのですが、左手が一気にがらんどうになります。

正確にいうと住宅街から一段高いところに線路があるためですが、さらに山側には段々様に住宅が、山肌に張り付くように広がるところ。民家はどこまで続くのかと、それも気になる場所です。


この地点から左側は、大阪平野が一望出来るという、眺めが素晴らしいところ。



この日は曇っていましたので、晴れの日のものを。やはりいちばん目立つのは左端の「あべのハルカス」ですね。2019(令和元)5月撮影。


そして「石切駅(いしきりえき、同)」に差し掛かります。急行が停まる拠点駅です。

でんぼ(腫れ物)の神様という「石切劔箭神社(いしきりつるぎやじんじゃ)」と、情緒ある参道商店街が人気のあるところ。名所の多くないおらが街では貴重な?観光地です。


実はこの区間、わたしにとっては幾度も通過しているところ。地元ガイドのようになりましたが(汗)石切が、生駒の山を越えるに当たってぎりぎりまで登れるところなのでした。


「奈良線」が開業したのは1914(大正4)年のことですが、長大トンネルを掘削する技術はまだ発展途上でした。

ただそれでも穿たねばならなかった「生駒トンネル」でしたので、技術力や建設費を勘案してのこのルートの選定だったようです。「フリー百科事典Wikipedia#近鉄奈良線」より。



そして、トンネルの向こうは奈良県。
「生駒駅(奈良県生駒市)」には鶴橋からわずか15分ほどで到着。あれほどの急勾配と、長いトンネルを越したのにも関わらずです。毎度楽しい車窓ですが、ここで早くも下車します。

次回に続きます。
今日はこんなところです。